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中邑真輔、WWEへ その2 やっぱり名前は変わるのか?/挟撃される新日本

 しかしながら私は、WWEの「日本選手引き抜き戦略」には、多少疑問を感じる点もある。

 一つは、引き抜く「大物」選手の年齢が、いずれも30代半ばであること。(中邑真輔は35歳、華名とKENTAは34歳)

 日本マット界で「大物」と目されるにはどうしてもその年代までかかるだろうから、これは仕方ないとも言える。

 またプロレスラーの最盛期は30代半ばというのが定説なので、一番いいところを切り取っているとの見方もできる。

 しかしどうしても、十年単位の長期活用は難しくなる。

 ただこれも、初めからそんなに長期運用するつもりがないというなら話は別だ。

 WWEにとっての「外国人」選手は5年サイクル程度で入れ替えていくつもりであれば、それはそれで一つの戦略である。

(いたって普通の企業の商品戦略とも言えようか。) 

 もっとも、WWEがオカダ・カズチカ(現在28歳)を狙っているという根強い噂が本当だとすれば、それが実現したとすれば――

 WWEはオカダの黄金時代を丸々手に入れることができる。

 新日本及び新日本ファンにとっての衝撃は、中邑の場合を上回ることになるだろう。




 もう一つの疑問点は、「何が何でもリングネームと入場曲を変えること」。

 プリンス・デヴィットはフィン・バロールに、KENTAはイタミ・ヒデオに、華名はASUKAに名を変えた。

 むろん入場曲も日本時代と変わっている。

 とにかくそういう方針なんだ、昔の色を消して「WWEの選手」ということを強調したいんだ、その他いろんな事情があるんだ、と言われれば受け入れるしかないのだが――

 やはりアメリカはじめ世界中のファンは、「あの」中邑真輔、「あの」入場曲を見たり聞いたりしたいんじゃないかと思えて仕方ない。

 そしてその方が、日本のプロレスファンをWWE視聴者にするのに有利じゃないかとどうしても思う。

 
 仮に天龍源一郎がWWEへ行って名前も入場曲も変えたとすれば、引き続き天龍を追っかけて見ようとするファンは激減したのではないだろうか?



 それはともかく、WWEにおいては「チーム・ジャパン」とのユニットができそうなほど日本出身選手が増えた。

 しかも日本人から見ればドリームチーム級である。(中邑真輔&KENTA&華名の男女混合タッグさえ可能なのだ。)


 今年のWWE日本公演は、今まで行く気のなかった日本のプロレスファンの相当数の心を動かすだろう。

 また1月5日からは、WWE-Network(定額見放題ネット放送)を日本で視聴することも可能になった。


 日本国内でV字回復を遂げ、一強独走の「プロレス幕藩体制」を構築した新日本は、いよいよ二つの強敵に直面することになった。

 国内ではRIZIN(復活PRIDE)、海外からはWWE――まさに「前門の虎、後門の狼」である。



(⇒ 2015年12月30日記事:RIZIN 12.29短感その1 桜庭和志の完全惨敗)

(⇒ 2016年1月5日記事:1.4東京ドーム短感その1 新日本vsRIZIN開戦?)

(⇒ 2016年1月5日記事:1.4東京ドーム短感その2 「声援が力」は本当)


 日本でトップを取ったプロレスラーがWWEに行くのが当たり前の時代が、

 いや「WWEに行かなければトップと見なされない」時代が、すぐそこまで来ているのだろうか。

 新日本でさえもローカルインディー団体と見なされる時代が来るのだろうか。

 それとも新日本の海外戦略が奏功し、反転攻勢に出ることは可能だろうか?



(⇒ 2015年6月7日記事:Super Jr.はKUSHIDAが優勝――新日本ジュニアの「新しいステージ」とは)

(⇒ 2015年10月5日記事:新日本のブルーオーシャン その3 対WWE戦略と英語)


 2016年は、その分水嶺となる年になりそうである。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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