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スターダム「IWGP女子王座」創設-ベルトの価値論と実際

 7月29日、スターダムの戦略発表会において「IWGP女子王座」を創設することが発表された。

 むろんIWGP王座とは、新日本プロレス及び日本プロレス界最高峰のベルトと位置付けられている。

 そして、既存のスターダムの赤いベルト・白いベルトは存続させる方針とのこと。

 これがプロレスファンの大反響を呼び、ブシロードの木谷オーナーがツイッターで「もう少しよく説明すべきだった」と謝罪することにもなった。

(⇒ 東スポweb 2022年7月29日記事:【スターダム】「IWGP女子王座」新設し11月20日に初代王者決定戦 海外でも防衛戦を)

(⇒ 東スポweb 2022年7月29日記事:ブシロード木谷社長 IWGP女子王座について謝罪「丁寧な説明をするべきだったと反省」)

(⇒ 東スポweb 2022年7月29日記事:【スターダム】話題騒然「IWGP女子王座」新設の真意とは? ロッシー小川EPを直撃!)

 
 ブシロードの立場から言えば、傘下団体である新日本とスターダムの相乗効果・コラボ効果を狙うのは当然のことだ。

 そしてプロレス界的にも世間的にもブランド力は新日本の方がまだまだ圧倒的に上なので、新日本のブランド力をスターダムにも盛ってしまおう……

 特に、わかりやすいIWGPの王座称号を流用してしまおうというのは、この両団体を傘下に持った人なら誰でも考えることではなかろうか。


 しかしここで、やはり誰でも思い当ってしまうのが、例の「ベルトの権威」問題というものである。

 そもそも、一つの団体にベルトが一つでなくいくつもあるということ自体、確かに根本的におかしくはある。

 ベルトも王座も最高峰であるものなのに、なぜ最高峰がいくつもあるのか。
 
 いや、複数のベルトには実は序列があって、やはり最高峰は一つなのだと言うのなら、その他のベルトは何でベルトである必要が――王座と称される必要が――あるだろうか。
 
 しかし実際には、IWGPは既にIWGP-USヘビー級王座とか、複数化している。

 新日本の中で言えば、NEVER王座というのもある。

 それらは全て、複数化した当時には必ずや批判を受けるものなのだが、続けてさえいればそれが当然化していくものだ。

 よって今回のIWGP女子王座というのも、続けてさえいれば、あるのが当然になるのは間違いない。

 そしてIWGPのブランド効果・コラボ効果は、ブシロードの期待どおり発現されると言っても構わないだろう。

 ただし、ロッシー小川EPは「どのベルトが上かというのは、見ている人に決めてもらえれば」とは言っているが、これもまた間違いなく赤いベルト・白いベルトは、IWGP女子王座より下と見られるに決まっている。

 ただ、今だってNEVER王座はIWGPヘビー級王座より下だと見られているのだが、それが新日本の運営上支障になっているとは聞いたこともないし実感もない。

 どうもプロレスのベルトというのは、ファンの間の権威論とはほとんど関係なく、作れば作ったで全然かまわないもののようである。


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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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