Entries

成人式・水戸の乱2016

 今年も成人式の季節が来た。

 この日になると、新成人が騒動を起こしたニュースを渉猟するのを楽しみにする人も多いだろう。

 書くネタに困っているブロガーにとっては、好個の定期案件でもある。

 私は別に書くことがないのではないが――それどころか多すぎて書き切れないのだが――、

 しかし、本日報じられた水戸市のニュースは書く気になったので、あえて全文を引用する。


(引用開始)*************************************


「なめんじゃねー」拡声器で叫びステージに…代表者も反撃 水戸、警察と一時にらみ合い(2016.1.10産経新聞)


 水戸市の成人式で10日、議事進行の妨害行為や警備員との小競り合いなどが起き、茨城県警本部や水戸署の警察官約20人が駆け付ける騒ぎとなった。

 式典終了後、騒ぎを起こした新成人らが警備員らに謝罪したこともあり、県警は立件を見送ったが、成人式は終始、大荒れとなった。

 成人式は水戸市五軒町の水戸芸術館の広場で開かれ、約1900人が出席。

 新成人を代表して式典の実行委員長でもある専門学校文化デザイナー学院2年生の古谷(こや)直之さん(20)がステージで「誓いの言葉」を述べているその時、事は起きた。

 一部の新成人らがマイクを取り上げ、「おめえがあいさつしてんじゃねえ、このやろー」「なめんじゃねーよ」「みんな、よろしく~」「盛り上がっていこうぜ」などと拡声器で叫びながら、警備員の阻止を振り切ってステージに上がり、妨害行為に出た。

 警備員らによって下ろされた後、古谷さんは誓いの言葉を続行し、「僕が話すことが気に入らない方もいると思います。みなさん、しっかりと成人としての自覚をもち、これから社会人としてはばたいていきましょう」と反撃。

 すると、ステージの下からは「てめーが代表じゃねえ、このやろー」などの罵声が飛んだ。


 その後も、ステージの脇に設けられた大型スピーカーの設置台によじ登り、機材を壊し始めるなど、妨害行為はエスカレート。

 これらの行為を繰り返した面々は焼酎のボトルを会場で飲み続け、酔っ払っていた。

 式典が終わると、妨害行為を繰り返した面々と警察官がにらみ合いを展開し、緊張が走ったが、警察官の説得で騒動を起こしたメンバーが警備員らに頭を下げ、事態は収拾した。


(引用終わり)*************************************


 なお、この記事のタイトルの前には《成人式DQN》との見出しが付いている。

 「DQN」(ドキュン)という言葉が新聞社にも(解説なしで)普通に使われるようになったことには、ちょっとした感慨を覚える。

 それにしてもこの一部新成人たちの行動、これまであった成人式騒動の中でも悪質度は最高レベルだと思う。

(記事を読む限り、明らかに器物損壊をやっている。)


 それでも警備員に頭を下げたら立件されなかったというのだから、茨城の警察も甘いものだという感想を禁じ得ない。

 そしてもう一つ思ったことは、「また水戸か/やはり水戸か」というものである。


 思えば水戸は(かつての水戸藩は)、幕末において矯激(きょうげき)の士をおびただしく生み出した地である。

 水戸と言えば「納豆」、「水戸黄門」及び「徳川御三家の一つ」、あるいは「水戸学」(国学)が連想されるのであるが――

 納豆はともかくとして、「水戸黄門」と「水戸学」は一体のものだ。

 水戸黄門こと水戸光圀は『大日本史』の編纂に着手し、徳川御三家の一員でありながら「幕府より朝廷が上」との思想を敷衍させた立役者となった。

 あの有名な「桜田門外の変」で大老・井伊直弼を襲殺したのも水戸藩出身者たちである。

 しかしそれでいながら、水戸藩は倒幕・維新の主役となることはできなかった。

 それどころか血で血を洗う内戦にかまけ、諸生党(保守派)と天狗党(尊攘派)の戦争は明治元年(1868年)まで続いている。


(なお、諸生党の首領・市川三左衛門は、明治2年に逆さ磔の刑で処刑されている。もう一度書くが、逆さ磔である。)

 
 尊攘激派の大物イデオローグである会沢正志斎、藤田東湖。

 そして江戸時代指折りのトンデモ藩主・水戸斉昭。

(水戸斉昭が江戸城大奥の女性たちに蛇蝎のごとく嫌われていたのは、彼の淫乱ぶりが常軌を逸していたからである。

 自分の長男の嫁にも手を着け、彼女は自害してしまった。

 黒船司令官のペリーを交渉の席で斬り殺してしまえと「提議」したのも彼だ。)



 このたびの一部新成人たちに国学の影響がある、幕末激派の血は脈々と受け継がれている、などと言えば牽強付会もはなはだしい。

 そして大多数の水戸市民・茨城県民にも失礼な話ではあるのだが、それでもやっぱり「水戸のやりそうなことだ」と思ってしまうのである。

 この手の暴徒を生み出し、しかも受容する風土があると感じてしまうのである。 


 ところで、この手の人たちは「自治体の催し」など普段は鼻にも引っかけない人たちだと思うのだが、なぜこうも揃いも揃って成人式に参加するのだろう?

このエントリーをはてなブックマークに追加
スポンサーサイト
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
http://tairanaritoshi.blog.fc2.com/tb.php/238-d40169ad

トラックバック

コメント

コメントの投稿

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する

Appendix

プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

FC2ランキング

FC2オンラインカウンター

現在の閲覧者数:

FC2アクセスカウンター

日本ブログ村・人気ブログランキング アクセスランキング

ツイッターウィジェット

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR