4月29日、新日本の熊本大会(レスリング火の国2019)と全日本のチャンピオンカーニバル2019決勝戦を、テレ朝チャンネル2とサムライTVの生中継でそれぞれ連続で見た。
新日本では後藤洋央紀がジェイ・ホワイトに敗れ、全日本ではジェイク・リーが宮原健斗に敗れた。
たまたま同日だったのだが、新日本・全日本ともに「新鋭」が揃って敗れる格好となった。
後藤洋央紀を「新鋭」と表現するのは違和感がありすぎるが、「今度こそ」と何度も期待を持たせる点では、いまだ新鋭のようなものである。 このブログでは何度か書いてきたことだが――
後藤洋央紀がいつまで経っても新日本のトップグループに食い込まないでいるのは、プロレス界の七不思議の一つだろう。
彼にはいったい何が欠けているのか、自信を持ってこれだと指摘できる人が何人いるのだろうか。
もっとも、強いて言えば、その江戸時代の武士を思わせる荒武者のような顔貌が、現代プロレスのファン層にマッチしないという点はあるだろう。
これは石井智宏にも言えることだと思うが……
現代の雰囲気で後藤洋央紀や石井智宏をポスターの真ん中に持ってくることは、販促担当として会社として、なかなかリスキーなことだろうとは想像できる。(これは、プロレスファンの一人であるあなたも、そう感じるだろうと思う。)
そしてジェイク・リーだが、たぶん彼は後藤洋央紀化はしない。
今回の敗北は敗北として、ここ1~2年以内には必ずや全日本の頂点に立っているだろうという予感がある。
あえてプロレスラーとしての力量には一切触れないにしても、ジェイク・リーは日本プロセス界で一、二を争う正真正銘のイケメンである。
その容姿といい低い声といい、現代プロレスのファン層に(特に女性ファンに)ものすごく響く男である。
私は
彼が引退後のセカンドキャリアに俳優を選んでも全く意外に思わないし、それは多くの人も同意見ではないかと思う。
もちろんプロレスは、顔ではない。
しかしどちらがウケるかウケないか、どちらが集客力があるかという差は、厳然としてある。
ジェイク・リーと後藤洋央紀はともに敗北したが、その未来という点では残酷なコントラストを描いたようにも思える。
後藤ファンには怒られるようなことを言ってしまうが――
なんだか後藤洋央紀らは、「今の新日本プロレスには闘いがない」とかいう、ゴツゴツしたプロレスを好む昔気質の男性ファンに、
「そんなことないですよ」と反論するための役割が与えられているようにも感じるのである。 後藤はまた、これでもかというくらい何度目かの挫折をまた味わった。
「諦めることを諦めた」とは言うが、確かに並みの人間なら心が折れそうになるだろう。
このさき後藤に、花が咲くときは来るのだろうか。
かつての中西学のように一度だけIWGPヘビー級王者になり、一度も防衛できず陥落するのがその「有終の美」になってしまうのだろうか……
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