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石井智宏は「激闘製造機」で終わるのか…本当は棚橋も何か言いたい?

 テレ朝チャンネル2で、新日本プロレス9月15日ディストラクション・ヒロシマを生中継で見た。

 メインイベントのIWGPヘビー級選手権試合はケニー・オメガvs石井智宏であったが、

 「もちろん」ケニーが勝って王座防衛となった。

 ここで「もちろん」と書いたのは、石井が勝ってIWGPヘビー級王者になるなんて、石井ファンでさえあまり思っていなかったろうからである。

 石井智宏は「名勝負製造機」と呼ばれている。

 石井の場合、その意味は「激闘製造機」である。

 これについては新日本プロレスを見ている人なら、誰も異存はないだろう。

 しかし激闘製造機であることには、重大なリスクがある。

 それは体のダメージがどうとか言うのではなく、

「またいつもの激闘か」「どうせまた激闘なんだろう」

 なんて観客に思われてしまうリスクである。



 こんなことを言っては石井本人はもちろん石井ファンにも怒られてしまうだろうが、石井智宏というレスラーは、そういう役割が既に固定化されてしまっているように思える。

 思えばケニー・オメガにしても棚橋弘至、オカダ・カズチカ、内藤哲也らにしても――

 毎試合毎試合、石井ほど「一本調子」の戦いはしていないように見える。

 ガラリとではないにしても、少しずつは違った色を出しているように感じられる。

 いや、「違った色を出すという期待を、ファンに持たせている」と言った方がいいだろうか。

 
 重ね重ねになって申し訳ないが――

 石井智宏は、飯塚高史が「狂乱ファイト」という役割(キャラ)が固定化されているのと同様、「激闘製造機」という役割が固定化されているのではないか。

 即ち二人は、実のところ似たような括り(地位)にあるのではないか。


 
 いまIWGPヘビー級王座挑戦権保持者である棚橋弘至は、「ケニーのプロレスは好きじゃない」と、ケニー・オメガとのイデオロギー闘争の真っ最中である。

 しかし本当は棚橋は、ケニーに対するように石井にも言いたいことがあるような気がする。

 それは、「もうちょっと幅を持った方がいいんじゃないか」というようなことなのだろう。

 だが、たとえかつてDDTに招かれて出た試合後に「新日本とDDTを同じ列で語るな」みたいなことを言って本気で怒った棚橋にしても、

 これほど体を張っている石井に対して、そんなことを口に出してとても言えない、というのも、プロレスファンにはよく理解できる話だ。

(たぶん石井智宏は、レスラー仲間の内でかなり敬意を持って遇されていると思われる。)


 石井智宏がIWGPヘビー級王者、すなわち新日本の頂点に立つと信じている人は、おそらく石井ファンの中でも少数派である。

 そして実際、「激闘系の名バイプレイヤー」で終わりそうな気配も濃厚だ。

 逆に言うと、いつの日か石井がIWGPヘビー級を取りでもしたら……

 それはまさに、歴史的なことと言えると思う。
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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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