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RIZIN バルトvsジェロム・レ・バンナと曙vsボブ・サップ その1

 大晦日のRIZINで、元大関・把瑠都(31歳)がジェロム・レ・バンナ(42歳)とMMAルールで対戦することが決まった。

 いや、これは楽しみである。

 何と言っても把瑠都(リングネームは「バルト」とカタカナ表記になるそうなので、以下そう書く)の知名度は、RIZIN出場選手の中で群を抜いている。

 大相撲を全然見ない私でさえもその名は知っているのだから、ほとんど全国民が(顔は思い出せなくても)聞き覚えがあるのだろう。

 力士であることも知っていようし、エストニア出身であるとまでは特定できなくとも「ロシアの方の外国人」だとまでは知っていよう。

 やはり、大相撲の力は偉大である。

 いや大相撲と言うよりも、「深夜・早朝でない時間帯に、地上波テレビでずっと全国放送されているコンテンツ」の力こそ偉大なのだ。

 はっきり言って、知名度の点では――つまり一般人に「格闘技を見てみたい」と思わせる訴求力の点では、

 桜庭和志もエメリヤーエンコ・ヒョードルもグレイシー一族も、大相撲力士たちの足元にも及ばない。

 まして青木真也などではなおさらである。


 これは悪口でも腐しているのでも何でもなく、たとえば道行く人にランダムに青木真也の名を問うてみても、

 それが誰だかわかり顔まで思い出せるのは1000人に1人いるかも怪しいだろう。

(たぶん、力士勢に次いで知名度が高いのは長島☆自演乙☆雄一郎である。もちろん名前のインパクトとコスプレ入場の賜だ。)


 アンディ・サワー(自演乙と対戦)の名はむろん、「かつての格闘技視聴者」にとっては聞き覚えのあるものである。

 またその名は「今の格闘技視聴者」は当然として、一般層にもかろうじて浸透していると言えるだろうか?

(「むかしK-1に出てた人?」くらいの反応は起こりそうなものだ、30代から50代の間では。)


 しかしやはり、元谷友貴(フェリペ・エフラインと対戦)の名を聞いてピンとくる一般人はいないだろう。(そういう人は一般人ではない。)


 プロレスに「暗黒の10年」があったように、日本の総合格闘技にも「暗黒の8年」があった。

 それはPRIDE消滅の2007年から今年2015年末まで続き、しかもそれで終わるとはまだ限らない。

 たとえ年1回でも地上波放送が継続して行われることがどれだけ大事か、そのことはここで述べるまでもない。



 ジェロム・レ・バンナもアンディ・サワーと同程度の知名度を一般層の間に残していると思いたいが――

 しかしこの試合を見ようと一般人に思わせるのは、やはり対戦相手がバルトだからと言わざるを得ない。


 私は11月初旬時点の記事で、

 RIZIN出場予定選手は「いつの時代の選手だよ」という感想を起こさせるだろうし、

 RIZINが「懐メロ紅白歌合戦」の様相を呈しているように見える、と書いた。

 しかしそれはまた、視聴率を取って世間の注目を集めようとすればやむを得ないことである、とも書いた。


(⇒ 2015年11月8日記事:RIZIN、K-1、IGFの三つ巴あるいは三題噺 その1)

(⇒ 2015年11月8日記事:RIZIN、K-1、IGFの三つ巴あるいは三題噺 その2)
 

 だいぶカードが出そろってきた今の段階(しかしヒョードルの対戦相手は未定)で改めて思うのだが、

 それでも「無名選手」の占める割合は想像以上に高いように見える。

●A.J.マシューズ
●アナトリー・トコフ
●ゴラン・レリッジ
●ワジム・ネムコフ
●ジーリー・プロハースカ
●テオドラス・オークストリス
●ブルーノ・カッペローザ
●ブレット・マクダーミット
●ワレンティン・モルダフスキー
●ジェームス・トンプソン
●ヤン・ミン
●イリアーナ・ヴァレンティーノ

 これらの選手の名前に一つでも心当たりのある人は、すでに常人ではない。

 常人はとても「見に行こう」とは思わないし、主催者もこれで視聴率が取れるなどと思っているわけでは決してなかろう。


 それは逆に言えば、主催者が「真面目な/客寄せ目的でない」格闘技大会を行なおうとする姿勢でもあるのだろう。

(それでも私がフジテレビの上役なら、「もっと知名度のある選手を出せないのか」と口出ししたい衝動を抑えられそうもない。)


 しかし、そういう姿勢とは対極の、多くの人が「不真面目な/客寄せ目的の試合」と感じるであろうカードも組まれている。

 言うまでもなく、「曙vsボブ・サップの再戦」である。


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平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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