11月12日、
潮崎豪がプロレスマスコミを集めて会見を開き、11月20日のNOAH後楽園ホール大会への来場を予告したという。
彼が全日本を退団したとき、2本の記事を書いているので参照されたい。
(⇒2015年9月29日記事:潮崎豪の全日本退団 ~流浪の貴公子レスラー~ その1)
(⇒2015年9月29日記事:潮崎豪の全日本退団 ~流浪の貴公子レスラー~ その2) そこで書いたのは、潮崎が「ケツを割った男」「落ちぶれた貴公子」のイメージを払拭するには、よほどインパクトのあることをやらねばならないということ――
その例として、新日本への殴り込みやWWEへの挑戦を挙げた。
しかしNOAHへの復帰というのは(さすがに「すぐには」所属にならないと思うが)、インパクトの点ではかなり弱い。
「NOAHマットで戦う潮崎豪」とは、ファンにとってはかつて見慣れた光景であり目新しさはない。
しかし正直、私にとっては最も意外な選択肢ではある。 WWEはともかくとして、新日本やDDTへの登場の方がはるかにあり得ることだと思っていた。
ここで気になるのは――
12日の
東スポwebの記事では、潮崎が「水面下では複数の団体と交渉を持った模様だが、最終的には自身の希望と団体側の熱意が合致したノアを選択した。」と書かれていることである。
つまり、潮崎復帰に熱意を持っているのはNOAH側だということだ。 潮崎の全日本退団直後、NOAHのエースかつ副社長の丸藤正道は次のようにコメントしている。(デイリースポーツ 10月10日記事)
「いま彼に構ってるヒマはない」。
「オレは(3月に鈴木みのるに)ベルトを取られた立場。リベンジ戦も負けた。
それでほかの人に頼ろうというのは1万人中、9999人が望んでもない。
たとえ『結果を残してないじゃないか』と言われてもね」。
そう言いながら結局潮崎を迎え入れる(しかも熱意をもって)ことになるのだから、プロレス界はわからないものである。 丸藤に次ぐNOAHの主力・杉浦貴などは、潮崎ら5人衆のNOAH退団のとき相当怒っているように見えたのだが……
NOAHの社内会議では、杉浦はどんな発言・雰囲気だったのか気になるところだ。 しかし何となく、「鈴木軍後のNOAH」は――
「潮崎復帰に反発する杉浦らと、潮崎(及び潮崎と和解したNOAH選手ら)の戦い」
が主軸ストーリーになる感じもする。 そしてもう一つ気になったのが、潮崎の次の発言である。(デイリースポーツ 10月12日記事)
「自分の新たな挑戦をさせていただくのにふさわしいリングはどこなのかと考え抜いてきました。
その中で一番興味をひかれたリングがありました。それは古巣になりますが、プロレスリングノアさんです。
ただ、果たしてノアのリングに自分の望む戦いがあるのか。今のノアさんの戦いを見てみないと感じることもできない。
急ではありますけど、20日のノアさんの後楽園大会に伺わせていただきます」。
NOAHのリングに自分の望む戦いがあるか、見てみないとわからないという。
しかし、自分の望む戦いがあると思ったから行くのではないか。
そう思うには見てないといけない、つまり見てたのではないか。 「映像では見たが、やっぱり実際に会場に行かないと本当にはわからない」との意味だろうか?
どうも、NOAHも不可解なら潮崎も不可解であるとの思いを拭えない。 しかしその不可解さが「20日の潮崎のNOAH帰還を見てみたい」気にさせるのだから、そういう意味での話題作りにはなっている。
NOAHの年末ビッグマッチ、12月23日の大田区総合体育館大会の全カードはすでに決まっているが……
(メインは鈴木みのるvs丸藤のGHCヘビー級戦)
これに潮崎復帰による変更があるのか、それが第三の気になることである。
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潮崎は「レスラー廃業して、田舎に帰る」と言っていたそうですが、鈴木鼓太郎が「三沢光晴さんの最後のタッグパートナーのお前が、プロレス辞めてどうするんだ」と鼓舞して、一緒に全日本に移籍したとのこと。
それだけNOAHフロントと全日本移籍組との間には、譲れない何かがあったはずなのですが、その問題はクリアされたということでしょうか?
それにしても、潮崎に続けて曙まで退団した全日本は、厳しいですね。