2021年8月末の女子プロレス界に、ちょっとした激震が走った。
まず
一つ目、葉月の電撃的なスターダム復帰表明。
葉月と言えば1年半前、リング上とバックステージで異様なまでにスターダムに敵対的・暴露的なコメントを残して退団したことが、まだ記憶に残っている人も多いだろう。
(⇒ 2019年12月25日記事:葉月の不満爆発引退マイク-SNS世代は旧世代より度胸がある?) あれはまさに長州力のように言えば、「スターダムにクソぶっかけていった」退団の仕方だった。
それがここに来て当のスターダムに出戻り復帰するのだから、いよいよその精神力は只者ではない。
そしてまたこれを受け入れるスターダムの方も、尋常一様な団体ではない。 ジャイアント馬場の旧全日本はもちろんのこと、こんな団体は(会社は、と言ってもよい)今まで日本になかっただろう。
何というか、
プロレスラーはサラリーマンじゃないんだよ、非日常なんだよということを、こんな形で見せてくれるのも新時代のプロレスということだろうか。
そして
二つ目、響・星月芽依・神童ミコトの3選手のマーベラス電撃退団発表。
これはみんな、ビックリしたのではなかろうか。
団体の長・長与千種自身が「全ては私の不徳の致すところ」と言っている以上、これが円満退団でなく不満退団であるのは確かだ。
まず、女子プロレス界で最も士心を得ている一人のはずの長与千種の団体、これは一枚岩だろうという印象の強かったマーベラスでさえ、こんなことが起こるというのがオドロキである。
そして女子プロレス界きっての「問題児」という地位に昇った響が、キャラでなく本当に問題を抱えていたらしいのも意外と言えば意外だろう。
しかもそれが星月・神童にまで連動していたとなれば、さらに意外感は増す。
いったい
響の退団と星月・神童の退団とどちらに驚くべきか、迷っている人は多いのではないか。
それにしてもプロレス界は一寸先は闇、と言われるが――
闇というかダイナミズムというか、ここ数年の女子プロレス界の動きというのは、男子プロレス界のそれを完全に凌駕しているような気がする。
これに比べれば男子プロレス界は、平和で穏和な村のようにさえ見えるほどだ。 ところで響とアンドラス宮城は最近「反仙女会同盟」を結成して仙女に参戦し、星月もまた仙女で戦っている。
なんかもういっそのこと、
今回の復帰劇と退団劇のメンバー、すなわち葉月・響・星月・神童そして宮城らが集まって、反体制グループになったら面白いことになりそうではないか。
それは正真正銘、見せかけやアングルではない反逆者集団として、プロレス界に殴り込みをかけられそうである。
無頼や反体制を掲げるユニットは、今まで星の数ほど男子プロレス界にあったが――と言うより、たいていのユニットは反体制を掲げる。体制側を掲げるユニットなんてまずない――、これこそ純度100パーセントと言っていいような反体制ユニットではないか。 はたして彼女たち、今後どういう風に動いていくのか……
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