10月21日の新日本・日本武道館大会(G1クライマックス中)で、あの柴田勝頼がザック・セイバーJr.と5分間のグラップリングルールでのエキシビションマッチを突然に行った。
2017年4月の急性硬膜下血腫&その手術による欠場後、実に4年半ぶりの「プレ復帰」である。
同じく10月21日、往年のインディーの雄であり、何よりも工藤めぐみの夫として有名なBADBOY非道が、10月17日に死去していたことがZERO-1から発表された。享年51歳。
つまり今年10月21日は、プロレス界にとって明暗があまりにもハッキリとしたコントラストを描いた日となった。
まず柴田の方だが、私は正直、復帰は難しいのではないかと思っていた。
(これは、多くの人がそう思っていたと思う。)
何と言っても、4年超もの欠場はそう思わせるに充分だろう。
しかし本日、さすがに打撃なしのルールとはいえ、そしてエキシビションとはいえ、もはや完全復帰は間近ということが明らかにされた。
たぶん、来年1月4日の東京ドーム大会がその完全復帰の日になるのではないか。
恐るべきは、柴田勝頼というプロレスラーの体力と精神力、と言うべきだろうか。
しかし完全復帰の暁には、今度は柴田勝頼にはファンからの「心配の目」という、新たな負荷が課せられる。
彼の試合を見る人のほとんど誰もが、5年近くもの重傷欠場の事実を知っているのだから――
そんな心配を起こさせないで激しい試合を見せるというのは、私などには想像もできない技量を必要とするように思う。
しかしまずは、「奇跡の」と言ってもいいほどの復帰を、喜んでおかないといけないのだろう。
次に、非道の死去について――
おそらく2000年代以降にプロレスファンになった人には、非道の名は「工藤めぐみの夫」及び「あの邪道・外道の弟分(もう一人はクリス・ジェリコ扮する「ライオン道」)」としてしか知られていないのではなかろうか。(私自身もそうである。)
聞くところによると、彼はアルコールに重く蝕まれていたらしい。
だから2000年代以降、ほとんど試合に出場することができなかったらしい。
よって妻の工藤めぐみにとっては今日あることは、ある程度覚悟していたことだったのかもしれない。
しかし、そうでありながら近年とみに精力的にプロレス界で活動していた彼女の心中を思うと、胸が痛まない人はいないのではないか。
そしてもう一つ、
昔のプロレスの試合を――W★INGなどの試合を――生で見ることができなかったのを残念に思う気持ちというのは、こういう悲報を聞くたびに沸き起こってくるものではあるまいか。
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