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碧志摩メグは海女への冒涜?

 碧志摩(あおしま)メグへの反対・反感の第一は、それが「若い女性の体を強調する」デザインであり、過度に性的で女性蔑視だというものだ。

 そしてそれは、本物の海女たちを侮辱し冒涜することになるという。


 確かに碧志摩メグは脚を露出し、胸も露出こそしてはいないが大きいと言えば大きい。

 しかし少なくとも脚については、「海女」をモチーフにしている以上そうなっても不思議はない。

 また、ゲームやアニメの萌えキャラに慣れた目には、それでもずいぶんおとなしめに見えるのが本当のところだろう。

(それはもちろん、自治体公認キャラクターという制約の故に違いない。)

 
 私はこれを機会に自治体や鉄道会社の萌えキャラをいくつか見てみたのだが、彼女らが碧志摩メグとそんなに隔たって性的でない、とは思わない。

 特に胸は、よほど大きなのがゴロゴロいる。

 そのポーズも、見ようによっては胸を強調するかのようなのが散見される。

 もし碧志摩メグの造形が過度に性的であり女性蔑視・海女蔑視であると言うなら、鉄道各社は自社の女性従業員を貶めている
ことになるのだろうか?

 いや、だいたいが萌えキャラとは端的に言えば、人の「カワイイ」という感情に媚びているキャラである。

 まさにそういう感情に取り入るために作られるものである。


 「碧志摩メグは、女性と海女という職業を“カワイイ愛玩物”と見なすものだ。だからけしからん」との非難は、全ての萌えキャラに当てはまって然るべきである。

 しかしなぜ、そんな非難は寡聞にして聞いたことがないのだろう。

 我々の知らないところで、人知れず鉄道会社にはそんな抗議の電話やメールが送られているのだろうか。


 また、これははっきり言うが、女性キャラを「絵本的」「ゆるキャラ的」に描こうとしないのならば、どうやったって性的要素はそこに絡んでくるものなのだ。

 ニッコリ笑った女性アイドルの「健全」ポスターに妄想を募らせる男はゴマンといる。

 それでセンズリかいている男も大勢いる。(私はしないが)

 アニメキャラもゲームキャラもそういう風に使われている――使われることが大いにある、と知らない男は、ドはずれた世間知らずと言うべきである。(と言うか、単なるウソつきだと思う。)

 さらにもっと言えば、本物の海女さんでさえ――たとえそれが五十代とかであっても――性的対象として見られるのを免れることはない。

 世のエロビデオの中には、「農家のおばちゃんとヤル」系のシリーズがけっこう多くあるのを(たぶん)あなたも知っている。

 それはまさしく、そういう需要があるからこそ作られているのではないか?



 もしキャラクターから性的要素をすっかり排除したいなら、とにかく女性を使わないに限る。

 もう女性であること自体が性的対象になるからである。

 それでなければ、全身すっぽり布で覆ったイスラム女性の格好をさせればよい。

 たとえば真に敬虔なイスラム教徒からすれば、萌えキャラのみならず日本全体が罰当たりな淫売国家に見えるはずなのだ。


 アメリカなどはもっとそうであり、イスラム教国が「大悪魔」などと罵るのも無理はない話である。


(その意味では、女性アイドルの「一日署長」就任なども止めた方がよい。

 彼女たちの婦人警官制服姿に、ほんの少しも性的匂いを覚えない――男性ならわかると思うが、いったいそんなことがあり得るだろうか?

 女性をパレードなんかに参加させるのも同様である。

 女性がスカートを穿くこと、ヒップラインがくっきり見えるパンツを穿くのも同様である。)




 男は三次元同様、二次元でも美少女を好む。

 女ももちろん「かわいい」女の子を好む。(二次元への好みは、男より薄いようではあるが。)

「海女キャラ」を「二次元画風」で描こうとすれば、碧志摩メグ的な造形になるのは必然であり当然である。

 それで実際、人気と支持もあるようではないか?

 公認反対派にとっては、「何が悪いのかわからない」とする容認派の声は「美人資本主義に毒された者の声」に聞こえるだろうが――

 しかし世の中の大半は、すでに美人資本主義に毒されている。それが今の世の「正しさ」であり、反対する方が頑迷・無理解に思えるのである。



 ただ私は、「こんなキャラをサミットで各国首脳に見せられない」という意見は、何となくわかる。

 むろん碧志摩メグのサミットポスターは国内向けのものであり、それがサミット会場にデカデカと張られるのではないと思う。

 そんなのが各国首脳の目に触れるというのは、杞憂ではないかと思う。(しかし確信はない。)

 だがもし、そうでなかったら――

 アメリカで開催されるサミットで、アメコミ画風の二次元ヒロインが各国首脳をお出迎えするとしたら、それはやっぱり「おかしいんじゃないの」と思われるだろう。

 日本風の美少女アニメ萌えキャラは、いまだに日本人が見るからこそ「かわいい」のであり「何が悪いのかわからない」のではないかと思う。

 自分の国や民族・文化ではウケていても、他国から見ればなんじゃこりゃ/キモいのうと思われることは非常によくある。

(プロレスの世界でもこういうことはありそうだ。)


 あんな萌えキャラの碧志摩メグを国外向けにアピールするのは恥ずかしい、との声には一理ある。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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