8月13日、新日本プロレスは、宇和島大会を急遽当日中止とした。
出場予定の選手の一人が開会3時間前の午後3時に発熱を訴え、コロナ感染が疑われたためである。 まだPCR検査結果は出ていないし、これがコロナなのかも不明だが、もしコロナだったら――
当然、選手名は発表しなければならないだろうから、
これはたぶん、プロレス界を超えたセンセーショナルな――ヤフーニュースに載ったり、地上波テレビのワイドショーで放送されるような――話になるだろう。
さて、今回の新日本の対応は、賞賛する人が多いと思う。
というより、日本における企業プロレスのトップを走る団体としては、中止以外に方法はなかった。
それにしても、このことを賞賛したり是認したりしてばかりいられないのはもちろんだ。
ちなみに宇和島市には私も行ったことがあるが、
同じ四国の松山市からさえも、電車でかなり長く(そして料金も高く)かかった記憶がある。
現地在住の方には申し訳ないが、やはり田舎としか言いようがない遠方なので、大会を開催するだけでもかなりの費用と労力がかかっているはずだ。
(たぶん、新日本がここで大会を開くのは年に一回くらいだろう。)
それが当日中止となってしまうのだから、
チケットの払い戻しだってしなければならないのだから、
被害は甚大と言っていいレベルである。
しかもこれが、これからも続く可能性は充分すぎるほどにある。
何と言っても「ただの風邪」で発熱したとしても、
選手は「大事を取って」申告しなければならず、
そうなると団体は興行中止を選択するしかないのである。 こんなことが続いたら、もうプロレス興行なんてできないのではないか。
そしてまた、「無観客試合のTVマッチ」に戻るしかなくなるのではないか。
そうなったら、いよいよ財政基盤の弱小な団体はやっていけなくなるだろう。
副業だって飲食店はダメとなれば、もう本当に運送業や建設業の手伝いか、
イチかバチかYouTuberデビューに打って出るしかないだろう。
2020年下半期、日本のプロレス界は観光業などとともに――
壊滅とまでは言わないまでも、
生物の大量絶滅期にも似た変革期を迎えることになってしまうのか……(⇒ 2020年5月6日記事:2020年、集客産業の壊滅と「新しい経済」の始まり)
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