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邪道&外道のGHC戴冠と外道小論

 10月8日・NOAH後楽園ホール大会を、サムライTVの生中継でついさっき見た。

 この大会を見た人ならみんな同意するだろうが、この大会のハイライトは――

 挑戦者・邪道&外道(新日本)が王者・原田大輔&小峠篤司(NOAH)を破り、GHCジュニアタッグ王座を奪取したことである。

 しかもNOAHの大会だというのに、客の声援と雰囲気は明らかに挑戦者寄りに聞こえた。

 それは試合後にマットに上がって次期挑戦表明した拳王&大原はじめ(NOAH)に対し、ブーイングが飛んでいたほどだ。


(大原はじめが「喋っていいですか?」と言って喋り出してまもなく、男性観客から「喋んなよ」と野次も飛んだ。)

 また試合内容自体も、ほとんど一方的に挑戦者側のペースであった。

  
 それにしても、邪道&外道がこんなにも人気があるのはなぜだろう。

 むろんそれは、「25年もタッグを組み続けてきたプロレス界随一(ひょっとしたら、世界最長)のタッグチーム」という威信があるからである。

 最近はこの2人が組んで試合をする姿をほとんど見なくなったのだが、しかし最近プロレスファンになった人でもこの2人の評判ぐらいは聞いているはずだ。

 よって今回、ようやくこの2人が揃い踏みしてリングに上がるというのは、新規ファンにも昔からのファンにも待望の出来事になったことになる。


 なお、オカダ・カズチカのマネージャー・参謀としての役割がすっかり定着した外道は、もちろん自分自身も新日本で頻繁に試合をしている。

 そして新日本ファンなら誰もが気付いていることだが、たいてい負け役になっている。

 その敗率は、(数えて計算したことはないが)キャプテン・ニュージャパンと同じくらいではないかと思うほどである。


 “コンプリート・ファイター”というものすごいニックネームを付けられながら、どうしてこんなに負けるのか。

 いや、どうしてこんなにいつも負ける人がそんなネームを付けられるのか……


 素直な初心者なら、そう感じて当然だろう。

 しかも冷静に考えれば「外道」に「邪道」って、トンデモリングネームの中でも上位に来るような名前である。

 
 しかし外道は、(キャプテン・ニュージャパンと違って)バカにされることはない。

 それは、ちょっとディープなファンにとっては、外道が新日本のマッチメイカーである(と言われている)ことが広く知られているからでもあろう。

(なお、邪道=キャプテン・ノアも、NOAHのマッチメイカーを務めていると言われている。) 

 今回のタイトルマッチでは解説席から頻繁に「キャリア(の違い)」という言葉が聞こえてきたが――

 長いキャリア、しかも同じ相手とずっとタッグを組み続けるという異例のキャリアを四半世紀も積み重ねるうちに、ついに彼らは「負けても価値の落ちないレスラー」の域に達したのではないだろうか?

 しかも彼らはタッグ屋中のタッグ屋としてそうなったので、「組んでないときは負けても仕方ない」という観客の納得を得ることもできている。

 これはレスラー本人、所属団体、彼らを招聘する他団体にとっても、非常にメリットのある立場である。

 たぶん生粋のNOAHファンも、邪道&外道にNOAH軍が負けるなら仕方ない――

 いや、若造のNOAH組が邪道&外道を負かすところなんて見たくない、なんて思っているのではないだろうか?  

 「プロレスではキャリアが最も大事」とよく言われることではあるが、これこそまさにキャリアの威力を最もよく表す一例である。



 なおこんなことを書いている私にとっても、外道はかなり好きなレスラーの一人だ。
 
 あのやられたときのオーバーアクション(というか、オーバーな声)は、プロレスを始めて見るような人にもわかりやすいダメージ表現である。

(お笑い芸人にはプロレスファンが多いと言うが、彼にはリアクション芸人のファンが付いていると思う。)

 そしてあの声質は、マイクパフォーマンスにこれ以上向いた声質はない、と感じるほどのものである。

(もし彼がいなかったら、オカダのスポークスマン役は誰が務めていただろうか?

 それが将軍KYワカマツみたいな人だったら――オカダがその時代にデビューしていたら、と思うと少しゾッとする。) 


 ともあれリング上のテクニックの他に、「プロレス界の真の・裏の実力者(実権者)」との呼び声高い2人が、ついに表に出てNOAHの王座を獲った。

 NOAHファンの反応は、鈴木軍に獲られたときとは全然違うものであった。

 この先の展開がどうなるか、とても楽しみである。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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