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新日本「新しいプロレスの教科書」、世志琥MMA初陣勝利

 新日本2.11大阪エディオンアリーナ大会を、新日本プロレスワールドで見た。

 セミファイナルの高橋ヒロムvsドラゴン・リー(IWGPジュニアヘビー級選手権試合)、メインイベントの内藤哲也vsマイケル・エルガン(IWGPインターコンチネンタル選手権試合)とも、まことに凄まじい熱戦だった。会場にいた人はさぞ盛り上がったろう。

 この2試合を見て思いついた言葉は、「被弾プロレス」というものだった。

 この試合の4人、とにかくメチャクチャに相手の技を受けまくる。

(特に内藤哲也など、よくあんな攻撃を受け続けて体が動くものだ。それでもリング上のマイクアピールをほぼ平然と行い、バックステージでも熱弁を振るっていた。)

 しかし考えてみれば(いや、そんなに考えなくても)、もともとプロレスとは被弾プロレスのことである。プロレスは被弾してナンボのものである。

 内藤はエルガンの負傷箇所(自分が眼窩底骨折させた左目)とヒザをこれでもかと攻撃し、


●相手の弱点を狙うこと。

●巨漢退治に当たっては脚攻めすること。


 という、プロレスの定石・セオリーとして人口に膾炙することを観客によくわかるよう披露して見せた。


 一方のエルガンは内藤のトペを受け止めて持ち上げ、花道でブレーンバスターを決めるなど――

 「プロレスラーは尋常でない力の持ち主」という古来から続くプロレスの核心的な魅力を、これまた観客によくわかるよう披露して見せた。

 この2試合はもう、現代プロレスの手本のような試合――「新しいプロレスの教科書」と言っていい試合なのではないかと思う。

 そしてやはり、日本が世界に提供できる最高レベルのプロレスとは、「四天王プロレス」に収斂されるのではないかと思ってしまう。


(⇒ 2017年1月4日記事:新日本2017.1.4東京ドーム オカダとケニーの四天王プロレス?)



 さて同日の2月11日、韓国では総合格闘技イベント「ROAD FC 036」では、あの世志琥がMMAデビュー戦でTKO勝利を飾っている。

 この大会、abemaTVで生中継があったのだが、所用があって見逃してしまった。

(有料プレミアムコースに加入すれば放送終了後の番組も後で見れるのだが、これ以上そういう加入を増やす気になれない……)


 しかしイーファイトの記事を見ると、けっこう激しい打ち合いを制してバックマウントからパウンド連打でTKOに至ったとのこと。

 しかもその途中には、「ケージ(金網)に押し込んだ相手の髪の毛をつかんでパンチする」という反則を犯して減点を取られている。

 審判(韓国人)の注意を受けてもセコンドに「何言ってるか分からねえよ」と吠え、対戦相手はサミング(目潰し)をアピールしてドクターチェックを受けたらしい。

 いやもう、見事なほど「悪役プロレスラー」の面目躍如である。

 もしこれを「最初からそうしようと思って意図的に」やったのだとすれば(さすがにそんなことはないと思うが……)、世志琥は天才的ヒールレスラーと言っても過言ではあるまい。


(こんなことを思うプロレスファンがいるから、プロレスを嫌うMMAファンが多いのだろうという自覚はあるが。)


 もちろん対戦相手のチョン・ソンユ(韓国)は、「2年前からMMAの練習を始め、プロデビューは2016年11月(ベテラン選手に打撃で敗戦)、今回が2試合目」というグリーンガール。

 体重も、世志琥77.85kgに対し67.6kg。

(だから「無差別級」ワンマッチだった。これ自体が「階級別の、まっとうな」MMA試合とは見なされにくい。) 

 よって、MMA初心者の世志琥にはほぼ釣り合う相手だったのだろうし、勝ったからといってたいした手柄ではないと言えばそうである。


 しかし、いささかこじつけめいた感想だが――

 同じ日に(それも日本の建国記念日に)、男子は純プロレスでプロレスを、女子はMMAでプロレスを、見せつけたような気がしないでもない。


 新日本の最近の主要大会セミ・メインのレベルの高さ、しかもそれが途切れなく続いていることに感嘆しているファンは少なくないと思うが――

 昔の昭和新日本のような、本当に何が起きるかわからない(プロレスの枠を超えて本当に暴動が起きるような)トンデモなさを憶えている人には、そんな試合の連続さえも予定調和に感じられても不思議ではない。

 現代では、「そういう人は女子を見よ」ということになるのだろうか。


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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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