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柴田勝頼の硬膜下血腫、四天王プロレス化する新日本?

 新日本4月9日・両国国技館大会(SAKURA GENESIS)のメインイベント後、王者オカダ・カズチカに敗れた柴田勝頼は、花道からバックステージに姿を消すや控え室にも行くことができず倒れ込み、救急車で緊急搬送された。

 そして翌10日、柴田は硬膜下血腫と判明し5時間に及ぶ手術を受けたことが新日本から発表された。

 幸い術後の経過は良好らしいが、これは「良かった良かった」では済まされない大事(おおごと)である。


 ここ最近の新日本の試合が、危険極まる技の掛け合いの代名詞である(そして新日本のライバル・旧全日本の到達点である)「四天王プロレス」に接近しているのではないか――

 という記事を、このブログでも複数書いている。

(⇒ 2017年1月4日記事:新日本2017.1.4東京ドーム オカダとケニーの四天王プロレス?)

(⇒ 2017年2月12日記事:新日本「新しいプロレスの教科書」、世志琥MMA初陣勝利)


 近年の新日本は脱猪木・脱闘魂を果たし、ポップ化した――

 それゆえに新しいファン層を獲得し隆盛を取り戻した、とはあらゆるメディアで書かれている。

 しかし不穏当なことを言うようだが、アントニオ猪木が現役のときの「闘魂プロレス」より、最近の新日本の試合の方がはるかに危険度の高い試合をしている、と感じるのは錯覚だろうか?

 現代の新日本が、かつての馬場全日本の「四天王プロレス」「明るく・楽しく・激しいプロレス」に“回帰”しているように見えるのは、それ自体かなり興味深い。

 それは結局、ファンに楽しまれるプロレスとはそういう形に収斂するものだ、ということを示しているのかもしれない。


 とはいえ今の新日本は、選手層が厚く――それどころか余っているほどだという利点を、さほど生かしているとは思えない。

 大日本プロレスの中核選手である関本大介が1ヶ月間の全休を取ったことは記憶に新しいが、新日本でこそそういうことがずっと簡単にやれると思うのは浅はかなのだろうか?

 
 プロレスの人気とは一般会社の評判と同じく、しぼむときは爆縮するものである。

 もし柴田が植物人間にでもなっていれば、プロレス界の受けるダメージは極めて大きいものとなっていた。

(とはいえ他のことと同じく、何があってもすぐ忘れられ今まで通りの毎日が続く、というのもまた真ではある。)


 我々は今、タバコというものが世の中から指弾・糾弾される雰囲気にあることを知っている。

 幸か不幸かプロレスは、一般の世の中からやや隔絶した面がある。

(みんなが「キ●ガイ」を合唱しそれがテレビ中継される世界は、今の日本ではプロレス界ただ一つだろう。)


 しかしプロレスというものは常に、「あんな危険なことをやって金を集めているなんて、それで死んでも自業自得じゃないか。そんなのに血税を投じた救急車を使っていいのか」と世間様に非難される可能性を秘めている。

 「プロレスを禁止しろという世論が高まる近未来」というのは、決して絵空事ではない。

 「自分が好きで傷つくのは勝手だが、それで税金を使うのは許せない」という心性は、今の日本の雰囲気では相当説得力があり支持を集めると見るべきである。


 新日本の所属選手にローテーションで1ヶ月程度(強制的に・そして補償を払って)休みを取らせるということは、果たして考慮に値しない甘ちゃんの意見だろうか。

 新日本ともあろう日本最大手のプロレス団体に、せめてそれくらいの休暇制度があってもいいと私などは思うのだが……

(そんな福利厚生制度があれば、外国人選手もますます新日本に集まってくるような気もするし。)

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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