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美濃加茂市「のうりん」ポスター騒動 その4 イスラム国への攻撃はいつやるのか?

 最後に、本ブログ記事「碧志摩メグ」の回で書いた疑問をもう一度述べよう。

 碧志摩メグや「のうりん」巨乳キャラを批判する人は、結果として短期間で勝利を得た。

 前者は志摩市の公認を外され、後者はポスターが撤去された。

 それはよい。

 女性を性的に扱うこと/そういう風に思われるものを除去することは、その立場からは「勝利」である。

 しかしいったいいつになったら、イスラム国に対して同じ声を上げるのだろう?



 これは推測に過ぎないが、碧志摩メグと「のうりん」キャラをネットで批判している人は、

 イスラム国問題に関してはむしろ欧米諸国の報が悪いとか思っていそうである。

「空爆では問題は解決しない」とか、「イスラム国を生み出したのは欧米諸国である」とか書き込んでいそうに思える。




 また一方、日本国内で蔓延する別種の「性的表現」に声を上げることもない。

 居酒屋に限らず、食事店にはよくビールの宣伝ポスターが貼ってあるが、その題材はビール片手の水着女性が定番である。

 「のうりん」巨乳キャラがキモいから/破廉恥だから美濃加茂市に子どもを連れて観光に行く気にならない、と言うのなら、

 そういう食事店についても子どもを連れて食いに行けない、と思うべきではないか。

 そういう意見のネットへの拡散を試みるべきではないか。



 そしてこれまた、私が昔からずっと思っていたことだが――

 日本のちょっと大きな街の商店街、百貨店なんかには、道路に面した1階ショーウインドーに女性下着を着けたマネキンが普通に陳列してあったりする。

 あれを扇情的でない、破廉恥でない、というのは極めて無理があるのではないか?


 男性なら誰しもそういうショーウインドーの前を、マネキンを横目で見ながら通ったことがあるはずだ。

(今もそうしているとか、いつでもそうしているとかいう人もいよう。)

 もちろんそれは、エロ目線で見ているに違いない。

 またもちろん、その前を子どももバンバン通っている。

 あれは問題ではないのだろうか。破廉恥だから止めるべきと思わないのはどうしてだろうか。

 問題はエロい目で見る方にある、と考えるとすれば、碧志摩メグらについても同じことが言えるのではないか?



 ああいう店は、むろんイスラム国では存在を許されない。

 あんなのを見て「堕落した不信心者どもが」と怒りを募らせているムスリムもいるはずである。 


 弱者を先に倒し、強者には後で立ち向かうという戦略は正しい。

 やりやすいことからやって、難しいことは後回しというのも正しい。

 しかしそれらは、いずれ強者や難事にとりかかるという前提あってこそ正しい。



 もしそうでないとすれば――

 相手が強者だから、声を上げても勝つ見込みがないから、自分が逆批判されるのが怖いからといった理由で、他の(もっと鮮明な)性的表現を攻撃しないのなら。

 叩きやすいものを叩くだけにずっと留まっているなら。


 それは「女性を性的に扱うのは許さない」という理念を追求するのではなく、

 「便宜」や「批判欲・攻撃欲」を満たす地平にいつまでも留まるということである。

 そしてまた、留まる方が楽で快適なのである。


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平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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