全日本プロレスの総大将的存在で「王道後継者」「最後の四天王」とも呼ばれる秋山準(50歳)が、近々DDTへ「レンタル移籍」するという。
これは、なかなかに大事件のはずである。
(⇒ 東スポweb 2020年6月26日記事:全日本・秋山準がDDTにレンタル移籍へ 高木三四郎社長が指導力と影響力を高評価) 今年5月9日に秋山はDDTのゲストコーチに就任し、以後DDTの試合の常連となったのは周知のとおり。
ゲストレギュラー参戦からレンタル移籍、それから時を置かずに完全移籍、というのは、プロレス界にいくらでもあるパターンである。
そういうことは、特に珍しくもなんともない。
しかしそれが、全日本のトップのはずの(そして実際に前社長でもあった)秋山準だとなると、話は別だ。
それにしても秋山準と言えば、今年3月2日(つまりコロナショックの直前)には――
WWEにコーチ招聘されたとか、トリプルHと会談するとか言われていたものである。
(⇒ 2020年3月2日記事:WWEと全日本が合体? プロレス界は新日本vs全日本の時代に戻るか) そこで私は、WWEが計画するという「NXTジャパン」は全日本がその中心となり、WWEと全日本が合体することまであるかもしれない、と思ったものであった。
しかしそれもコロナショックのおかげで、WWEの方もそれどころではなくなったようだ。
そしてどうやら、秋山準のWWE行きもなくなったらしい。 だが、WWEに行かなくなった代わりが、DDTへの移籍であった。
普通の一選手の移籍だったら、こんな風には思わないかもしれないが……
全日本の象徴と言っても過言ではない秋山準の移籍となると、やはり
「今度は全日本が、DDTと連合しようとしている」
ように思えるものである。
DDTとNOAHは、サイバーエージェント傘下として連合した。
そして今度は、全日本の王道継承者の秋山準がDDTに移籍し、これは全日本もまたサイバーエージェント傘下に入る予兆とも見える。
その全日本には、芦野祥太郎ら旧WRESTLE-1勢が大挙流入している。
なんだか新日本以外の主要プロレス団体が、新日本に対抗する大連合を築かんとしているように見えるではないか。(大日本プロレスとドラゴンゲートを除いて……)
そして言うまでもなく、その大連合の盟主は高木三四郎である。
サイバーエージェント社を君主だとすれば高木三四郎は宰相で、
まるで春秋戦国時代の(複数国の宰相を兼ねた)蘇秦・張儀のような存在である。
ようやく無観客試合を始めて再始動した新日本と、
DDT・NOAH・全日本の(まだそうと決まったわけではないが)大連合……
ここ3年ほどで日本の「企業プロレス」化は急速に進んだが、いよいよそれも最終段階へ入ろうとしているのだろうか。
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