「お騒がせユーチューバー」としては日本で最も有名なシバターが、今度は新日本プロレスに「宣戦布告」した。
7月4日、自身のユーチューブチャンネルで「オカダ 鷹木信悟 飯伏幸太 全員ガチなら雑魚」と題し、
ガチでMMA(総合格闘技)で戦ったら、
オカダ・カズチカ
飯伏幸太
鷹木信悟
ウィル・オスプレイ
ジェイ・ホワイト
あたりは全員倒せる。
と、豪語したのである。(スポーツ報知 2022年7月4日記事:シバター、新日に提案「俺をリングに上げて見ませんか? MMAだったら、オカダ、飯伏、鷹木に勝てます」) これに対し、確かに新日本の選手から反応らしきものはある。
飯伏幸太は「面白いことならやってもいい。つまり路上なら」と言い、
グレート・オーカーンは「久しぶりにMMAやりてぇな」と呟いた。
だがしかし、こういう「挑発」に応じるには、新日本は2000年代に痛い目に遭い過ぎた。 総合格闘技の場でプロレスラーがたいがい負ける、それもアッサリ負ける、という時代の記憶がやっと遠のいたというのに、わざわざ同じことを繰り返そうとは思うまい。
加えて相手は、名うてのシバターである。
RIZINの場では久保優太に台本を申し込み、本番でそれを裏切って勝利を得た男である。
それもまた自身のチャンネルの養分にするのだから、
そしてもう、
リングに上げること自体がシバターの勝利である(と、世の中は言う)のだから、そんなのに付き合うメリットは新日本には何もない。
と言うか、DDTもその他のインディープロレス団体も、RIZINと同じくシバターは出禁であると言っていいのではなかろうか。
新日本にしてもおそらく、選手らの大多数はシバターとなんかやりたくないと思っているだろう。
そして「普通の会社」となった新日本は、シバターをリングに上げることはあるまい。
(だいたい、何でプロレスのリングに上がるのにMMA勝負するのだろう。そこはプロレス勝負すべきではないか?) ただこのことは、
「SNS時代の道場破り・乱入」に、プロレス団体とプロレスラーはどう対応すべきかという問題も提起している。
「最強」を呼号していたUインターと高田延彦は、ヒクソン・グレイシーと戦わないわけにはいかなかった。
現在の新日本とプロレス界は「最強」を呼号してはいないが、しかし「強い」というイメージを失うわけには決していかない。
今でもそんなのがあるのかどうかは知らないが、やっぱり道場破りは撃退しないわけにはいかないのである。
しかし昔の道場破りは、基本的に当人たち同士だけの話であった。
しかし今はこうして、ネットによって大々的に宣言・宣伝される。
無視すればいいとは言っても、それはそれで「逃げるのか」とファンに(いや、世の中に)思われてしまうのは避けがたい。
これへの対応策としては、やはり「人格攻撃」しかないのではないかと思う。
つまり「相手はああいう奴だから、リングには上げない」と冷然と拒否するのである。
これはシバターのような前歴がある相手に対しては、世間的に納得性が高いだろう。 しかし、もし朝倉兄弟やその他のMMAファイターら、その他の「前歴なき」格闘家らが突如「非協力的に対戦要求」してきたらどうするのか、という問題は残る。
「プロレス技でも何でも使ってOK、プロレスルールでいい。
ただ一つ、同じ(体重の)階級の選手にしろ」
と言ってきたら、これを無視するのは難題である。 そう、私がシバターだったら、そういう手を使って(カネを払って)めぼしい格闘家にそんな宣戦布告をしてもらうところなのだが……
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