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なぜイジメ自殺は…その10 学校生活ってそんなに大事か?/ババを引いた人間を叩く、ということ

 だいたい学校生活って、集団生活って、その中での人間関係って、そんな大事で大切なことなのか?

 小学6年、中学3年、高校3年。

 いま大人である人が振り返ってみればわかると思うが、それはまことに短い期間だったろう。

 3年間なんて、あっという間に過ぎる。

 そしてこれは、私が特に忘れやすい性格だからかもしれないが、その間に起こったことなどほとんど何も憶えちゃいないのである。


 果たして大人になったあなたは、その時代の同級生や友達と今でも親密な付き合いがあるのだろうか。

 あったとしても、クラスメイトだった人間全員のうち、ごくごく一部とだけではないか。

 部活で一緒だった先輩・後輩・同期ともあまり交流はないのではないか。

 そしてまた、自分から連絡を取ろうという気もそんなにないのではないか。

 

 私は小学校時代の友人と、今は全く付き合いはない。どこで何をしてるかも知らない。

 中学校時代の友人も、高校時代の友人も、あるか無きかのかすかな交流があるだけである。

 だからといって、寂しいとか残念だとかは全然思わない。

 世の中の付き合いとはそんなもんなのだ。

(学校についてそう言えるなら、職場についてはますますそう言えるはずである。)



 現時点でイジメに苦しんでいる学生さんに言いたいのは、今の時間と人間関係とは、その程度のものなのだということである。

 そんなのをこれからの人生全体と引き替えにする、つまり自殺するなどというのは、不必要であり不合理でもある。

 今のクラスの人たちと、十年経っても接している可能性はほとんどない。(そして十年などすぐに経つ)

 たとえ嫌い合っていなくても、親しい仲であってさえも自然にそうなる。


 だから、今の環境を重大視したり我慢するのは止めればよい。

 どうせ、いま周りにいる連中と付き合うことはないのである。その人たちはたまたま近くにいるだけであり、近いうち縁が切れるのである。

 そこに留まることを大事に思う理由など何一つなく、さっさと抜けて自分は自分で勝手に勉強すればよい。その方が絶対に未来は明るいだろう。

********************************* 

 そして親と社会にも言いたいが、学校に対してイジメを止めさせるよう求めるとか、そうすべきだと憤るのは無駄である。

 なぜなら、そんなことはできないからだ。

 たとえ教師がどんなに熱心で真剣であろうとも、イジメの発生と蔓延を防げはしない。

 しかし、そんなことは言われなくても誰でも知っている。

 知っていながら教師はダメだ、学校は何してると非難する。

 もし自分が学校の先生だったらイジメは防げるか? その問いに「防げない」と内心で答えることを知っている。

 防ごうとする行動を起こしもしないだろうことを知っている。

 それでも非難するのは、他人が/メディアが非難するからではないだろうか。雰囲気のなせる業(わざ)ではないだろうか。

 それは言ってみれば、ババを引いた人間を「おまえはダメだ、何してる」と叱るようなものである。



 自分もそういう事態に直面する可能性はあるのだが、幸いにしてそうではない。

 しかし、運悪くそうなった人を叩く。

 こういうことが世の中では非常に多いのである。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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