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世Ⅳ虎vs悪斗② 週刊プロレス表紙問題

 週刊プロレスno.1781(3月11日号)が安川悪斗の流血顔を表紙にしたことで、ネット上ではその是非について論争が持ち上がった。

週刊プロレスno1781表紙

 新日本の棚橋弘至・邪道、wrestle-1の田中稔、IGFの橋本大地らのレスラーは、はっきりと「これはない」と週プロを否定している。
 こんなのを表紙にしたらますますプロレスが野蛮残酷なものと見られる、普通の人が手に取れない、悪斗自身が可哀想だ……
 一般の書き込みにもそういう意見が多かった。

 しかしまず、この事件を表紙にしないなどという選択肢はなかったはずだ。
 また、この写真を使ったのが悪いともまずいとも思わない。

 そりゃ他の写真候補もあったろう。二人の睨み合うシーン、ゴング直前の世Ⅳ虎がコーナーで無表情に突っ立つ姿、ボコボコにされた悪斗の後ろ姿。
 それでもやっぱり、いったい何があったのか一目で伝えるには流血顔をピックアップするに勝るものはない。
 しかも選定したのは東スポやデイリースポーツに載った「お岩さん顔」

悪斗の「顔面崩壊」

でなく、顔の変形がそれほど目立たない写真である。

 口は閉じ、目は悲しみとやるせなさが伝わるようで、むしろ最良に近いチョイスだったのではないかと思う。
 悪斗自身もこれを表紙にされて恥とは思わず、心が傷つくこともないのではないか?

 そして一般人がどう思うか、という点については、別にそんなに言うほどの影響はないだろう。
 結局プロレスに興味のない人/嫌いな人にとっては、何が表紙だろうがほとんど変わりはないのである。
 逆にこういう表紙だからこそ普段興味がない人が手に取る、という方がはるかにありそうな話である。
 ファンにとっては残念なことだろうが、どんなに世Ⅳ虎と悪斗が素晴らしい感動的な試合をしたとしても、プロレス界の外には何も響きはしなかったろう。(だからといってありふれた試合をすれば、ますます世間に響く可能性がなくなるのだが)

 だがそんなこと以前に、週プロは一応ジャーナリズムである。プロレス界で何が起こったか伝えるのが仕事であり、それで営業しているのである。
 発売日直近のプロレス界に起こったことで、世Ⅳ虎vs悪斗戦を超えるインパクトがあったものがあるだろうか?

 ネットの書き込みには、NOAH後楽園ホール大会(スターダムと同日に行われた)に東京マラソンを完走した後でやってきた矢野通を表紙にすればよかったとの意見もあった。
 しかしこれは、「正気か」と疑いたくなる意見である。
 もし本当にそんなことをしていたら、週プロはプロレスファンにも世間にも間違いなく嘲笑を浴びていたろう。
 プロレスは明るく楽しく感動的なだけではない、時にはこんなこともある、と表紙で伝えるのが悪いこととは思わない。
 と言うか、もし伝えない/表紙にしないのが正しいとすれば、週プロというのはいったい何なのだろう。

 プロレスが栄えなければ週プロも売れない、プロレスのイメージが悪くなれば週プロも損をする。
 そういう一蓮托生関係があることは週プロ編集部も百も承知。
 また、この表紙にすればある程度の物議を醸すことぐらいは予測もついたろう。
 だが、それでもやった。

 週プロにジャーナリズムなどいらぬ、プロレス業界の盛り上げ機関誌に徹するべきだ、と言うならともかく、そうでないなら今回の表紙選択は何の問題もないと思う。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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