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レスリングどんたく2016短感 ~新日本の新しい風景と不安材料

 ゴールデンウィークを利用して2泊の旅行に出かけており、その間は一切ネットを見なかった。

 よって5月3日(火)の新日本・福岡国際センター・レスリングどんたく2016も結果さえ知らないまま、今朝新日本プロレスワールドで見た。

 これについて、思ったことから短く書いていく。


●ケニー・オメガと棚橋弘至の次回IWGPインターコンチ戦は、ラダーマッチになる。

 これには驚いた。オメガはDDT時代にさんざんラダーマッチ(はしご戦)をやっているが、棚橋は全くの未経験。

 いや棚橋は、ラダーマッチはおろか「面白試合」のような変則試合をほとんどやってきていない。

 見方によれば、非常に幅の狭いレスラーと言われてもおかしくない。


 それでも日本プロレス界(それどころか世界のプロレス界)のトップ陣にランクされるのは、かなりすごいことなのではあるまいか?


●永田裕志が柴田勝頼を破り、NEVER無差別級王者戴冠。

 これも意外と言えば意外な結果である。

 中西学、小島聡が柴田に敗れたとなれば、永田も当然負けるだろう――

 これは永田・中西・小島・天山ら第三世代を、本当に「セットもの」と見る悪い思考のクセなのかもしれない。 

 世代が同じというだけでみんな似ている/共通点があるなどと思うのは明らかに間違いだと誰でも知っているのだが、それでも人間は“世代”で括りたがるものである。

 しかし永田への挑戦者は、どう用意されるものなのだろうか。

 NEVERベルトの色というのも、なかなか混迷して定まらない状態が続いている。(しかし、それが悪いとも思わないが)


●後藤洋央紀vsEVILは、EVILの圧勝

 これは解説の棚橋弘至が言っていた言葉だが、プロレスにおける絵に描いたような完封・圧勝試合である。

 こんな負け方をした(しかも魔人コスプレをした後輩に)後藤は、どこまで落ちていくのだろうか……

 何か八方ふさがりと言うか、何をやっても芽が出ないというか、荒武者にとって今は厳しい試練の時だと感じさせる。


●SANADAはやはり、オカダ・カズチカのライバルである。

 スペシャルシングルマッチのオカダvsSANADAは、レインメーカーでオカダが勝利。

 いやしかし、リープフロッグ(大きくジャンプして両脚を開き、突進してくる相手選手にその下をくぐらせる)するときのSANADAの跳躍力は、生半可なものではない。

 あれの日本選手権があったら、最有力の優勝候補ではないか?

 金のモヒカンの髪型と革ジャンも非常に似合っており、従来からの“変身”は成功していると思う。

 そしてたぶん、TNA時代の「グレート・サナダ」は、封印したい黒歴史になってしまっているのだろう。

(山奥の小屋に監禁され、ボスのジェームス・ストームに洗脳されるというフィルムが放送されていた。もちろんグレート・サナダは、ストームの子分となった。)

 実況解説でも言われていたが、両者は同学年であり体格もそんなに違わない。

 SANADAは新日本の入門テストに落ち、武藤塾を経て全日本でデビューしたが、当時の新日本はやはり採用を誤ったのだろうか。

 普通の会社なら「ああ、あの人を採っておけばよかった」と思うことはほぼない(その人が他所の会社でどんな活躍をしようが、落とした会社にはわかりようがない)が――

 プロレス界ではそれが頻繁に起こり得るから油断できない。

 しかしむろん、全日本・WRESTLE-1・TNA・フリーを経てきたからこそ得たものもSANADAにはあるだろう。

 また「新日本に採用された真田聖也」が成功したか、新日本にとって本当に良かったのかどうかも、わかりようがないことだ。

 オカダへのうってつけの対抗馬、かつ新日本に対する異分子として、存在感を増していってもらいたいものである。


●内藤哲也vs石井智宏のIWGPヘビー戦は、内藤が勝利

 この試合、石井が勝つと予想した人は100人に1人もいなかったろう。

 その予想どおり、内藤が(ロス・インゴ軍の乱入ありで)勝利した。

 勝敗はともかく気になったことは、試合前半のオカダ・カズチカがセコンドとしてはあまりに無能に見えたことである。

 ロス・インゴ軍のあからさまな介入を阻止しようと動くこともなく(少なくとも画面には映らなかった)――

 その代わり、ただ口を少し開けてボッとリングを見る、まるで“そこらのアンチャン”のような顔が時々映し出されていた。

 これに比べれば外道のセコンドぶりは(オカダと同じく前半戦は介入阻止に動かなかったとしても)卓越している。

 声を張り上げてバンバンとやかましくエプロンを叩く姿にこそ、外道のプロ意識と言うものを感じる。

 オカダはそれとはキャラが違うのは確かだが、もうちょっと一生懸命の表情だけでも見せてよいのではないだろうか。

 ようやく後半、石井側のセコンド陣が内藤側のセコンド陣を捕らえてバックステージに連行していった。

 プロレス試合でよく見る展開であり、これは余談ではあるが――

 ああいう風にバックステージへ消えていった両軍のセコンドが、その後どうしているのかを想像しないプロレスファンっているのだろうか?

「そろそろ止めるか」「お疲れでした」とか言ってるんじゃないかなぁ、と思い浮かべたことのない人は、よっぽど純粋か想像力のない人だろう。


 それはともかく、試合の終盤は内藤・石井の両方が危険な垂直落下技を掛け合うこととなった。

 まったく、プロレスを見慣れている人でも非常に危ないと感じてしまう急角度での落下である。

 ああいうのを見てすぐさま「四天王プロレス」という言葉を思い浮かべるのは短絡だろうが――

 しかし「内藤・石井」の組み合わせでそんな連想が浮かぶことには、ある種の感慨を覚えざるを得ない。 


 なお試合後、オカダがリングに上がって内藤に挑戦表明した。

 内藤に敗れてIWGPヘビーから陥落したオカダにとって、当然と言えば当然のリターンマッチ要求である。

 とはいえこれは、「いきなりオカダにリターンマッチさせるのは芸がないから、石井を挟んでおいた」と取られかねないことでもあると思う。

 ただでさえ「リターンマッチが多すぎる」と言われがちな新日本だが、よくよく見れば(これだけ所属選手が多くても)IWGPに挑戦してもそんなにおかしくない選手というのは、やはり限られていることがわかる。

 団体内の選手だけで試合を組む「純血主義」を崩すつもりは新日本にはないようだが、この点とマンネリ化は少し弱点のように見える。


(だからこそ、棚橋がラダーマッチに挑むことになったのだろうか?)

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[C57] SANADAの試合が早く見たい

こんにちは。
私は新日本プロレスワールド未契約なので、地上波放送待ちです。
SANADAの試合が早く見たいです。
最近、これほどまでに、試合映像が見たいと思わせる選手は、久しぶりです。

[C58]

本文でも書きましたが、SANADAの跳躍力は一見の価値ありです。こんなに身体能力が高いイメージは今までなかったので、嬉しい驚きです。
ところで、ムームー様のブログ記事にコメントしようとしてもコメントボタンが反応しないのですが…なぜでしょう?
  • 2016-05-04 21:43
  • 平成敏
  • URL
  • 編集

[C59]

こんにちは。
お返事ありがとうございます。

私のブログ記事にコメントできないとの情報ありがとうございます。
「誰でもコメントできる」「承認の必要なしの公開コメント」に設定してあります。
私が確認したところ、コメントボタンは反応しますので、お手数ですが」、他の記事でも確認してみていただけないでしょうか?

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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