いま日本で最も迷走するプロレスラーと言えば、センダイガールズの岩田美香である―― この言明にうなずくプロレスファンは、相当多いと思われる。
岩田美香はその名前のままデビューしたが、途中で「白姫美叶」にリングネームを変えた。(いかにもアイドルレスラーだ……)
しかしつい最近、元に戻した。
センダイガールズを率いる里村明衣子は彼女のことを「仙女初の美人レスラー」と呼び、カサンドラ宮城・橋本千尋と並ぶ「仙女三銃士」の一人でもある。
なるほど橋本千尋はアマレスの実績的に別格なのかもしれないが――
会社として誰を推すか・ファンに推してもらいたいかと言えば、誰もが岩田美香に白羽の矢を立てるはずである。 しかし、ところがどっこい、彼女の今に至るまでの低迷ぶりはどうだろう。
いや、敗戦続きで低迷しているというだけなら「雌伏の時期が長い」で済むかもしれないが、彼女がアレックス・リー(これも外国人美人である)と結成した
タッグチーム名は、なんとなんと「ストロングスタイル・ラッシュ」というものであった。
このネーミングには、いかに岩田美香ファンと言えどもノリ切れないところがあるのではないか。
ストロングスタイルと言えばかつての新日本プロレスの代名詞、
今現在では、WWEで活躍する中邑真輔の代名詞のようなものである。
そんなことはプロレスファンのほとんど誰もが知っているだろうに、こともあろうに「ストロングスタイル・ラッシュ」――
これはいくら何でも大風呂敷を広げすぎだ、いや冒涜でさえある、と感じないファンの方がむしろ鈍感なのではないか?
しかもそのコスチュームと言えば、「お腹むき出しのセパレートタイプのセーラームーン」みたいなフリフリデザインである。
あのデザインにストロングスタイルを感じる人って、それこそ一人もいないだろう。
どうにもこうにも、話に整合性がないのである。 どうも、彼女のやっていることは……
「プロレスには筋書きがあるものだ。
団体は、ファンに推してほしい選手を推してもらうよう筋書きを作っている」
という(プロレスファンの脳裏に広く染みこんでいる)固定観念を、否定するためにやっているようにさえ見える。 普通なら岩田美香が人気ナンバーワンレスラーにならなければならない(そうすることが団体にも利益であるはず)のに、あえてそうしない、というワケだ。
しかしそれにしたって、あまりにも低迷と迷走の時期が長すぎないだろうか。
もしかしたらプロレスとは(少なくとも仙女は)本当に実力勝負の世界なのであって、筋書きなどないのだろうか。
だとすると本当に岩田美香は、実力が劣るのだろうか。
年季の入ったプロレスファンの方などは、彼女の長すぎる低迷と迷走をどのように説明するのだろう。 まったくプロレスとは、謎多きものである……
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