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大仁田厚7度目の引退-復帰前提?の邪道式引退興行

 10月31日、サムライTVで大仁田厚(7度目)引退興行の生中継を見た。

 お客さんはともかくとして、レスラーから率先して次々と「復帰してください」「復帰待ってます」などとマイクで語る引退興行の光景は、他に例を見ないものである。

 ダンプ松本は(何ともあっけらかんと)「復帰してください。ダンプは待ってます」と言い、

 TARUは「オマエら騙されたんや。カネ集められただけや」と言い(これは言いそうなことだと思っていたが……)、

 そしてメインイベントで敗北したNOSAWA論外も「どうせまた復帰する。次はいつだ?」などと言っている。

 いやしかし、あんなにお母さんを泣かせた上で、国歌斉唱までしてまたまた引退撤回となれば、今度こそ大仁田は愛想を尽かされると思うのだが……

(そして今度ばかりは、大仁田の引退は本物だと私は思うが。

 どうやら本人のインタビュー記事を見ていると、次のリングは地方政界のようである。)



 さてメインイベントの「大仁田厚&KAI&鷹木信悟 vs 藤田和之&ケンドー・カシン&NOSAWA論外」だが――

 これが大仁田厚の引退試合と言うよりNOSAWA論外の引退試合に見えた人は、私だけではないだろう。


 とにかく論外、椅子とテーブルでとんでもなくメッタ打ちにされていた。

 それはもう脳障害が残らないのか心配になってくるレベルである。

 そしてこの試合、「作り(流れ)」としては最低ランクの試合としか言いようがあるまい。

 いったいあれだけ論外が大仁田にメッタ打ちにされている間、他の4人はリング外で何してたのだろうか。

 試合を見ながら「早く誰かリングに戻れよ」と思わなかった人はいるのだろうか。


 もちろんテレビの映さない所で場外乱闘してたのだろうが、その理由がどうにも付けられない、試合の作りとして悪手としか言いようがない「時間潰し」になってしまっていたのである。

 ファンとしては当然のこと、大仁田と藤田の正面衝突がたとえごく短時間でも見てみたかったろうに――

(大仁田が藤田と対戦を望んだ理由自体、“猪木の遺伝子を引く闘魂最終継承者”と戦いたかったからとされているのに……)

 また、ケンドー・カシンの意味不明な謎行動も見てみたかったろうに――


 それなのに結局、この数年間何度も繰り返されてきた「大仁田&NOSAWA論外の世界」に終わってしまったのだ。

(そういえばKAIと鷹木とケンドー・カシンは、この試合で何をやったと言えるのだろうか?)



 しかしこれも考えてみれば、必然なのかもしれない。

 つまるところ大仁田は、それほどまでに論外のことが好き(買っている)ということなのかもしれない。

 あるいは今の大仁田の身体状態では、論外との“近年慣れ親しんだ”攻防に終始するのが無難と判断したか――

 はたまた「そりゃ、試合中だって好きな人と絡みたいのが人情」ということなのだろうか?



 何だか悪口ばかりのようになってしまったが、しかし大仁田はプロレス史上の大人物である。

 大仁田自身の口からも何度も言っているように、彼が「強い」レスラーであると思う人はいないだろう。

 もしまかり間違ってMMAのリングに上がったとしたら、高田延彦や永田裕志より早く瞬殺されることを疑う人は誰もいないと思われる。

 力道山を別格とすれば日本のプロレス史に大きな影響を与えたのは、むろんアントニオ猪木とジャイアント馬場である。

 そして第3位の候補と言えば、前田日明、高田延彦、初代タイガーマスク(佐山聡)らの名が上がるが、大仁田厚は充分彼らに匹敵する。(と私は思う。異論は星の数ほど出てくるだろうが……)

 もし大仁田がいなかったら、日本のプロレス界はずいぶん寂しいものになっていただろう。

 そして田中将斗やKAIや鷹木信吾だけでなく、もっとはるかに多くのレスラーがプロレスラーになっていなかっただろう。


 膝を割って「まっとうなレスラー」を引退した人間が、もちろん強いわけがない。

(そりゃ一般人よりは強いが。)

 オカダ・カズチカのような華もなければ、筋骨隆々とした肉体もない。

 一レスラーとして見たとき大仁田厚とは最低とは言わないまでも、小団体の売れないオッサンレスラーでひっそりと終わる部類の人間だったはずである。

 それがここまでビッグになって終わった(なにせ一度は参議院議員までやったのだ)のは、プロレスにおける奇跡の一つと言っていい。



 大仁田が(多くの人が冷めた目で予想するように)7度目の復帰を果たすのかどうかはわからないが――

 もう大仁田はかつての猪木がそうだったように、「何をやっても許される」人間になっているような気がする。

(さすがにそんなことになれば、「オレは生涯引退しない」と言わざるを得ないと思うが……)

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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