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NOAHは現代のUインターか? その1

 2015年3月15日のNOAH有明コロシアム大会。
 NOAHは自団体の管理する四大王座を全て鈴木軍に奪われる惨敗を喫した。
 翌日のNOAH「ざんげ会見」はヤフートップニュースにもなった。

20150316ノア全ベルト流出ヤフーニュース

 今、ヤフートップニュースに載ることはかなり重要視されている。(逆に、載ったことが重要ニュースと見なされるとも言える)
 私はこの大会がいかなる結果に終わろうともヤフーニュースに乗るなど思いもしなかったのだが、その意味ではNOAHにとって成功のうちに入るのではないか。

 現在のNOAHが苦境にあること、商売がうまくいっていないこと、具体的には集客に苦しんでいることは、少しでもプロレスに興味のある人には周知のことである。

 それを実証するのが興業会場の小型化シフトの著しさで、今まで「NOAHしか見ない」純粋なファンが聞いたこともなかったような小会場で「大会」が開催されるのが普通のことになってしまった。
 かつて常打ち会場であった日本武道館に帰還することは難しく、そういう気配も感じられない。東京ドームに至ってはなおさらである。

 十年くらい前は新日本に代わる業界の盟主とも呼ばれていたのに、今はすでに新日本の傘下に入ったのではないかと言われている。
 主力選手が大量に離脱したこともあり、選手の顔ぶれは数年前とは一変した。

 このたび鈴木軍のタイチは「インディー団体の寄せ集め」と憎まれ口を叩いていたが、それは現実を突いている。
 2009年、創設者・三沢光晴が事故死する前後にタイムスリップして「これが近未来のNOAHだ」と見せれば、ファンは笑って「そんなことあるわけないだろ」と言っただろう。

 (しかし、そのインディーの選手たちが大会ごとに呼ばれるのでなくちゃんと入団しているという事実は、まだまだNOAHにはそれ相応のブランド力があることを感じさせる。)

 数年前からNOAHには新日本の選手がしばしば参戦するようになった。それも単なるゲストや彩りとしてではなく、主役級としてである。
 鈴木軍はその最新の流れであり、新日本の分遣隊もしくは傭兵隊と言える。
 むろんこのことは、新日本とNOAHがそれなりの協力関係にあることを示す。
 もし新日本が「NOAHなど潰れてしまえ」と思っているなら、選手を派遣するわけはない。またNOAHが受け入れるわけもない。

 こんなことは言うも愚かだが、団体と団体、選手と選手が本当に対立して憎み合っているのなら、そもそも交わるわけがない。
 (スターダムでの世Ⅳ虎vs悪斗のような例外はある。そしてああいうことになるから「交わらせてはいけない」のだ。)

 新日本から打診したかNOAHからオファーを出したのか、とにかく両者は新日本勢がNOAHマットに上がることで合意した。
 もちろんNOAHは新日本(もしくは参戦選手個人)に出場料を払うのである。

 経営的に苦しくなった団体が新日本との交戦に活路を見いだす、というのは、1990年代のプロレス史にも見られた現象である。
 その代表例が「史上最も成功した対抗戦」とされる新日本vsUインター(UWFインターナショナル)だろう。

 1995年10月9日、新日本東京ドーム大会で、Uインターの総大将・高田延彦は武藤敬司に足四の字固めで敗北した。
 高田とUインターの呼号していた「最強」が崩れ去った、歴史的な大会と言える。
 それでもこれをやったことでUインターが延命できたのは――資金繰り的に一息つけたのは――確かだろう。また、再戦で高田は武藤に勝ってもいる。
 しかし結局、Uインターは1996年12月に解散した。延命と言ってもたった1年だったのである。

 では、今回の惨敗は、NOAHにとっての10・9なのだろうか。
 NOAHはかつてのUインターの道をたどるのだろうか。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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