11月14日、アクトレスガールズの運営会社である株式会社AWGは、今年12月31日をもってアクトレスガールズはプロレス団体として終了するとの発表をした。
これにより、Beginning(ビギニング)とColor's(カラーズ)の2つの団体(ブランド)もまた、同日をもって解散する。
今後は「プロレスを用いた、よりエンターテインメント性の高い公演へと移行する」とのことである。
(これは「魔界」のようなものだろうか……) さて、この発表では解散の要因として、
「コロナ禍による集客制限や収益の悪化など、現況を打開するには、このタイミングで原点回帰して……」
と語られている。
私の知る限り、コロナ禍で収益が悪化したから解散するというプロレス団体は、これが初めてで唯一である。
正直言って私は、このコロナ禍で「潰れる」プロレス団体がこんなに少ないとは、考えていなかった。 しかし現実に解散したのは今のところアクトレスガールズのみで、
それどころかコロナ禍の最中なのに新団体GLEAT、大仁田厚のFMWEが旗揚げし、
来年4月には全日本を退団したゼウスが、また新団体(大阪プロレスの後継)を旗揚げしようとしている。
(⇒ 2021年10月18日記事:ゼウス全日本退団、大阪プロレス買収・再生へ) アクトレスガールズの運営会社や選手には申し訳ない言い方になるが、コロナ禍によるプロレス界の打撃は、「この程度」で済んでいるのである。
これは日本におけるプロレスのしぶとさが、また発揮されたと言うべきだろうか。
または、日本のプロレス団体の財政基盤というのは、プロレスファンが思うよりずっと強固だということなのだろうか……
おそらくプロレスファンのほとんどは、いくら自分が好きな団体(特にインディー団体)だろうと、その団体の経営が順調に行っているとは思っていないはずである。
むしろ「本当にやっていけてんの?」と思っている人が大多数、と言っても過言ではあるまい。 かく言う私も、いったい世に数ある(失礼な言い方だが)零細団体・弱小団体がどうやって財政的に存続していけているのか、皆目見当が付かないのである。
いったい世のプロレス団体の収支構造は、どうなっているのか。
もっと言うと各選手のファイトマネーというのは、そのくらいのものなのか。
それを知りたいニーズというのは、ファンの間でかなり大きいと思われる。
もし今「プロレス団体経営学」という本があれば――かつて故・堺屋太一は、ターザン山本の名を借りてそういう本を出していたが――、ぜひ買って読んでみたいものだ。
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