Entries

「前座の力道山」ドン荒川死去-逸話に彩られた名物レスラー

 12月2日、元新日本のプロレスラー・ドン荒川が11月5日に死去していたことが判明した。死因は不明。享年71歳。

(⇒ スポーツ報知 2017年12月2日記事:プロレスラー、ドン荒川さん死去…「ひょうきんプロレス」で新日本の前座戦線を沸かす)

(⇒ デイリースポーツ 2017年12月2日記事:“前座の力道山”ドン荒川さん死去 1年以上前から連絡取れず)


 ドン荒川と言えば、昔の新日本の“印象に残る話”で必ず出てくる名前である。

 昔の新日本と接点のあったレスラーのインタビューでは毎度毎度名前の出てくる人なので、最近のプロレスファン(生きて動いているドン荒川の姿を一度も見たことのない人)にさえ、その名はけっこう知れ渡っているはずだ。


 今回の死亡記事の中では上記「スポーツ報知」の記事が一番詳しいが――

 あの天龍源一郎&メガネスーパーのSWSの旗揚げに加わっていたことは、私もすっかり忘れていた。

 ましてやSWS崩壊後もただ一人(メガネスーパーの社員として)「SWS所属」を名乗っていたことなんて、まったく知らなかった。

(どこかで読んでいたかもしれないが……)


 ドン荒川と言えば、アントニオ猪木が現役バリバリのストロングスタイル時代の新日本で、ただ一人「ひょうきんプロレス」をやっていたことで有名である。

 そしてなぜ猪木が――

 馬場全日本という「ふやけた」大敵がいたのに、

 “笑われるプロレス”を嫌悪していたはずなのに、

 そんなことをドン荒川に許していたのかはいまだに謎である。

(この理由が説明されたことはないと思う。私が知らないだけか?)



 ただ多くのプロレスファンは、それはドン荒川がガチンコ勝負で最強に近い存在だったからと何となくイメージしているようだ。

 しかし、それにしても――

「最近1年間は連絡が取れず」、

「携帯ゲーム会社で営業部長職を務めていた」

 なんて書いてあると、なんだかちょっとヤバい仕事をしてたんじゃないかと(こっちが)心配になってくるような気がする……


 そして加えて“過激な仕掛け人”新間寿(しんま ひさし。82歳)は――
 

「練習でタイガーマスクになる前の佐山サトルに真剣勝負を教えてやるって言って、

 リングに引っ張り上げたら、

 佐山の左キック一発でのされてしまったとか、


 とにかくたくさんの思い出がありすぎます」


 なんて「笑い話」としか思えないような“逸話”を語ってくれるのだから、やはりドン荒川、最後まで逸話の男である。

(そしてまた、後の総合格闘技のリングでプロレスラーがこんな惨敗を喫することの前触れ/先取りみたいな話である。

 まるでケンドー・ナガサキを思わせる逸話だ。)



 正直なところ今のプロレスファンにとって、ドン荒川は「名前だけは知っているが、どんな人だかほとんど知らない」レスラーの一人だろう。

 彼の「ひょうきんプロレス」がどんなものだか、見たことがないのが普通である。

 しかしこれは、ジャイアント馬場すらそうなりかけているのだから仕方ないことだ。


 一時代を築き、なおその上で後世に名を残すというのがどんなに難しいか(あるいは稀なことか)、プロレス史はそういうことも教えてくれるのである。

このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://tairanaritoshi.blog.fc2.com/tb.php/405-d6c5464f

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

FC2ランキング

FC2オンラインカウンター

現在の閲覧者数:

FC2アクセスカウンター

日本ブログ村・人気ブログランキング アクセスランキング

ツイッターウィジェット

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR