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なぜイジメ自殺は…その16 核抑止論、及びプロレスラー・一般人の持つべき「ナイフ」

 マキャベリは、「君主は愛されるより恐れられよ」と言った。

 これはかつての君主に限らず、現代の庶民にも当てはまる。

 恐れられることは、舐められることイコールいじめられることを防ぐ自衛手段である。

 イジメのターゲットにならないためにまずすべきことは、卑屈にならないことである。バカ丁寧にならないことである。


 これは一見、逆効果に思えるかもしれない。

 そんなことをすれば生意気だと思われ、目を付けられるだけではないか。

 しかしそうではないだろう。



 人は、特にイジメの発火点/旗振り役になるような人間は、相手が「下」と思えば舐めるのである。

 「この自分」に反撃してこないと判断できれば、カサにかかってイジメるのである。

 一方、下手に出ている人間は可愛がられるかもしれない。イジメの対象から除外されるかもしれない。

 だがそれは、彼が「下」に見られているからである。彼もまた舐められているのである。

 いざ今のイジメのターゲットがいなくなれば、次は彼が血祭りに上げられる可能性はかなり高い。


 そんなのが想像もできないほど、あなたも私もウブではないはずだ。

(こういうパターンがよくあることを、いかにもありそうなことを、我々は漫画なんかで知っている。)

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 プロレスラーは、いつでも抜けるナイフを持っていなくてはならないと言われる。

 それは、普段はワーク(劇)をやっているにしても、いざシュート(劇を逸脱した本当の攻撃)を仕掛けられたらそれを防御したり反撃したりする能力・技術・覚悟を持っていなくてはならない、という意味に解されている。

 そういうものを持っていると知られていれば、あるいは(たとえ本当は持っていなくても)持っていると思われていれば、初めからシュートを仕掛けられる可能性は激減する。

 一般人も同様で、普段は人に合わせて付き合っているにしても丁寧に接しているにしても、いざ舐めた態度を取られたらいつでも反撃すべきである。

 最低でも、その気構えは持っておくべきである。

 そして普段から「そういうことができる人」と上司にも先輩にも思わせておけば、心底から舐められることはなくなるだろう。

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 こういう意味で私は、核抑止論/相互確証破壊理論(MAD)は間違っていないと思う。

 それが間違っていると言うのは、初めからその人の心の中で「認めたくない」という結論が出ているからだと思っている。


 核保有国同士の核戦争が起こらないこと――第二次大戦以来、大国同士の直接戦争が絶えて無いのは、お互いが核兵器を持っているからに他ならない。

 核兵器は実際には使えない張り子の虎だといくら言われようと、相手が核を持っていればこっちは舐めることができないのである。

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 あなたは、実際には、相手に逆らうのが怖いのかもしれない。

 そんなことはできない性格なのかもしれない。

 もっとはっきり言えば、度胸がないのかもしれない。

 しかし、たとえハッタリでも「そうでない」ことを示しておけば、相手は「生意気だ」と思っても舐めることはできないだろう。

 そして生意気だと思われることと舐められることを天秤にかければ、後者の方がはるかに大きな害をもたらす――

 つまり、攻撃しやすいイジメのターゲットになるのである。




 断じて他人に舐められないという意識の根底にあるべきものは、人間同士の間に変な先天的な繋がりなどないという認識である。

 これについては本記事でさんざん述べてきたので、繰り返さない。

 人間関係も付き合いも、まとまりも繋がりもフィクションであり、それは薄皮(うすがわ)の如しである。

 生物個体である人間の間に、上下関係などあるわけがないのである。



 ……私は子どもの教育に悪いことを言っているのかもしれないが、しかし事実だと思うからそう言っている。

 それに、「普段はおとなしいが、心の中には硬骨が通っている」「平素は愚なるが如し、しかしやるときゃやる」というのは、今でも人間の理想像の一つとされているだろう。

 別に普段からツンツンしろと言うのではない。ただナイフを持っていると思わせればよいのだ。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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