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鼓太郎退団、王道の危機

 一昨日の記事で、「天龍引退大会は、大日本が全日本を名実ともに凌駕した歴史的な日として記憶されそうである」と書いた。

(⇒2015年11月15日記事:藤田vs諏訪魔は大日本の勝利――闘魂と王道の敗北)


 しかしそのキーの音も消えぬ間に、またも新しいニュースが飛び込んできた。(あえて誇張表現を使ってみた)

 鈴木鼓太郎が、全日本を退団するというのだ。



 9月30日付で全日本を退団した潮崎豪と同じく、鼓太郎もまた「元ノア5人衆」の一人である。

 曙、潮崎に続き、鼓太郎までが短期間のうちに退団。

 KAIENTAI-DOJOの火野裕士といい、最近のプロレス界には時ならぬ退団ブームでも起こっているかのようである。

(⇒2015年11月2日記事:火野裕士のK-DOJO退団と天龍引退大会カード変更)


 だがプロレス界全体のトレンドと言うより、それは全日本に集中して起こっている。

 しかも今回の鼓太郎の場合、火野裕士のように「方向性の違い」などという曖昧なものではなく、生々しいほど具体的な理由が自らの口から語られた。

 以下は11月16日付の東スポwebからの引用である。


***********(引用開始)*************


「素直に言わせていただこうと思いますが、7月末に1年間の契約を結びました。

 その後、2度の契約変更がありました。

 1年の契約をした後に変更になるのが、自分の価値観としてどうしても納得できなかったので、一度ケジメをつけさせていただく形となりました」



***********(引用終わり)************


 こんなあからさまに退団理由を明かすのは異例である。

 しかも横には、社長かつNOAH時代からの大先輩・秋山準がいるのにである。


 もう一段踏み込んで、その契約変更とはどんな内容だったのか――

 そうは言っても間違いなくギャラダウンだろうから、何円から何円に下がったのかまで明かしてほしいところなのだが、それはないものねだりというものだろう。

(ビックリするほど少ない金額だったら、「知らない方がよかった」と思うかもしれない。)


 また、11月16日付デイリースポーツではこう書かれている。


***********(引用開始)*************


 また、宮原健斗、中島洋平と組んでいたユニット「Xceed」(エクシード)は発展的に解散するとした。

 かつてのXceedの同僚で先に退団した潮崎豪はノアに標的を定めたが、共闘可能性を聞かれた鈴木は「これから状況を見ていこうと思う」と話すにとどめた。



***********(引用終わり)************


 “発展的解消”とは、便利でよく聞く言葉である。

 しかしいったいこれのどこが「発展的」な解散なのか、鼓太郎あるいはこう書いた記者に聞いてみたいところではある。

 (ただ辞める人間が多くなったからの解散、以外の何ものでもないと私は思う。)



 潮崎と鼓太郎は昔から仲が良かった印象があるので、11月20日のノア後楽園ホール大会に彼ら二人が連れ立って来場しても、それほど意外なことではない。

(⇒2015年11月13日記事:潮崎豪のリターン・トゥ・ノア)


 しかしそうなればそうなったで、昨日の諏訪魔&藤田和之ばりのブーイングを浴びそうな気もする。

 そしてもちろん、潮崎復帰をNOAHが「熱意を持って」受け入れたのが本当なら、鼓太郎もまたそれに準じる(便乗する)形なのであろう。 


 鼓太郎の退団は11月30日付なので、これが実現する可能性は低いはずだが――

 12月以降はNOAHマットでの潮崎との共闘が見られるかもしれない。

 万一そんなことになれば、私の頭に浮かぶのは(喜ぶファンには申し訳ないが)、「貧すりゃ鈍する」という諺(ことわざ)である。




 折しもNOAHは、11月13日付で来年1月のツアー日程を発表した。

 12月23日の大田区総合体育館大会のGHCヘビー級選手権試合で、王者・鈴木みのるに挑戦者・丸藤正道が負ければ「NOAHは完全に沈没する・解散する」ことになっているにも関わらずである。

 これはもう、誰が見たって「丸藤の勝ちは決まっている」としか思いようがない。


 
 早めに日程を発表しなければ各地のプロモーターに迷惑がかかる、とかいう事情があるのはわかるのはわかる。

 しかしこんなこと、誰がどう考えてもおかしいのである。

 たとえ丸藤が負けるにしても、NOAHが解散することはない。

 熱心なファンはそれを承知で観戦に行くのだろうが、心からの緊張感をもつことなどできないだろう。

(そんな緊張感は不要だ、と言うかもしれないが)


 NOAHと全日本――旧全日本系の二つの団体は、まさに袋小路に陥っているかのように見える。

 ただ今年のNOAHは「年内にリアルに解散する」とさんざん言われてきたものの、一方で新人が次々デビューするなど明るい兆しもないわけではない。


 しかし年末近くになり、にわかに全日本の退潮が目立つようになってきた。

 諏訪魔は15日の天龍引退大会で株を下げ、次の日には現役の全日本ジュニアヘビー級王者・鼓太郎が退団を表明した。



 真にヤバいのはNOAHではなく全日本である……

 もしこれが正しいとすれば、年末の格闘技大会に前三冠王者・曙が参戦し、無残な敗北を喫することがその総仕上げになってしまうのだろうか?


 栄枯盛衰は世の常とは言え、そうならないことを願うばかりである。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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