セミファイナルのIWGPジュニアヘビー級選手権試合では、王者ウィル・オスプレイと挑戦者KUSHIDAが戦い、オスプレイがストームブレイカーで勝利し王座防衛。
ちなみにこの「ストームブレイカー」という名、もうとっくに使われていそうな(すぐ考えつきそうな)名称なのに、まだ使われていなかったのである。少々意外。 もう一つちなみに、メイン終了後に解説の獣神サンダー・ライガーは「この試合が今まで見たジュニアの試合の中で最高」と言っていたが、そこまで言うのは言い過ぎではなかろうか。
しかし
何よりインパクトを残したのは、試合後にオスプレイを急襲した(ミニサイズの)ボーン・ソルジャーの正体が、最近NOAHを退団してフリーになった石森太二だったことである。
(⇒ 2018年3月14日記事:石森太二退団、小川良成&稔ベルト返上-NOAHの前途に再び暗雲か) またまたちなみに石森太二、退団後はアメリカマットで活躍していたそうだが、私はこのこと自体知らなかった……
そしてまさかとは思っていたが、やはり正体は平澤光秀ではなかった――
(じゃあ別に、石森にボーン・ソルジャーを装わせる意味ってなかったんじゃないかと思うが……) それはともかく、石森ほどのジュニアのエースレスラーが新日本に上がるというのは、本人にとっても新日本にとっても良いことである。
そしてバレットクラブの一員でもあるということだが、タマ・トンガの露払いで出てきたということは、やはりケニー・オメガ派としてcody派と対立する橘のだろうか。
(ということは、「正義派」である。)
にしても5月中旬から始まるベスト・オブ・スーパージュニアを控え、石森の参戦は楽しみな知らせだ。
石森vsオスプレイ、石森vsKUSHIDAなど、これはある意味NOAHジュニアの元トップと新日本ジュニア勢の「夢の対決」である。 新日本のジュニア戦線は、一層面白くなることが期待できそうだ。
そしてもう一つ「急襲」と言えば――
ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンと鈴木軍の5対5タッグマッチでロスインゴ軍が勝利した後の、
花道を引き揚げ中の内藤哲也を、
観客の中から出てきて(ロスインゴのTシャツとマスクを着けて)襲ったクリス・ジェリコである。 内藤の額からの出血はまるで大日本プロレスの試合かと思わせるくらい夥しいもので、インパクトの点ではこれまた今大会で一・二を争う。
ジェリコと言えば今年1月4日の東京ドームでケニー・オメガと戦い、敗れはしたがさすがの力量を見せつけた。
それが今度は、ベルトはないながら依然人気絶頂の内藤と戦うことになるわけだ。
これはまた、期待のかかる流れである。
(⇒ 新日本2018.1.4東京ドーム短感-ジェリコはやっぱりスゴかった) つくづくジェリコという男、今まで何の伏線もなかったのに唐突な襲撃を行って最大のインパクトを残すとは、やはりWWEでトップクラスにいたスーパースターである。
もしケチを付けるとすれば、リング上でマスクを脱ぐのに少々手間取ったことくらいだろうか。
そしてまた
この襲撃、かの有名な「海賊男」――新日本にとっては「黒歴史」かもしれないが――を思い起こさせるものがある。
そしてまた内藤哲也、こと外国人トップ選手と戦うときは運が悪い(相手のコンディションが悪いとかで)というかなんというか、さほどパッとしない試合になることでやや有名である。
特に2011年1月4日東京ドームでのジェフ・ハーディーとのTNA世界ヘビー級選手権試合(ハーディが防衛)は、内藤史上稀に見る凡戦・駄戦として酷評とともに記憶されている。 この点、同じ大物外国人であるジェリコとの対戦には少し不安もあるが――
しかし日本での戦歴が豊富で、つい最近の1.4でも力量を証明してくれたジェリコが相手ならば、よもやまた凡戦のジンクスに陥ることはないだろう。
ところでこういう襲撃が同じ大会で二度もあると、メインイベントをはじめ試合内容の方の印象がかなり薄まってしまうのが難点だ。
たぶん見終わった人の心の中には、この二つの急襲そしてオカダ・ケニーの「時間無制限三本勝負」くらいしか記憶が残ってないのではなかろうか。
試合時間とマイクアピール時間が同じくらいかと思えるWWEほどではないが、 新日本がそういう方向に変質しつつあるのは、やはり確かなようである。
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