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世志琥復帰戦を見て その2 橋本大地との共通点

 復帰戦での世志琥は、実に「真摯なプロレス」をしているように感じられた。

 コスチュームが劇的に替わっていたこと・髪が金髪でないことのせいもあるだろうが、

 あの「ヤンキーキャラ」のイメージをほとんど発散することのない、非常に真面目な雰囲気だったのである。

 あの不穏試合や「引退⇒復帰」の流れを“不祥事”と言ってしまうのもしっくりこないが、さしあたりそう言っておくこととして――

 不祥事からの復帰第一線ともなれば、それが当然の態度なのかもしれない。

 しかし私には、そういう彼女の試合ぶりは好ましいものに思えた。

 プロレス中継の実況者がよく言う「余計なものを削ぎ落とした」という言葉は、こういうときに使うものではないかと感じた。


 思えば世志琥は、デビュー当時からスーパールーキー類似の扱いを受けてきた。

 プロレス大賞の新人賞こそ獲らなかったものの――

 プロレスラーもプロレスマスコミも、こぞって彼女のプロレスセンスや「雰囲気」を絶賛するのが常であった印象がある。

 近年“初めから完成されている”という言葉が一番よく使われてきたレスラーは、ほぼ間違いなく彼女だろう。


 しかし私は、それはちょっと言い過ぎなんじゃないのと感じてきた方である。

 またあのヤンキーキャラというのも、彼女が本物のヤンキーだったらしいことを差し引くとしても――妙な言い方になるが――、ちょっとキャラ先行気味のように感じてきた。

 むろん、プロレスには「強さよりキャラ」という面が確実にある。だからこれは悪口ではない。

(⇒ 2016年3月13日記事:内藤哲也の優勝と台頭 ニュージャパンカップ2016)


 だが今回の「引退⇒復帰」という流れは、世志琥にとって期せずして「自然な」キャラチェンジの機会になったように思う。

 そしてこれはどことなく、橋本大地に似たところがある。

 大地は「橋本真也の息子」としてデビューし、蝶野正洋など大物選手との対戦を(見方によっては)強いられてきた。

 彼はやがてデビューの地であるZERO-1を退団しIGFに移り、そこも退団し今は大日本の所属となった。

 そこでよく言われるのは「等身大となった」「橋本真也の息子ではなく、橋本大地として戦えるようになった」というようなことである。


 同じようなことが、世志琥の身にも起こっている/起ころうとしている。

 「ヤンキーキャラ」「最初から完成されたプロレスセンス抜群の選手」という衣(ころも)が剥がれ、本当の世志琥というレスラーに脱皮できる――

 そんな風に思うのもそれほど的外れではないと思うが、さて、どんなものだろう?


(こんなこと言いながら、いずれ近いうちヤンキーキャラに戻る可能性も相当高いとは思っているのだが……)

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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