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尾木ママ vs 棚橋弘至 Round1――評論家と実践者、宿命の対決

 通称(芸名):尾木ママ、

 本名:尾木直樹。



 教育評論家であるこの人は、イジメ事件が起きるたびにメディア上で「激怒」している。

 いや、他の何についても「激怒」しているとたびたび報じられる。

 おそらく今の日本で、激怒する頻度が最も高い人である。



 一方でプロレス界には、棚橋弘至がいる。

 彼は2011年の東スポ・プロレス大賞授賞式で、「評論家になるな。常に批判される側でいろ」という言葉を引用した。

 これは反評論家宣言であり、自らの「実務家/実践者に徹する」宣言と言っていいだろう。


 この棚橋の(引用ではあるが)言葉は、世間の共通認識と一致する。

 「評論家になるな」とは、どこの職場でも日常でも、経済誌でもよく言われる。
  
 評論家というのは世間において、ひょっとするとプロレス以上にバカにされる存在である。

 「言うだけ言って、自分はやらない」人間はダメ人間の典型であり、憎むべき指弾すべき輩とさえも思われている。




 しかし不思議なことに――そうでありながら世間は評論家の言葉を需要し、受容しもする。

 彼の言うことに「そうそう」とうなずく人が、共感する人が、なるほどと思う人が多いのである。

 何についてもメディアは評論家のコメントを取り、尾木ママなどは教育と全然関係ないこと(芸能界の出来事とか)についてまでそのコメントがニュースになる。


 「評論家」とは恥辱の肩書きであるはずなのに、同時に人に影響力を及ぼす「権威」でもあるという、不可解な現象。


 これは現代を生きる我々が、(昔の人々と同じように)矛盾したことを同時に信じる能力を持っていることの一例であり証拠だろうか。


 そしてまた、結局我々はあらゆる社会事象についていちいち意見をもっているわけでなく、「自分の意見」を持つには他人の意見が必要不可欠――

 「自分がどう思うか」さえ、他人の意見なしでは形成できないことを示しているのだろうか。


 何かこう、前田日明の「結局みんな、意見なんかないんだよ」という言葉が甦ってくるではないか?


(⇒2015年5月7日記事:ピケティ『21世紀の資本』と「鈴木みのるvsAJスタイルズ」――自分の心は他人が決める?)

(⇒2015年5月9日記事:前田日明のUWF――人間に自由意志はあるか?)


*******************************


 評論家と実践者。

 この両者を比べれば、世間の誰もが後者に軍配を上げ、かつ支持するはずである。

 しかし現実はそうなっていない。

 それどころかむしろ逆で、世間で何かあったとき叩かれるのは決まって後者の方になる。

 傾聴されるのは前者であり、後者の方は何を言っても言い訳とみなされる。(そもそもメディアにその意見すら載せられない。)


 どうも人々が評論家を嫌い卑しむのは「自分の領域内」(自分の職場とか)だけの話であり、それ以外では話は別であるかのようだ。

 これは「自分だけは例外」原則と、「外圧に弱い日本人」の組み合わせ現象とも呼べるかもしれない。


 言うまでもないことだが評論家は、実践者に対して圧倒的な優位にある。

 評論家は実務せず、よって実務でミスやヘマを犯すことがないからである。


 この絶対的不利を、実践家はいかにして克服するか。そもそもそんなことができるのか。

 本記事では評論家代表として、尾木ママに出場してもらうこととしよう。

 そして棚橋弘至を代表とする実践者との対決を、分析・シミュレートしてみようと思う。

20170811尾木ママvs棚橋弘至(評論家vs実践者)
尾木ママ VS 棚橋弘至 (評論家vs実践者)


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プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙

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