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尾木ママ vs 棚橋弘至 Round4――「絶対安全圏からのワンサイドゲーム」の無価値さ

 絶対安全圏からの攻撃は、軍人のみならず我々みんなの夢である。

 むろん格闘家も例外ではなく、その最も理想とするところは

「自分自身はミスもせず一切の攻撃も食らわず、ノーダメージで敵に勝つこと」


 に違いない。


 しかし私が格闘技よりプロレスが好きなのは、まさにそういうところが理由なのかもしれないと思う。


 プロレスは「あえて」(わざと)相手の攻撃を受ける。

 それは言論に置き換えて言うと、あえて批判を受け、相手と対等の議論を交わす立場に身を置くことである。



 超高空からのレーザー兵器で敵の戦車が次々爆発炎上していく――

 それは痛快であり、エキサイティングで見物(みもの)な光景かもしれない。

 しかしやがて、そんなのを見ても面白くないし為にならないし時間潰しにしかならないことに、気付く自分がいると思う。

 そんなのは無料動画で充分であり、カネを払って(時間を割いて)見る価値は薄いと思う。

 そして我々は何事についても評論家の発言をこれでもかと聞いてきているが、別にそんなに為になってはいないのではないだろうか?

(自分にとっても、社会にとっても)


 私はやっぱり、ワンサイドゲームよりは「技の受け合い=同一平面のリング上での議論の交わし合い」を見たい。

 そういうのにこそカネなり時間なりを割く価値がある、と感じないではいられない。


*********************************


 これは全く個人的な思いなのだが、たとえばニコ生放送で「現役教師同士の討論会」とかをやってみてはどうだろうか?

 顔も本名も明かさず、音声も変えた覆面座談会でもよい。

 視聴者を引き付けるため、MCは有名人が務めてもよい。

 そういう試みがなされないとすれば、我々はいつまで経っても「高名な評論家」の発言だけを受け入れ、その権威を需要し受容することが続くだろう。

 有能な実務家が評論家を目指し、実務家陣営はいつまで経っても無名で無力――

 社会にとっても時間潰しにしかならないようなワンサイドゲームを、我々はずっと見続けることになるだろう。



 そしてまた、あまり期待できないことではあるが――

 尾木ママら評論家とテレビで同席した誰かが、「じゃああなた、自分でやってみたらどうですか」と言うところを見たいものである。

 そういうのをプロレス界(プロレスファン界)では、「シュートを仕掛ける」と呼ぶのだろう。


 評論家自身及びスタジオはもとより、観客たる視聴者がどんな反応を示すか非常に興味深いものがある。


 それは「世Ⅳ虎 VS 安川悪斗」のように、「プロレス(常識)の範疇を超えた攻撃」として非難されるのだろうか?

 「これぞ真のプロレス(論戦)、真の戦い、ストロングスタイル!」と喝采を叫ぶ人が多いだろうか?


 一般の雑誌の記事で「プロレス」の言葉が使われるとき、それは「馴れ合い」「出来レース」の意味であることが多い。

(特に政界の記事でよく使われる。むろんプロレスファンの憤慨の元である。)



 しかしテレビ番組とその出演者たちもまた、「こんなことは言わない/言わせない方がいいだろう」との自己規制の枠内にあることは確かだと思える。

 ニュース番組でも討論番組でも、情報バラエティでもワイドショーでも、その枠を突然破って評論家にシュートを仕掛ける――

 そこにはどんな光景が展開するのか、プロレスファンならずとも興味津々のはずだ。

 もしそんなことをやってテレビから干されるようなら――特に討論番組においてそうなったら――「やはりテレビも“プロレス”だった」とならないだろうか?


 
 蛮勇を誇る恐れ知らずのプロレスラーとは言わずとも、誰か勇気ある言論人・芸能人が、生放送中に評論家へシュートを仕掛ける……

 きっとそれは、語り継がれる「伝説の試合」になることだろう。

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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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