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注目の一戦? アノニマスvsイスラム国 その2 新戦場は「男の世界」

 11月16日、アノニマスはイスラム国に宣戦布告した。

 そしてわずか数日のうちにイスラム国関係のツイッターアカウントをリスト化し、5,500件以上を停止に追い込んだそうである。

(アノニマスのイスラム国に対するネット上の拠点は、「#OpParis」)


 この戦果が大きいのか小さいのか、実効があるのかないのか、私にはよくわからない。

 イスラム国が最低5,500件の関連アカウントを持っていたというのも、多いのかそうでもないのかわからない。

 ツイッターをやっている人にはよくわかると思うが、ツイッター上には「つぶやき数ゼロ」なのにフォロワーが何千何万とあるアカウントが山ほどある。

 5,500件のうちにはそういうのも多かったんじゃないかとも思う。



 ところでイスラム国は従来のテロ組織と違い、ツイッター・フェイスブックといったSNSを駆使することでも名高い。

(SNSで兵員の募集や宣伝を行なっている、とされる。)

 「イスラム原理主義とSNSの結合」という意外な組み合わせには、確かにインパクトがある。


 しかし――

 西洋文明を蛇蝎のごとく嫌い、憎悪に燃えているはずの彼らが、

 純度100%の西洋文明の産物(だと私は思う)であるツイッターだのフェイスブックだのを自ら使うことをどう思っているのか、

 そうすることで西欧資本家を儲けさせていることをどう思っているのか、

 かなり不思議に感じざるを得ない。

 いや、こう書いておいてすぐに何だが、たいして不思議とも言えない。

 間違いなくそういった矛盾や疑問は、彼らの心の中の「御都合主義」によって処理されているはずである。


 さて、アノニマスの活動は、どうして大国の軍事行動に匹敵するほど――あるいはそれ以上に、ネットで取り上げられているのだろうか。


 もちろん、それがネット上の活動だからネットで大きく取り上げられる、ネット民が大きく反応する、と言ってしまえばそれまでだろう。

 しかし他にも要因があり、その一つが「身近さ」だと思う。


 アノニマスのメンバーは、決して専従・フルタイムのサイバー戦士というわけではない。

 そのほぼ全員が「そこらの人」であり、たとえ卓越したハッキング技術を持っていようとやはりそうである。

(IT企業の社員でも、一般には「普通の会社員」とされるのと同じようなものだ。)

 
 昼間は普通に仕事して生活を営み、自由時間にはパソコンに向かいイスラム国を攻撃する。

 これはなかなか魅力的なライフスタイルである――

 そう感じる人はけっこういるだろう。


 そしてそのほぼ全員が、男性であることも間違いない。


 「女性の凄腕ハッカー」(もちろん美人)がいるのは、たぶん映画や小説といった創作物の中だけである。

 圧倒的大部分の女性は、そうした行為や生活に魅力を感じるどころか「暗い」といったネガティブなイメージを持つものだと思う。


 いまや本物の戦場での女性兵士というのは珍しくないが――

 サイバー戦というのは現代になって新たに開かれた、ほとんど純粋に近い「男の世界」なのだろう。 


 さて、アノニマスは会員制の団体ではない。

 誰でも、そう名乗りさえすればアノニマスの一員になれる。

(つい最近の日本の厚生労働省サイトに対する攻撃も、アノニマスをほのめかす者がやったとされている。

 これがアノニマスを騙る、アノニマスと言ってみただけの者の便乗攻撃である可能性はかなり高い。)

 「誰でもやれる」とは思わないまでも、「オレと同じような庶民がやってる」と思わせる、「身近なヒーロー」感が魅力なのだ。


 「一般庶民が、国やテロ組織と(戦場に出ずに)戦っている/戦える」というのもまた魅力であり――

 サイバー戦というもの自体が、何やら最先端のスマートで知的な戦争方法だとの好イメージもある。

(何だかんだ言っても、男は基本的に軍事・戦争・戦闘が好きなのだ。そしてついでにネットも好き。)



 総じてアノニマスに代表されるネット上の活動は、一般男子の「男心をくすぐる」ものだと言ってよかろう。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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