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異常ツイート殺人事件と犯罪者データベースの構築 その2

 今回の事件では、殺った人間自らが(それも実名で)ツイッター・フェイスブックで異常言動を発信していた。
 殺された被害者が自分に対して電磁波攻撃を行なっているなど、名指しで非難を浴びせていた。
 普段我々が知らないだけで、こんなことをしている人は多くいる。
 こういう事件が起こって初めてその氷山の一角を見る。(そしてすぐ忘れる)

 この手の自己発信をまとめることもまた、やろうと思えばできるはずである。
 「電磁波攻撃」「電波照射」などをキーワードに設定すれば、トロール漁法のように多くが引っかかってこよう。
 新聞記事をスクラップするのと同様、これもまた違法でも何でもない。
 現地へ行って「変な人」がいないか実地調査するわけでも周辺住民に聞き取りするわけでもなく、本人が進んで発信していることを単に紹介するだけである。


 そういうのをまとめれば「自己発信型・妄想性犯罪者予備軍リスト」が出来上がる。
 そう名付けるのが偏見だと非難されるなら、タイトルは「知られざる被害の訴え」(彼ら発信者は自分が攻撃や被害を受けていると思っている)とでも何でもしておけばよい。
 これがけしからん、と言う人は、どういう根拠でそう言えるのか?

 こうしたリストの有用性は明らかだろう。
 たとえ治安上の意義を抜きにしても、その地域に「変な人」がいないかどうかは、不動産業・住宅業・田舎への移住引っ越しを考える個人などにとって、極めて重要なファクターである。(最重要とさえ言える)

 爪に色を塗るのが商売になるのだから、こうしたデータが商売にならないわけがない。
 いや商売にしなくともよい。
 ボランティアあるいは単なる趣味としても、誰にでもこういう「犯罪警戒/危険人物データベース」の構築はできるはずなのだ。

 むろん、誰もが「それは人権侵害ではないか」と直感的に思う。
 しかし、なぜそうなのか根拠は言えない。
 重ねて繰り返すが、このリストは「公の報道の切り抜き」「当の本人が発信する情報の紹介」なのである。
 それをまとめて紹介するのがなぜダメなのか、なぜ売買してはならないか。
 
 あなたにはどんな理屈が付けられるだろうか?

 確かに、こんなリストやデータベースがあったからと言って、犯罪を完全抑止できるわけではない。
 今回の事件でも被害者らは警察や弁護士に相談し(以前から直接のトラブル・迷惑が生じていた)、警察はパトロールを強化してはいたようである。
 こんな事件が起こると必ず警察の事前対応が批判されるが、そんなのは無いものねだりに他ならない。
 いくら警察にやる気があっても、何か事件が起こらなければ介入することはできない。(それをやったらそれこそ人権侵害と叩かれる)
 また、人を張り付けて24時間監視体制をずっと(ターゲットが生きている間中)敷くことなど絶対できないのは誰でもわかる。

 では、付近住民に打つ手はないのか。
 アブない人間が近くに住んでいるのを知っている。そいつにいつ何をされるかわからない。
 すでに何かされていてさえ、そいつを警察が監視したりどこかへ連れて行ってくれることはない。

 ここで考えつくのは、警察その他の公的機関にはできなくとも、民間にはできるのではないかということである。

 付近住民が民間の個人または企業を雇い、ターゲットの監視を依頼する。
 これは今でも可能なはずだ。そういうことを仕事にする探偵業が、現に成り立っているのだから。
 ボディガードを雇うのが自由なように、これもまたやっていけないことはないだろう。

 監視と言っても盗聴するとかターゲットの自宅内に隠しカメラを置くわけではない。
 自宅を外から見張り、外出したら尾行する。
 たとえばあからさまに刃物を持って誰かの家に入ろうとすれば通報し、場合によっては取り押さえる。
 そういう仕事の人を、地域自治会なんかが雇うのはいけないことか?
 これがダメなら探偵業はこの世にないはずではないか?

 もちろん、どこかの金持ちが「自分の気に入らない政治活動をしている人間の家/団体の事務所を監視させる」というのは問題があろう。
 (しかし実際は可能だし、それが違法になるのかも私にはよくわからない。「自宅の窓から隣人や村人の行動を観察する」という、海外推理小説でよく出てくるような老婦人は、違法なことをしているのだろうか? 「そんなのやめろ」と警察は警告できるだろうか?)

 だから、そういう仕事をする人や企業には免許制が必要かもしれない。
 「生活安全保全士」とかいう名称の資格を設けるべきかもしれない。
 ターゲットを監視するには、警察への許可申請が必要かもしれない。
 もし地域自治会からその旨の申請が出れば、たぶん警察も無碍には断れないだろう。
  
 それでもなお、24時間監視を何年も何十年も続けるのは困難である。
 一人に対してそうするのにいったい何人必要か、経費がどれだけかかるのか。
 そう考えると、こんな依頼を出し、また引き受ける者は、事実上ほとんどいないかもしれない。
 ただ、もう少し時代が進めば昆虫型ロボットカメラが安価に使えるようにもなろう。人の動きがあった時だけ監視者にアラームが行くようにすれば、ターゲットの自宅近くに張り付くのは(ローテーションだが)一人だけでいい。

 しかし実行可能性があるとかないとかいうより、こういうことをしてよいかどうか自体が根本的な問題になる。  

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平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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