新日本プロレスワールドで、G1決勝戦・日本武道館大会を見た。
まず印象に残ったのは、
「G1未出場者」タイチ(と飯塚高史)に、NEVER無差別級王者・後藤洋央紀とYOSHI-HASHIがほとんど一蹴されてしまったことである。
G1成績3勝6敗というのもアレだが、このタッグマッチの惨敗はいったいどういうことなのだろう。
YOSHI-HASHIが負けるのはいつものこと(と言っては悪いが……)としても、「NEVER王座の価値って……」と万人が感じてもおかしくない。
そして実際、たぶんNEVER王座の価値は今が最低なのではないか。 後藤洋央紀、何としても奮起してもらいたいところだ。
次にセミファイナルでは、オカダ・カズチカvsレイ・ミステリオjr.という夢の対戦カードの6人タッグがあったのだが……
そういえばオカダ、昨日のスポーツ紙では(G1決勝進出を逃して落ち込みながら)「明日、発表したいことがあります」と言ったと報じられていたと思うが、結局そういう発表はなかった。
その発表の方が気になって、あんまり試合は身を入れてみることができなかった……笑
さてメインイベントの、棚橋弘至 vs 飯伏幸太――
不明を恥じて言うならば、私はこの試合、飯伏が勝つと思っていた。 さすがに満身創痍の棚橋が飯伏に勝つとはあまり思わなかったし、
しかも棚橋が勝てば三度目のG1制覇だが、飯伏が勝てば初のG1制覇となるというシチュエーションならば、まぁ飯伏の勝ちだろうなんて思っていた。
しかし結果は、ハイフライフロー三連発で棚橋の勝ちである。
そのうえ棚橋の勝ち方は、決して不自然ではなかった。
さすが棚橋弘至、エアギターは錆び付いていたかもしれないが、試合構築能力は錆び付くどころではなかったのだ。 ところで従来の例から行けば、G1優勝者は来年1月4日の東京ドームでケニー・オメガとメインを戦うことになる。
今大会ではケニーに石井智宏が挑戦表明したが……
いくら石井の試合を絶賛する人でも、さすがにIWGPヘビー級王座を戴冠することはないだろう、と薄々思っているようにも思う。
よってケニーが1月4日まで王者であることはほぼ確実だろうが――
その一方、棚橋弘至が挑戦権利証を落とす、というのはかなりあり得る話である。
今まで、G1優勝者が挑戦権利証争奪戦で敗れたことはない。
しかしそれだからこそ、そろそろそういうことがあるのではないかと(きっと多くの人が)感じているのではないか? もう棚橋弘至は、どんな悲劇や醜態でも(ファンが)受け入れることのできるレスラーである。
この点ではもう、アントニオ猪木を超えていると言ってもいいかもしれない。 とはいえ棚橋弘至 vs ケニー・オメガというのは、確かに東京ドームのメインで見てみたいカードではある。
棚橋自身は、今回のG1での目標を「完走すること」と答えてミラノコレクションA.T.を一瞬ガッカリさせたそうである。
しかし本当の目標は、今の万全とはほど遠い肉体で「1月4日まで完走すること」と言った方がいいのだろう。 そしてファンは、今の棚橋ファンは、そういう棚橋にこそ魅力を感じて応援したくなる……
棚橋弘至、まさにプロレスを体現するレスラーである。
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