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副業禁止は明白な憲法違反ではないか? その2 集団的自衛権と先制予防自衛権①

 会社が副業を禁止する理由、そして同僚さえもがそれを支持する理由は、複数にわたる。

 しかしそれらを絞り込むなら、次の二つになるだろう。


 ①道徳的理由:そもそも自分とこ以外の、別の職業・職場・収入源を持つこと自体に反感を覚える、けしからんと思う。

 ②予防的理由:自社情報の流出や、自社での勤務がおろそかになることを予防する。



 ①については、もはやこれは日本文化の一部である。

 「忠臣(=信頼できる人間は)二君に仕えず」の現代版であり――

 とにかく「一意専心」しなければ、家中(かちゅう)の者どもばかりか部外者までも「信頼できない」「不真面目だ」などと見なすのである。

 “日本はいまだに封建文化を引きずっている人権後進国だ”などと言われることは今でもよくあるが、副業禁止とそれへの国民的支持は、そのことの代表例と言ってよい。 



 ただし、①の理由を公の場で堂々と言える人はあまりいない。

 なぜならそれは、理屈にもならぬ理由だとわかりきっているからである。

 代わりに堂々と主張されるのは、もちろん②だ。


 さてここで、いま日本国憲法を巡る最もホットな問題である「集団的自衛権」について少し触れよう。

 集団的自衛権とは、簡潔に言えば「他国と防衛同盟を結ぶ権利」である。

 同盟国が某国に攻撃されたら、自国が攻撃されたのではなくでも某国に反撃する義務を負うことである。

 これに反対する/懸念する理由には、確かに根拠がある。

 それは「某国から攻撃されたと装って、某国に侵略を仕掛ける口実にする」例が、歴史上あまりにも多かったからである。  

(ナチスドイツのヒトラーがポーランドを攻撃するとき、ポーランド軍の軍服を着たドイツ兵にドイツ軍を襲わせる芝居を打った。)

 “同盟国”の仕掛ける戦争に自国が巻き込まれる怖れ――参戦・従軍義務を負うリスクは、決してゼロになることはない。


 しかしそれにも関わらず私は、自国が防衛同盟を結ぶ権利はあると思うし、今の日本も当然認めるべきだと思う。

 正確には「権利」があるとか認めるとかではなく――

 そういう「自由」、他者と同盟を組む自由は、個人にも個人の集団である国家にも事実としてあるに決まっていると思う。

 だから本当に国民的白熱議論となるべきは、「集団的自衛権を認めるか否か」ではなく、「具体的にどの国と同盟を結ぶか」だと思っている。

 まさにこういうことこそが、国民投票を行なうにふさわしい問題なのだ。

 もちろん「どことも同盟を結ばない」という選択肢もある。国民がそれを選べばそれでよい。それで敵に攻められようが、国民の責任で選んだ道の結果である。

 しかしたとえ「今は」どことも同盟を結んでいないにしても、「いつでも同盟を組める選択肢(可能性)」は、残しておく方が絶対にトクである。

 憲法で禁じることにより、わざわざ手持ちの選択肢(カード)を「将来にわたって」放棄する――

 これは決して上手くない手だし、何より将来世代に対する犯罪なのではないかと思える。



 だがしかし、集団的自衛権よりもさらに難しい問題がある。

 それは、「脅威を事前に除去するために先制攻撃する権利」(先制予防自衛権)を認めるかどうかである。


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平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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