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対HARASHIMA戦、棚橋の怒りの真意は その1

 8月23日のDDT両国大会で対戦した、棚橋弘至(新日本)とHARASHIMA(DDT)。

 棚橋の完勝で終わった試合後、コメントスペースで棚橋は「珍しく」怒りを露わにした。


(引用開始)*******************************

【棚橋】

 4試合連続で、両国で試合することに恵まれました。まずはそれにありがとう。

 俺は珍しく怒ってるよ。グラウンドで競おうとか、打撃で競おうとか、技で競おうとか。

 ナメたらダメでしょ。これは悪い傾向にあるけど、全団体を横一列で見てもらったら困るんだよ!(※机をドンと叩く)

 ロープへの振りかた、受け身、クラッチの細かいところにいたるまで、違うんだから。

「技が上手だね、マスクがいいね、筋肉が凄いね」じゃないところで俺らは勝負してるから。

 まあ、これくらいにして。すばらしい選手だと思うよ。すばらしい選手でした。


――DDT両国大会の雰囲気は?


 来年またスケールアップしていく、ファンが喜んでいる。それが凄いです。

 今日、この会場に来てくれたお客さんがいかに楽しむか、それにすべてを注いでいるDDTは、一番凄いです。


――最後、HARASHIMA選手に声をかけていたのは?

 ・・・・・・俺もまだまだだな、と。

 HARASHIMA選手はこの団体のスターでしょ? スターをよりスターにとは思ってたんですけどね。

 まだまだ、非情になりきれなかったです。そこかな。ありがとうございました。



【HARASHIMA】

 新日本プロレスの『G1(CLIMAX)』覇者の棚橋さんとの試合。

 やっぱりメジャー団体のトップだけあって、凄い強かったですね。なかなか崩せず。

 でもやってみて、凄い悔しいですけど、楽しかったですね。機会があったら、またやってみたいですね。やられたままでは終わりたくないです。


――力の差は感じましたか?


 力の差? それは見た人が判断することじゃないですか。結果を見ればアッチの勝ちですけど、どう見るのか。


――自分のペースに引き込めましたか?


 途中、いい場面もあったんですけど、あっちの懐も深いというか。まあでも、ホントに楽しかったですよ。


――試合後、棚橋選手がかなり怒ってらしたんですが?


 怒ってた? ちょっとわからないですね。思いどおりにできなかったんじゃないですか。

 まあ、僕はでも楽しかったです。負けたことだけが悔しかったです。

 新日本のトップ、メジャー団体のトップの人と試合して、何度も言いますけど、楽しかったです。


(新日本公式サイトより)


(引用終わり)*******************************



 そして翌日(8月24日)、DDT大会一夜明け会見の席で、HARASHIMAは次のように述べた。



(引用開始)*******************************


 なにに怒っているのか意味が分からないですね。

 何かどうとでも取れる曖昧な発言に逃げてないで、何なら(自分に直接)言ってくれればいいのに。

 まぁでも自分はいつでも闘う準備は出来ているんで。またDDTのリングでもいいですし、何ならあっちのリングに上がってもいいですし、いますぐにでもまた闘いたいですね。

(と険しい表情で反論。)

 スッキリしないですね。

 何かもうDDTの両国の印象がそれの印象みたくなっちゃってるじゃないですか。

 不愉快ですね。そこまでして注目を集めたいのかな、ぐらいに思いますよ。

(とまで言って不快感を示した。)


(引用終わり)*******************************


 確かにHARASHIMAの言うとおり、何に怒っているのか意味の取りにくい棚橋発言である。

 どうとでも取れる曖昧な発言、と言えばそのとおりかもしれない。


 いったい棚橋は誰に怒っているのか?

 HARASHIMAか、DDTか、それとも自分自身なのか。

 また、その何について怒っているのだろうか?

 
 そして、試合直後のHARASHIMAのコメントは「楽しかったです」を連発する何とも脳天気なものに見えるが、

 一言「思いどおりにできなかったんじゃないですか」と、ちくりと皮肉めいたことを言ってもいる。


 さらに一夜明け会見では、「不愉快ですね。そこまでして注目を集めたいのかな、ぐらいに思いますよ」と、

 実にはっきりと(しかも挑発的に)不快感を露わにしている。


 
 HARASHIMAは「何かもうDDTの両国の印象がそれの印象みたくなっちゃってるじゃないですか」と言った。

 それはそのとおりで、今回のDDT両国大会についてのプロレスファンの関心・記憶は、この一点に絞られたかのようになっている。

 HARASHIMAのみならず、DDTの選手たちにとっては憤慨ものの展開だろう。


 しかし逆に、記憶に残るだけマシとも言える。

 どんなクオリティの高い大会と言えども、それが何年も後にまだたびたびファンの口の端に上るとか、記憶にはっきり留められているということは稀である。

 このたびのDDT両国大会もまた、そんな興行の一つになっていたことだろう。(99%の興行はそうなると言って過言ではない。)


 だが、今回の棚橋の怒りコメントにより、この大会がファンの記憶に留まる可能性は高まった。

 棚橋の真意は何なのか、ファンには「謎」が残されたからである。

 そしてその謎がプロレスファンには魅力に映り、さらにプロレスに引き付けられる。

 こういうことは何度も起こってきたし、今も生きている謎は多い。(前田日明vsアンドレ・ザ・ジャイアントとか)



 むろん棚橋の真意とは、たとえば次号の週刊プロレスで本人の口から説明されるのかもしれない。

 それで謎はあっさり解けてしまうかもしれない。

 しかしそうでないとしたら、この8.23棚橋vsHARASHIMA戦は――

 2.22世Ⅳ虎vs安川悪斗に続く、今年二度目の「問題試合」だったということになる気がする。 



 では次に、棚橋のコメントを分解して見ていくことにしよう。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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