3月2日、NOAHの原田大輔(36歳)が、3月9日後楽園ホール大会で引退することを発表した。
昨年8月のNOAH定期検査で首の負傷が見つかり、その後は色んな治療を試してみたが快方に向かわず、医療チームの判断もあり引退を決意したとのこと。
そして引退試合は「1分間」、相手は長年の盟友・小峠篤司と行うこととなった。
(⇒ スポーツ報知 2023年3月2日:プロレスリング・ノア原田大輔、首のケガで現役引退…3・9後楽園で小峠篤司と1分間の「引退試合」) これは、極めて残念な知らせである。
原田大輔は、“桃の青春タッグ”小峠篤司と共に大阪プロレスからNOAHに移籍して以来、NOAHジュニアの柱石とも言える位置にあったと思う。
ドン底時代のNOAHを支えた一人であったことは、誰も異論がないと思う。
それがまだ36歳で引退を余儀なくされるのだから、本人の無念はいかばかりだろうか。
ただしかし、これはプロレス界にとって一種の朗報かもしれないとも思う。
なにせ「定期検査」である。「医療チーム」である。
我々は今までプロレスラーの引退理由において、こんな言葉を聞くことはほとんどなかったのではないか。
いや、今だってフリーやインディーのプロレスラーの全員に定期検査をして医療チームが付いたなら、引退せざるを得ないプロレスラーはたくさんいるのではないか。 言うまでもなくNOAHは、その創設者である三沢光晴が、2009年に試合中の事故で頚髄離断で死去するという悲劇を体験している。
そして今回、図らずも原田大輔の引退決意により、その対応・防止策は機能していることがファンにもはっきり明らかになった。
もしNOAHに定期検査も医療チームもなければ、我々はまた、一人のレスラーが試合中に事故死するという悲報を聞かなければならなかったのかもしれないのだ。
そう思うと、今回の引退は残念ではあるが朗報でもあると言わざるを得ない。
少なくともNOAHでは、悲劇の防止に取り組んでいることがハッキリとした。
たぶん同一グループ団体のDDTでもそうだろうし、業界最大手の新日本でもそうだろう。
ただ、それ以外の団体やフリー選手はどうなのだろうか。
一般人の普通の年1回の健康診断でさえ、すっぽかす人は大勢いる。
ましてや骨や首などの検診なんて、やってないプロレスラーはゴマンといそうである。 他人のこと、ましてや生活のかかっている人に口を出すつもりはないが……
せめて何らかの団体に属しているレスラーについては、団体の方針として必ず定期的に検診を受けさせるようにはしてほしいものだ。
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