5月24日、初代タイガーマスク(佐山聡。65歳)が会見を開き、同席した元K-1の3階級制覇王者・武尊(たける。31歳)が「7代目タイガーマスク」を襲名することが発表された。
すわ武尊がプロレス転向か、と色めき立つのがファンとしては当然だが――
これはそういう意味ではなく、
あくまで「養護施設出身者の自立支援を中心とした社会貢献活動」を行うためだそうだ。
さすが「今でも誰でも知ってるタイガーマスク」であり、もうその存在は完全にプロレス界を超えている、というところだろうか。
ところで初代から4代目(今も新日本プロレスで現役)までは、プロレスファンなら誰でも知っているが……
「武尊が7代目? 5代目と6代目っているの?」と思うのが普通のプロレスファンだろう。 私も知らなかったのだが、いちおう書いておくと……
●初代 佐山 聡
●2代目 三沢 光晴
●3代目 金本 浩二
●4代目 (新日本で現役)
●5代目 ミノワマン(2010年に1試合だけ初代タイガーと組んで実戦)
●6代目 藤原 敏男(実戦はせず)
ということらしい。
この、特に6代目は、代数に含めていいのかと思うのだが――
しかし初代タイガーの公式見解がこうであるらしいので、これが正しいのだろう(笑)
どうも、4代目が今も現役であることが影響してか、
それとも「実戦でタイガーマスクを名乗る」のは(よっぽど強くなくては非難轟々となって)敷居が高すぎるためか、
5代目以降は明らかに「イベント」となっているようなので、今回の襲名もその流れ上にあるということだろうか。
それにしても、
タイガーマスクの名がまるで歌舞伎や落語の「名跡(みょうせき)」のように襲名されているというのは、長いプロレスの歴史の中でも唯一である。
かつては佐々木健介が「二代目・長州力」を襲名する――
なんて話もあったらしいが、結局立ち消えた。
それはそうで、
たとえリングネームだろうとプロレスラーたるもの(いや、普通の一般人でも)普通はやはり、自分自身の自分だけの名前で活躍したいものである。
あなたが仮に超大金持ちになったとしてもAmazonの次期CEOになれたとしても、「二代目ジェフ・ベゾス」を襲名したいとは思わないだろう。 そう考えると、今後の八代目・九代目…のタイガーマスクが「社会貢献用」として名跡が繋がれていくというのは、自然な流れなのかもしれない。
もしかしたらそれは遠い将来、「かつてプロレスというものが絶大な人気を誇っていた」ということを(唯一?)示す歴史遺産になっているかもしれない……
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