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NOAH「身売り」、内田氏のトップ就任、プロレス情勢は複雑怪奇-旧全日本系の再集結はあるか?

 いつかは来ると思われていたプロレスリング・ノアの「何か」、それがついに起こった。

 東京スポーツがNOAHプロレス事業のIT企業「エストビー」への“身売り”をスクープ、次いでNOAH自身も事業譲渡した旨を公表した。

 ところで東京スポーツはだいたいにおいてプロレスの味方だと思われているのだが、プロレスのシリアスなことを報道する際はけっこう辛辣な表現を使う。

 今回も「事業譲渡」を「身売り」というマイナスイメージの言葉で表現しているが、やはりそこはキャッチーな言葉と紙面を使うのが信条の、センセーショナル・ジャーナリズムの面目躍如と言ったところだろうか。

(例の別冊宝島のプロレスムック本の原田久仁信氏の漫画で、東京スポーツ出身の永島勝司氏が内外タイムズ改めリアルスポーツ紙の編集長になる話があった。

 編集員が「そろそろ政治ネタも…」と言ったところで永島氏が「バッカヤロウ! ネクタイ締めた連中がウチの新聞読むと思ってんのかっ!」と返したシーンが思い浮かぶ。)


 さて、このこと、プロレスファンには少々意外だったのではないだろうか。

 NOAHは新日本プロレスの子会社になった、その支援で再建を目指している、というのが一般の定説だったからである。

 しかし東スポの記事によると、NOAHは「自力での再建を模索」しており、東京商工会議所に相談するほか、新規スポンサー探しに奔走していたらしい。

 10月上旬にはNOAH副社長兼エースである丸藤正道が、エストビー社の役員を務める(元・全日本プロレス社長の)内田雅之氏と「極秘接触」したとのこと。

 関係者いわく「エストビー社は新たな事業展開を考え、資金調達をしていた最中だった。プロレス事業には縁がなかったけれど、内田氏がNOAHとつなげ、再生しようという話になった」

 ――そしてわずか3週間でスピード決着した、しかも事業譲渡はこの1週間の間にトントン拍子でコトが決まった、ということらしい。

 ただ、エストビー社が何の事業展開をするかも決めていないのに資金調達だけはやっていた、というのはいささか信じがたい。

 本当は、もう少し前からNOAH買収の予定はあったのではないかと思う。


(しかし、NOAH選手陣に対して秘密であったことは事実のようだ。)



 ところで私は今回のこと、NOAHにとっては最良に近い成り行きだったのではないかと思う。

 譲渡相手が聞いたこともない/得体の知れないIT企業(もう「IT企業」という言葉自体に、「有象無象」とか「ウサン臭い」とのイメージがまとわりついている)であることを不安に感じる人もいようが――

 しかしそういう企業でなければ、プロレス事業に手を出そうなんて思わないものである。


 たとえば東急不動産とか、いやサイバーエージェントであろうとも、そんな名の知れた企業がスポンサーに付くなどとは考えない方がいいのである。

 ただ驚くのは、ここでまたしてもあの内田雅之氏が絡んでいたことだ。

 第2次分裂(WRESTLE-1の分離独立を指す。第1次分裂はNOAHの分離独立をいう)前の全日本プロレスで社長を務めた内田氏が、いつの間にかどこかのIT企業の役員となっており、しかも今後は「エストビー社の取締役会長に就任する方向で調整されている」。

 現NOAH社長の田上明はエストビー社の相談役に就任し、今後は内田氏がNOAHプロレスのトップに立つ――

 いやあ、本当にプロレス界は複雑怪奇ではないか?


 
 ここでプロレスファンなら誰もが連想したと思われるのは、「旧全日本系3団体の再統合って、ひょっとしたらあり得るんじゃないか」ということだろう。

 旧全日本(馬場全日本)から派生した「現・全日本(秋山全日本)」、「NOAH」、「WRESTLE-1(武藤敬司)」――

 この3団体が再集結すれば、超大国である新日本と比肩する「大・全日本」が復活する。1枚のチケットで見たい選手・見たいカードを全部見れる。

 内田氏は武藤敬司の盟友であった。むろん現・全日本の選手スタッフにも顔が利くだろう。

 そうすると、ファンの間の床屋政談が一気に現実味を帯びてくるわけだ。

 もしこんなことが実現に動き出すとなれば、このたびのNOAHの事業譲渡は確かにプロレス史の一大ターニングポイントである。


 はたして、どうなるものだろうか。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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