9月24日、後楽園ホールでスターダムのファイブスターグランプリ決勝戦が行われ、岩谷麻優が5度目の出場で初優勝を飾った。
(⇒ デイリースポーツ 2018年9月24日記事:スターダム・岩谷が5★STAR GP初V!“ビッグダディ三女”詩美が準V) しかしどうも、岩谷が初優勝というのもどうにもピンとこない人は多いだろう。
それはスターダムの別トーナメントであるシンデレラ・トーナメントでの優勝&ドレス姿を、何度も見ているからに違いない。 それはそれとして、注目の新人(デビュー44日目)・林下詩美は、とうとう決勝戦まで進出して岩谷に敗れ準優勝となった。
これはもう、男子プロレスでは絶対にあり得ないことで、例えば新日本でこんなことが起こったらファンは黙っちゃいないだろう。
「新日本は終わった」とかメチャクチャ言われてしまうだろう。
週プロだって、そんなことを好意的に書くとは思いがたい。
やっぱり男子と女子のプロレスは、画然と違うのである。(⇒ 2016年5月15日記事:週刊プロレスの若手育成論に異議 その3 女子プロレスはどうなのか? 多産多死戦略と少産少死戦略) だが考えてみればこんなことは、実力勝負の世界なら充分あり得ることだ。
メチャ強い新人に先輩が(何かの拍子であっても)負けてしまう、というのは、本物のケンカであればあるほど起こり得る。
そういうことが起こらない男子プロレスの方がよっぽど不自然だ、という感じ方だって十分できるはずである。
「こんな選手(ド新人)を団体が無理押しするのが気にくわない」というのは、プロレスファンにありがちな反応ではあるが……
それはとりもなおさず「プロレスは作り物である」ことを自己肯定しているに等しい。
それをプロレスファン以外の人に言われれば反発するのだから、世にプロレスファンほど「こじらせ」ている人も珍しい、のかもしれない。 しかしこの林下詩美という選手については、マジで逸材と感じているファンも相当多いのではないかと思われる。
確かに彼女、風格と才能を感じさせるのである。
「そう感じさせる才能」があるに過ぎない、とも言えようが、それはやっぱり得がたい才能なのではないか?
この分だと林下詩美、オカダ・カズチカをさらに早回ししたかのように団体王者になってしまいそうな勢いである。
それはそれで、大変よいことだと私は思う。 さて、大江戸隊リーダーの花月は準決勝で中野たむと対戦したが、かねてから不穏な気配を見せていた木村花に裏切られてイス攻撃を受け、敗退した。
なんだかこのパターン、つい昨日の新日本プロレスにおけるジェイ・ホワイトと酷似している。 偶然のタイミングの一致とは、つくづく世の中によくあるものである。
男子と女子のそれぞれトップの団体で、非常に似た役回りの人物が公然と反旗を翻し、ユニット再編成を予感させて終わる興行になったのだから……
(⇒ 2018年9月23日:勝敗テロップ過早、YOSHI-HASHI転倒流血、外道裏切り-新日本9.23は大波乱興行に) もう一つ、スターダム1期生である星輝ありさも現役カムバックを宣言した。
彼女が引退したのは2012年5月と6年も前の話なのだが、なんと今もまだたったの22歳である。
それにしても鹿島沙希といい、かつて所属(しかも1期生)して引退した選手がこれほど次々戻ってくる団体は、スターダムが唯一無二と言える。
これは好意的に解釈すれば、スターダムの(人間関係を初めとする)環境は良い、ということになるのだろう。 こういうところも含め、スターダムというのは非常に特色のある、動きの盛んな団体である。
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