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成人式・水戸の乱2016続報 それでも成人式は続く

 先日、水戸市で起きた成人式妨害事件について書いた。

(⇒ 2016年1月10日記事:成人式・水戸の乱2016)

 そこでは「これまであった成人式騒動の中でも悪質度は最高レベル」であり、「それでも警備員に頭を下げたら立件されなかったというのだから、茨城の警察も甘いものだという感想を禁じ得ない」と書いたのだが――

 続報があり、茨城県警水戸署は1月15日に威力業務妨害の容疑で「水戸市河和田のとび職・五十嵐勇哉(20)」及び同市の19歳の少年3人を逮捕したそうである。

 ま、それはそうだろう。

 以下は、産経新聞1月15日記事の引用である。


(引用開始)*************************************


 水戸署によると、4人は15日午後、保護者らに付き添われて同署に出頭してきた。4人は同じ中学校の卒業生で、少年らは五十嵐容疑者の後輩だという。

 捜査関係者によると、4人は市内の暴走族のメンバーとみられており、出頭時、報道で大きく取り上げられたことを気にしている様子だったという。調べに対し「目立ちたかった」「やりすぎた」などと話しているという。

 水戸署によると、水戸市教育委員会が13日に同署に被害届を提出した。10人前後がステージに上がって式典を妨害しており、同署では他の数人についても当日撮影された写真や映像を分析するなど特定を急いでいる。

 水戸市市民相談室によると、この事件をめぐっては、事件当日から同室に抗議や要望などがメールで20件以上寄せられていた。

 市民からは「全国ニュースで取り上げられて情けない」などの意見があったという。また、水戸署が事件直後に五十嵐容疑者らに謝罪させて帰宅させたことについて「許されるべきでない」や「市として訴えるなど対応すべきだ」などの意見が寄せられていた。


(引用終わり)*************************************


 「保護者らに付き添われて出頭」も情けなさを感じさせるが、

 「出頭時、報道で大きく取り上げられたことを気にしている様子だったという」というのは、さらに輪をかけて情けなく理解しがたい。

 その後すぐに「目立ちたかった」と書かれているにも関わらず、である。 

 可憐というか情弱というか、あんなことしてニュースに大きく取り上げられないとよくも思えるものだ。

 同時にこれは、「大きく報道するから付け上がって毎年騒ぎを起こす奴が出る」との意見に一石を投じるものでもあろう。

 そして1月14日のNHKは、水戸市教育委員会が『壇上乱入受け成人式見直しへ』と報じている。

 水戸市教委は、今年3月までに新成人や有識者らで作る委員会を立ち上げ、成人式の在り方を見直すことにしたらしい。


(引用開始)*************************************


 委員会は新成人や有識者などで構成し、成人式をパーティー形式や卒業した中学校ごとに行う形式にするなど、式典の在り方を検討するほか、市長のあいさつや来賓の紹介の必要性についても話し合い、ことし7月までに案をまとめることにしています。

 水戸市教育委員会の中里誠志郎教育部長は「成人式の在り方について何がベストなのか、幅広い世代の人たちを集めて検討したい」と話しています。


(引用終わり)*************************************


 委員会のメンバーはまだ決まってもいないのに、「パーティー形式」や「卒業した中学校ごとに行う形式」にするとか、「市長のあいさつや来賓の紹介の必要性」について話し合うことは決まっているようだ。

 これはもちろん、前々から教育委員会(実際には教育委員会事務局=市役所)内部でそういう意見があったことを示している。


(コメントしている中里誠志郎「教育部長」とは、水戸市職員のことである。)

 日本全国で開催される成人式の担当部署は、どこの市区町村でも教育委員会事務局だろう。

 そして実際に担当する職員は、成人式なんてもうやめてくれと思っているに違いない。

 そんなイベントの準備・開催は結構な負担であり、今回のような事件が起こればたちまちさらに負担が増えるからである。(結局、抗議の電話やメールを受けるのは彼らなのだ。)



 特に「市長のあいさつや来賓の紹介の必要性」については誰もが「やめればいい」と思っていよう。

 また「パーティー形式や卒業中学校ごとの開催」を突き詰めていけば、やはり「集いたい人が勝手に集えばいい」ということに行き着くだろう。

 しかしそれでも、「官主催の成人式は廃止しよう」と提言する度胸のある人はどこにもいない。

 成人式はもう、官の「やるべき」「責務」になっているからである。


(⇒ 2016年1月10日記事:なぜ成人式に参加するのか、なぜ人はその開催を求めるのか)


 今回のような事件があって初めて、そして事件のあった市町村だけ、成人式のあり方を見直そうという気運が起こる。

 いや見直すのはそれでも少数派であって、今まで事件があった市町村でもやっぱり従来どおりの式を続けているところは多いはずである。

 もし、本当に成人式を廃止する市町村が出てきたとしたら――

 そこの市町村長は、橋下徹・大阪市長をはるかに超える剛腕革新首長であると断じてよい。


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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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