7月11日と12日の新日本大阪大会は、ニュージャパンカップ決勝戦と、2冠王者・内藤哲也とのダブルタイトルマッチがメインであった。
そのメインに勝利したのはいずれもEVILで――
11日にはオカダ・カズチカをバレットクラブの乱入と急所攻撃で破り、
試合後は(その流れからすれば当然なのだが)リング上に呼び出した内藤哲也を痛めつけてロスインゴ離脱&バレットクラブ入りを明らかにした。
そして12日には、まるで老武者(か、悪のマサ北宮)のような姿に変身し、
またもバレットクラブ――新メンバーで、BUSHIに変装したディック東郷――の乱入と急所攻撃で、内藤も撃破した。 さて、EVILの裏切り自体は、それほど驚くようなことではない。
今のロスインゴは、人数的にも存続期間的にも、もう臨界点を迎えていたはずであって――
それに(絶対の真理というわけではないが)プロレスのユニットが分裂したり裏切りが生じるのは、ほとんど当たり前の出来事だからである。
おそらくプロレスファンの大多数は、
そろそろロスインゴにも反旗を翻す人物が出てくるのではないか、と思っていただろう。
しかし、もしそんなことがあるなら、それはSANADAだと思っていた人が多数ではあるまいか。
それがEVILであり、しかもこんな短期間で2冠王者になるなどとは、あまり予想していた人はいないだろう。
その意味で、これは確かにサプライズである。
そして12日のセミファイナルでは、タイチ&ザック・セイバーjrが、棚橋弘至&飯伏幸太のゴールデンエースを破ってIWGP新タッグ王者になった。
あまりオーバーに受け止めるのも過剰反応かもしれないが、何とはなしに新日本が新しいステージに進んだような印象である。
2月中旬から数え、およそ4ヶ月ぶりの新日本の有観客試合――
まだコロナ禍が続く中、新日本は
「EVIL中心」「タイチ列強入り」という、「新しいリング様式」に入るのだろうか。
次のEVILの初防衛戦の相手が、昔なら「ジュニア王者でしかない」と観客に思われ、ゆえにそんなマッチメイクがされるはずもなかったろう高橋ヒロムになりそうなのも、「新しいリング様式」「新しい景色」と言うべきだろうか。
そして、
「新風」とはほど遠い印象のベテラン選手であるディック東郷が新日本に導入されたことで、どんな効果が生じるのだろうか……
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