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新日本レスリングどんたく2017短感-全てを持っていったオカダのマイクアピール

 新日本プロレスワールド(のタイムシフト視聴)で、5.3レスリングどんたく2017(福岡国際センター)を見た。

 メインイベントのオカダ・カズチカ(王者)vs バッドラック・ファレ(挑戦者)のIWGPヘビー級選手権試合は、オカダの勝利で王座防衛。

 そしてセミファイナルの前のNEVER6人タッグ選手権試合では、タグチジャパン(田口隆祐、棚橋弘至、リコシェ)がロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(EVIL、BUSHI、SANADA)に敗れて王座陥落した。

 しかしこの大会で最も印象に残ったのは、試合ではなく最後のオカダのマイクアピールではなかったろうか。


「IWGPの戦いはきついです。みんなが、全レスラーがこのベルトを目指すからこそ戦いも激しくなります。

 激しくなるからこそ、みんなが全力で戦うからこそ、ケガをする人も出ます。

 でも、プロレスラーは超人です。

 どんな技を食らっても立ち上がります。

 最後まで諦めないのがプロレスラーです。

 これからも全力で戦って、みなさんに素晴らしい戦いを見せてくからなー!」



 金色の紙吹雪に包まれるオカダの目は、表情は、いつになく真摯なものに見えた。

 さすがに上記発言の2行目では、観客も静まりかえっていた。


 ヤングライオンのヘナーレ、人気者の本間朋晃、そして柴田勝頼が短期間に連続して負傷欠場している今――

 私もこのブログに書いたことだが、新日本の(特にタイトルマッチの)試合が「危険な四天王プロレス化」していることへの危惧が数多く表明されている今――

 これがプロレス界の若き絶対王者・オカダの主張ないし反論であった。


(⇒ 2017年4月11日記事:柴田勝頼の硬膜下血腫、四天王プロレス化する新日本?)


 そして以前から多くの人に言われていることなのだが――

 オカダが(若いのに)かなりトラディショナルなレスラーであり、“古風な”プロレス観を持っていることを、このマイクアピールはよく表していると思う。

 おそらくプロレス雑誌などのインタビューは別として、メインイベント終了後のリング上でこれほど堂々と「プロレスラーは超人です」と言い切るレスラーというのは、なかなか少ないのではないだろうか。

 しかし思えば、もちろんレスラーが「これからは激しくも過度な危険はないような試合をします!」などと言うわけがない。

 また、プロレスに安全な技などないというのは(完全に、とは言わないが)客観的な事実でもある。

 さらに言えば、こんなアピールを本心からできなくなった時が、タイトルに絡めなくなって然るべき時とも言えるのだろう。


 さて、オカダが次の防衛戦(6月の大阪DOMINION)でチャレンジャーに指名したのはケニー・オメガであった。

 オメガとは今年1月4日の東京ドームでもタイトルマッチを行っており、その試合は今でも「2017年のプロレス界のベストバウト」との呼び声を維持している。

 オカダによると、そのリマッチは日本いや世界中のファンが見たがっているとのこと――

 しかしこれもまた思ってみれば、わずか半年後に同一人物とIWGPヘビー級選手権試合を行うということだ。

 普通はこれ、「早すぎる」「他に人はいないのか」と思われて然るべきものである。


 ただ確かに、他に挑戦資格のありそうな選手は思いつかない。

 誰でも思いつく「一番客が入りそうな、ビッグマッチのメインイベントにふさわしい相手」と言えば、むろん内藤哲也(現インターコンチ王者)だろう。

 ただ新日本はどうやら、まだ「オカダvs内藤」の黄金カードを切るつもりはないようである。

(それをやったら、次の話が続かなくなる――せっかくの複数スター体制が崩れてしまいかねないから?)


 映画でも何でもそうだが、第2作はほとんどの場合第1作より評価が低い“ガッカリ作”になるものである。

 あれほど評価の高い第1作からわずか半年で第2作をやろうというのは、オカダにもオメガにも新日本にも非常にリスクが高いはず――

 それでもなおあえてやる、ということは、よほど自信があるのか挑戦者候補が払底しているからやむを得ずの話なのか……


 6月の大阪DOMINIONは、誰にとっても本当に正念場になりそうである。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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