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プロレス大賞2020-非常事態下の潮崎豪とジュリア

 12月14日、プロレス大賞2020の発表が行われた。その一覧は次のとおり。

●最優秀選手賞(MVP) 内藤哲也(新日本プロレス)

●年間最高試合(ベストバウト) 〇内藤哲也 vs オカダ・カズチカ×(2020年1月5日・新日本プロレス東京ドーム大会/IWGPヘビー級&インターコンチネンタルダブルタイトル選手権)

●最優秀タッグチーム賞 杉浦貴(NOAH)&桜庭和志(フリー)

●殊勲賞 潮崎豪(NOAH)

●敢闘賞 高橋ヒロム(新日本プロレス)

●技能賞 遠藤哲也(DDT)

●女子プロレス大賞 ジュリア(スターダム)



 今年のプロレス大賞は、コロナ禍という前代未聞の非常事態下の選考であった。

 また「省エネ」でもあり、新人賞・功労賞・特別賞・レスリング(アマレス)特別表彰は見送られた。

 見渡してみると、今年は例年になく「順当」なラインナップではなかろうか。

 もっとも、MVPとベストバウトの両方を内藤哲也が獲得し、かつどちらも新日本だというのは、確かに「相変わらずの新日本=日本最大団体」優先とも感じないではない。

 そして1月5日以降、3月からのコロナ禍を経てついに1月5日の試合を越える試合はなかったのか、と聞かれれば、ちょっとすぐには同意できそうもない。
 
 また、杉浦貴と桜庭和志が最優秀のベストタッグとして思い浮かぶかと聞かれれば、誰しも少しはタイムラグを感じるのではなかろうか。

(ただし、例年思うのだが、この最優秀タッグチーム賞を選ぶのが一番難しいのではないか。

 これに比べればMVPを選ぶ方がまだ簡単である。)


 個人的には、潮崎豪が殊勲賞という「準MVP」みたいな賞に選ばれたのは良かったと思う。

 おそらく潮崎はこのコロナ禍の1年、あの藤田和之との「30分の視殺戦」試合を頂点として、プロレス界で最も株を上げた選手(かつ王者)だからだ。

(⇒ 2020年3月30日記事:空前絶後の視殺戦30分-2020.3.29潮崎豪vs藤田和之の示すプロレスの謎)


 これは皆さんも、そう思うのではないか。

 潮崎豪と言えば、皆さんの頭に思い浮かぶのは、いわば「半熟エース」というような言葉だったはずだ。

 NOAHを出て全日本に移り、そしてまたNOAHに出戻る。

 この経歴がこれほどまでに悪評を――具体的に言えば「腰の定まらない男」という悪印象を――まとわりつかせた者はいない。

 しかしそういう目で潮崎を見ていた人も、この1年でかなりイメージチェンジした、と言っていいのではないか。

 
 そして、最も順当度の高い受賞と言えばもちろん、女子プロ大賞のジュリアである。

 これはもう、ファンの間でも満場一致でそう予想されていたと思われる。

 結局、彼女のアイスリボンからの不義理的ゴタゴタ退団・移籍騒動は、完全に――これ以上ないほどの吉と出たのだ


(⇒ 2019年10月14日記事:ジュリアの電撃退団&移籍-プロレス版「敵対的買収」の波紋)
 
(⇒ 2020年6月21日記事:スターダム興行再開-ジャングル叫女欠場・有田ひめか登場、ジュリアは現代の長州力か)


 男子団体においては近年、このような移籍騒動は起こっていない。

 いや私が見逃しているだけかもしれないが、少なくとも移籍騒動で注目を集め頭角を現した例は、一つもない。

 あるのはただ、大日本からの植木嵩行・佐久田俊之の退団、全日本からの岡田祐介の退団というような、「突然の退団」ばかりである。


 その意味で風雲児・ジュリアの大成功は、近年のプロレス界において非常に興味深いケースである。

 これはかつての長州力の再来、女版「一人ジャパンプロレス現象」ではないかとさえ思えるのである。

 そしてこのことを、古巣のアイスリボンはどう思っているのだろうか……

 などと、要らぬ詮索心が起こってこないでもない。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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