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官邸ドローン事件と個人テロリズムの時代 その5 水源地への毒の投入

 日本中どこでも水源地はあるのだが、いささかでも警備されているところがどれだけあるだろう。

 監視カメラも何もなく駐在員もいないのが大部分、フェンスがあれば上等といったところではないだろうか。

 そこにはたやすく近づけるし、何か投げ入れるのは放火並みに簡単に思える。

 スプーン一杯で何万人も殺せる毒や細菌があることはよく知られている。

 それなのに、そんなのを水源地に投入しようとする人がいないのは不思議である。


 あのオウム真理教でさえ、電車でサリンを撒きはしたが水源地攻撃はしていない。

20150503水源地
水源地。簡単に接近し、毒を投入できそうに見える


 理由の一つとして、そんな毒物はなかなか手に入らないことが挙げられる。

 放火の場合は灯油、ガソリン、マッチ、ライターなど、ありふれた日常道具(しかも極めて安価)があれば誰でもすぐできる。

 しかし、「スプーン一杯で何万人も殺せる」細菌を個人が手に入れることはまず不可能。

 かといって、市販の毒物で水源地を充分に汚染するだけの量を揃えるのは難しい。

 購入記録で足が付くし、そんな大量の毒を投入しようとすればさすがに目立ちすぎるからだ。


 だが、熱意と資金とネットワークのあるテロ組織なら、猛毒菌の入手は可能なはずである。

 それは、核兵器よりは入手しやすいような気がする。

 カネか信仰でナントカ研究所の科学者を買収・説得すればどうか。ほんの少しを横流ししてもらうのは不可能だろうか。


 たとえ計画や物資入手は組織がやるにしても、実行は個人一人で充分できる。と言うかそうすべきである。

 歩いて水源地に行き、水溶性カプセル入りの猛毒菌を落として帰る。

 全国各地の水源地を同時多発テロもできる。 

 これ、捕まるリスクも低く、効果も非常にありそうに感じるのだが、どうして世界のテロ組織はこういうことをしないのだろう?


 もっとも、水道水を汚染して住民の大量殺人を図るというのは、思うほど簡単ではないのかもしれない。

 スプーン一杯で百万人を殺せるとか言うのは、いわば実験室的環境においてそうなのであって、現実の環境下ではそんなに上手くいかないのかもしれない。

 私はよく知らないが、浄水施設はそういう毒を感知するか無効化するかする機能を備えているのかもしれない。

 バーベキューやキャンプをした経験があればわかると思うが、確かに「火を付ける」という単純なことも案外難しいものである。

 火を付けるための道具や燃料を用意しているはずなのに、それでもなお上手く付かないことは多々ある。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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