6月29日、ZERO-1は、佐藤耕平・高岩竜一・日高郁人の3選手の退団を発表した。
一般にZERO-1の主力選手とイメージされるのは、この3人に総大将の大谷晋二郎を加えた4名である。
つまりZERO-1は、一挙に主力選手の大半を失った。
(⇒ 東スポweb 2020年6月28日記事:【ゼロワン】主力の耕平、高岩、日高ら3選手退団 新代表も離脱し存続の危機)(⇒ 日刊スポーツ 2020年6月29日記事:ゼロワンが高岩竜一、日高郁人らベテランの退団発表) もともとZERO-1は、「試合内容は良いのに、なぜか観客動員が伸びない」ことで知られてきた。 しかし報道で伝えられるZERO-1の内情は、悲痛というか悲壮なまでのものである。
運営会社が今年3月1日にドリームオンステージからiFDに変わったのは良いとして……
それからすぐに、コロナショックに見舞われる。
おかげで大会は開催できず興行収入もなくなり、
4月には代表の岩本氏から
選手・スタッフに「8割もの給与カット」が伝えられたという。
しかもこの岩本氏は、直後に団体を離脱。
それはもうこんな状況になっては、今回の3選手が退団しても仕方がないというものだろう。
コロナショックで経営が立ちゆかなくなり、廃絶する団体が出てくることは、プロレスファンの誰もが思っていたところのはず。
そしてそれがZERO-1かもしれないとも、多くの人は危惧していたろう。
とうとう、それが現実になってしまったのだろうか。
だが私は、これは必ずしもZERO-1の滅亡につながらないだろう、とは思っている。
まず、たとえ所属選手が大谷晋二郎ただ一人になってしまったとしても、それでも彼がZERO-1を名乗ることは可能である。
これには前例があり、かの有名な「藤原組」は、藤原喜明一人であっても(個人事務所として)存続したことになっているではないか?
また、そういう存続の仕方を考えなくとも――
ZERO-1にはまだ、田中将斗、菅原拓也やSUGI、岩崎永遠や火野裕士といったメンバーが、
さらにはオッキー沖田という大谷に並ぶ?「象徴」も残っているではないか。
(ZERO-1の所属ないしレギュラー参戦メンバーは、意外に多いのだ。
そしてそのメンバーは、別に他団体に劣ってもいないと思う。) さらに言えば今回の大量離脱は、ようやくZERO-1が真の団体改革・構造改革に脱皮できるチャンスかもしれない。
このたび離脱した3選手は、佐藤耕平42歳・高岩竜一47歳・日高郁人47歳と、全員が40歳を超えている。
単純に考えても、団体は大幅に若返ることになる。
もし給料が安くて済む(そして、実家の親の収入に頼れる)若手レスラーを補充して活躍させられれば、ZERO-1に新しい景色をもたらしてくれる可能性は充分にある。
そして「高年齢主力選手の離脱」と「コロナショックによる観客大幅減」をなんとか切り抜けた暁には……
ZERO-1の観客数伸び悩みの最大の原因だったはずの、
「観客層までも高年齢化・固定化」 という(今までは変えようもなかった)現実が、ようやく変わることになるかもしれない。
というより、ぜひそうなってほしいものである。
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