大日本プロレス7.20「両国譚」をサムライTVの生中継で見た。
(その後寝てしまい、さっき起きた。)
取り急ぎ、後半3試合(タッグ王座、デスマッチヘビー級王座、世界ストロングヘビー級王座戦)の感想を短く述べる。
(1)BJW認定タッグ選手権試合 30分1本勝負
王者組 佐藤耕平 ・○石川修司(ツインタワーズ)
18分41秒 クロスアーム式スプラッシュマウンテン ⇒ 体固め
挑戦者組 木高イサミ・●宮本裕向(ヤンキー二丁拳銃)
全員が大日本所属ではない。(
ヤンキー二丁拳銃は大日本所属ではないか、と勘違いしても無理はないほどのレギュラーだが)
敗れはしたが、ヤンキー二丁拳銃の素晴らしさをまたも見たと感じる。
このタッグ、日本のプロレス史上でも最高峰に位置すると思う。(最低でも、その有力候補である。)
デスマッチも通常ルールも、コミカル試合も高度にこなせる。単体でもそれができる。
もし新日本に上がれれば、相当面白い試合が期待できるだろう。 そしてそれを言うなら、ツインタワーズも同じである。
はっきり言って今のNOAHに上がれば、鈴木軍以上に簡単に(正攻法で)制圧できるのではないか。
まるでジュニア専門団体かと見まがうばかりになってしまったNOAHのヘビー級戦力に、このチームに勝つ説得力は見いだせないからである。
(2)BJW認定デスマッチヘビー級選手権試合(大日本20周年記念20アイテムデスマッチ) 30分1本勝負
王者 ●アブドーラ小林
20分53秒 ドラゴンスプラッシュ ⇒ 体固め
挑戦者 ○伊東竜二
後出しジャンケンのようで恐縮だが、この試合には危惧を抱いていた。
今までデスマッチで使われた中から20種類のアイテムを選び、一試合で全部使う――
これはどうしたって
「アイテム紹介マッチ」にならざるを得ず、ほぼそれだけで終わってしまいそうだからである。
そしてやはり、そうなったのではないか?
使うものが多すぎると、焦点がぼやける。
これは必然であり、解決するのはものすごく難題である。 アブドーラ小林と伊東竜二は、大日本どころか世界的に見ても最高ランクのデスマッチファイターのはずだ。
しかしその二人をもってしても解決はできなかった、と言っていいと思う。
この試合は、デスマッチ史上に残る名勝負にはならなかった。
20周年だから20種類のアイテムを使う、というのが抗いがたい誘惑/コンセプトだったのはわかるが、次回はせいぜい3~4種類程度にとどめておくべきだろう。
あんな痛い思いをして、実にもったいないではないか。
(3)BJW認定世界ストロングヘビー級選手権試合 30分1本勝負
王者 ●関本大介
21分24秒 パワーボム ⇒ エビ固め
挑戦者 ○岡林裕二
日本における「肉弾戦」の最高峰を見せられる試合である。
ぜひこの二人にも、新日本あたりに殴り込んでほしいものだ。 デスマッチ団体でありながらこの二人を擁していることで、大日本の団体としての「格」は相当上がっていると思う。
関本の肉体の形は異常とも感じるほどだが、それでも延髄切りやその場跳びドロップキックをやれる。
私はそのシーンが大好きである。(岡林のゴーレムスプラッシュもだ)
デスマッチは無理としても、ストロング部門だけなら地上波放送も夢ではない―― 至上の名勝負とかプロレス大賞級のベストマッチとまでは言えないだろうが、改めてそんなことを感じさせる試合だった。
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興行全体としての感想を一言で言えば、「いつもの大日本」というものである。
正直、初の両国という大会場ならではの雰囲気は感じられなかった。
このマッチメイク、この内容なら、後楽園ホールでの通常大会とあまり変わらなかったのではないか?
しかしそれを両国でやった、大観衆を集めてやった、という点に意義があるのだろう。
(観客動員数は不明だが、見る限りよく入っていたと思う。)
私の中では今の大日本は、新日本・DDTに次ぐ第三の規模(勢い)の団体である。
(ドラゴンゲートは全く見ていないので、何とも言えないのは申し訳ない。)
プロレス団体を戦国大名に喩えるのは前にも書いたが、大日本はさしずめ島津に当たるだろうか?
団体規模では敵わないにしても、試合内容ではメジャーを撃破しうる。(今でもしばしばしているだろう。)
もしかしたら日本武道館での定期開催をNOAHから受け継ぐのは、大日本になるかもしれない――
そんなことも思うのである。
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