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DDT9.23後楽園ホール短感-ストロングハーツ大活躍とDDTの「予定調和」問題

 9月23日・DDT後楽園ホール大会をサムライTVの生中継で見た。

 何と言っても印象に残ったのは、今はWRESTLE-1に参戦しているはずのCIMA率いるストロングハーツの面々が、突如DDTのマットに登場したことだろう。

 さっそくCIMAと竹下幸之介が、10月21日のDDT両国国技館大会「秋のプロレス文化祭」で一騎打ちすることになった。

 そのシングルマッチは「ドラマチック・ドリームマッチ」と冠されることになったのだが――

 これは少なくともDDTの中では、竹下幸之介はその試合がドリームマッチと冠されるに値する選手になった、との表示である。

 それにしてもストロングハーツ軍の活動と人気は、たいしたものだ。

 複数の団体を股にかけて活動する(つまり、その団体に呼ばれている)軍団というのは、なんか久しぶりのような気もする。

 今は新日本に定住している鈴木軍だが、その後釜になったかのような印象である。

 私は正直ストロングハーツの試合はほとんど見れていないのだが、ぜひその試合ぶりをじっくり見てみたいものだ。


 そしてメインイベントのKO-D無差別級選手権3WAYマッチ、王者・里村明衣子 vs 入江茂弘 vs 男色ディーノは――

 まず入江が脱落し、最後はディーノが男色ドライバーで里村を沈めて王座戴冠、10月21日の両国国技館大会で挑戦者・佐々木大輔を迎え撃つこととなった。

 この試合、事前の予想が非常に難しかったと思う。

 なぜなら誰が勝って王者になっても、それなりのストーリーが描けそうだからだ。

 しかし勝敗の話は措いて、試合後の話である。

 最近ずっと対立していたディーノと入江は、リング上で握手した。

 しかも入江はディーノが差し出した右手に対し、最初は「その手は握れません」と言い――

 その次に、「左手にしてください。その方がハートに近いから」なんてことを言ったのである。


 
 う~む……

 
 正直なところ、このところの入江が盛んにアピールしていた「反逆」というのはそれくらいのものだったのか、という感想を拭えない。

 これはまさに、「予定調和」というものではないだろうか。

 ディーノは「DDTはリングで決着を付ける団体」と言ったが、それはつまるところ、

「どんなに激しく対立し、嫌っていると公言しても、結局はリング上で握手して決着が付く」

 ということになるのではないか?


 なんだか入江、いやDDTの選手というもの――

 これからどんな相手にどんな反逆をしようとも対立しようとも、最後はやっぱりリング上で握手して終わるんだろう、と客に見透かされるような気がするのである。

 もちろんそうなるのが最も客ウケするのだろうし、そうならなかったら本物の「事件」になってしまうのだから、わからないではないのだが……

 「結局はどんな敵対も大団円になる」とわかっているというのは、長期的には団体とプロレス自体にとって、良くないことだと私は思う。


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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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