そして(3)、全世界のプロレスファン注目?の、中邑真輔VSグレート・ムタである。
この試合、ネット上では非常に評判が良く……
なんだか1月1日というしょっぱなから、早くも今年のベストバウトが決定したかのような雰囲気さえある。 私は正直、中邑真輔が「毒霧返し」をやるだろうとは、事前に思っていた。
もちろんグレート・ムタは毒霧を中邑に浴びせるし、それをしないのはまさに消費者を裏切る行為である。
しかし私は「オーソドックスに」、中邑もまた毒霧を密かに口に仕込んでおき、それをムタに噴射するという展開かと思っていた。
ところがまさか、中邑はムタの口にキスし、そこから毒霧を吸い取って(まあ、本当にそうしたのかはよくわからないのだが……)逆に毒霧噴射をお返しする、という挙に出たのだ。
そう、少なくとも日本のプロレスファンなら誰でも思うように――
これはまんま、男色ディーノのリップロック(及びディーノへの逆襲として使われる逆リップロック)戦法に他ならない。
ああ、ついに男色ディーノの技が、見方によっては「世界最高峰のプロレスラー同士の試合」で、かくも堂々と使われるようになったのである。 そして真面目な話をすると、こういうことはNOAHとDDTが同じサイバーエージェントグループという兄弟団体であるからこそ起こったのではないかと思う。
いくら何でも、あまりに男色ディーノの技そのままだからである。
だからたぶん、中邑の今のホームであるWWEのリングでは、中邑も二度とこういう「技」は使わないはずである……
さて、今回のNOAHの3大サプライズだが、実にバランスのいいサプライズだったように思える。
「(1) ジェイク・リーの登場」は、プロレスファンに向けたサプライズである。
「(2) 馳浩・現石川県知事の実戦登場」は、一般世間に向けたサプライズである。(実際、ヤフートップニュースに載った)
「(3) 中邑真輔がリップロックでムタの毒霧を奪う」は、試合内容でのサプライズである。
全方位サプライズとでも言おうか、とにかくNOAHが外部に向けて積極的・大々的に発信しようとしている姿勢が、非常によく表れた大会であった。
そしてここ1年、NOAHの「攻勢」が特に良く目立つのである。
日本テレビに代わるNOAHの後ろ盾のabemaTVも、サッカーワールドカップの中継によって「新時代の地上波テレビ」の地位を大いにアピールした。
これでますます日本のプロレス界は、「ブシロード&テレビ朝日」の新日本プロレス&スターダムと、「サイバーエージェント&abemaTV」のNOAH&DDT(と、ガンバレプロレス&東京女子プロレス)の2大勢力の構図が鮮明になっていく。
まさに猪木新日本と馬場全日本の、21世紀での再来みたいな感じである。
そうなると、かつてのUWFみたいな存在に当たるのが、デスマッチ団体ということになるのだろうか。
また、肝心の全日本プロレスはどうなるのだろうか……
そしてまた、NOAH側の攻勢に比べるとずいぶん大人しく(堅実に?)見える新日本では、何か対抗的なサプライズを用意しているのだろうか。
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