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ジュリアの電撃退団&移籍-プロレス版「敵対的買収」の波紋

 10月14日には新日本・両国大会KINGofPRO-WRESTLINGがあったので、そのことを書こうと思っていたが――

 しかし、プロレス界にはそれをも上回る事件があった。

 アイスリボン所属選手であったジュリアが電撃退団し、すぐさま14日のスターダムのリングに上がって参戦表明したのである。

 
 このニュースを聞いて、混乱したプロレスファンは少なくなかっただろう。

 あれ、アイスリボンを退団するというのはテキーラ沙弥ではなかったか?

 いや、そうでなくジュリアだったのだ。

 整理すると、テキーラ沙弥が10月13日の大会をもってアイスリボンを退団するというのは、以前から決まってきたことである。

 しかし今回の台風19号の影響で、大会自体が中止になってしまった。

 結果、テキーラ沙弥の引退は先延ばしになった形である。

 そしてジュリアは、そのテキーラ沙弥の正パートナーとしてタッグを組んでいた。

 もちろん、彼女が退団するなどという話は一切出ていなかったし、本人も一切匂わせてはいなかった。


 ジュリアは10月14日の自らのツイートで、10月13日付でアイスリボンを退団したことを突如発表した。

 対するアイスリボン側(アイスリボンの運営会社社長の佐藤肇 氏)は――

 退団の申し入れがあったのはまさに10月13日で、今後のジュリアの大会出場予定も決まっているし、今後の調整をしようとしていた矢先にこんなツイートをされ混乱している、とツイートしている。

 団体の公式コメントとしては、ジュリアが退団の申し込みを初めてしたのは10月13日、そしてジュリアは10月13日付での退団を強硬に主張し話し合いは平行線のまま交わらず、その最中に本人が勝手に退団ツイートをした形らしい。

 さらにアイスリボンの顧問みたいな立場にある豊田真奈美は、


「炎上覚悟で言いますけど、今回のジュリアの行動には黙ってられません

 物事には順序って物があるだろ

 あなたが自分だけで成長して来た訳じゃない

 それだけはわかって下さい

 調子に乗るな

 アイスリボンはあの団体とは違ってきちんとしてる団体だから話し合えばきちんと送り出します」



 と怒りのツイートを放っている。

 要するに円満退団などでは全然なく、ハッキリとした敵対的退団かつ移籍である。

(正確にはジュリアはスターダムに移籍・入団してはいないが、しかしそうしたも同然である。)


 それにしても、豊田真奈美の怒りは強烈である。

 ジュリアへの怒りはともかくとして、「あの団体」としてスターダムをほとんど名指しし、きちんとしてない団体だとも言っている。

 これは間違いなく、現スターダムの赤いベルトの王者であるビー・プレストリーが豊田開発のジャパニーズ・オーシャン。サイクロン・スープレックスを「無断使用」し、

 今は「クイーンズ・ランディング」という技として完全に定着させてしまったことへの怒りがなせる業である。

(⇒ 2019年3月25日記事:豊田真奈美の怒る「技の無断使用」問題について)


 さて、ジュリアだが――

 彼女の中で、10月13日に突如として退団の衝動が湧き上がり、何が何でもその日のうちに退団したいというどうしようもない気持ちになった、ということがあり得るだろうか。

 もしその日にテキーラ沙弥の引退大会が中止にならなかったら、いったいどうなっていただろうか。

 もしかして、そのリングの上で完全に独断専行で「私も本日退団します!」とマイクアピールしたのだろうか。

 そしてスターダムのロッシー小川社長の方も、翌日10月14日に初めてジュリアからスターダムに上がりたいという話を聞き――

 その日の大会のラストに本当にリングに上げて挨拶させるなどということを、常識的にやるものだろうか。

 そのどちらの言い分も信じられない、というのが、プロレスファンのみならず普通の世間の感覚というものだ。


 おそらく、というより普通に考えて――

 ジュリアがかくも強硬に13日付退団(つまり即日退団)を主張したとすれば、それは「そういう約束があったから」である。

 前の職場との契約を解消し、少なくともそういう面では転職先に迷惑がかからないようにするためである。 

 それはわかるのだが、ではなぜそれが10月14日のスターダム大会に間に合わせる(というか、前日という超直前の)タイミングでなければならなかったのか、というのは全くわからない。

 ジュリアは確かに美形で人気があるが、しかし大物選手とは言えないだろう。

 そんなことまでしてスターダムに迎え入れるほどの理由は、正直言って無いように見える。

 しかも、その迎え入れるスターダムというのは――

 最近の週刊プロレス誌上でさえ「選手間に考えのすれ違いがある」などと、人間関係の軋みを公然と書かれるような状態にあるのだ。



 繰り返しになるが、はたして台風19号という偶然の出来事でテキーラ沙弥の引退大会が中止にならなかったら、ジュリアはどうしていたのか。

 なぜスターダムは、ロッシー小川社長は、そうまでしてジュリアを受け入れたのか。

 これは部外者にとって、全くの謎である。


 ただ言えるのは、自団体のみで他団体と交わらない方針のスターダムは、本当に他団体との関係が悪くなっても気にしないらしい、ということである。

 特にアイスリボンに対してはハッキリと敵対的で――

 ビー・プレストリーが豊田のジャパニーズオーシャンを無断でパクったのに続き、そしてそれよりはるかに重大な今回のようなことを、まるでわざと宣戦布告のようにしてやってのけるということである。


 そしてもう一つ言えるのは――

 当たり前のことだが、アイスリボンの人間関係にもやはり綻びはある、ということだ。

 プロレスでハッピーと言ったって、むろん人間集団である以上、本当に心底からハッピーばかりではないということである。

 少なくともジュリアは、ハッピーどころではなかったのである。


 あるいは、こうも考えられる――

 人間関係に我慢ならなくなったジュリアは、一刻も早くこの団体から抜けたかった。

 その緊急メッセージを受け取った(女子プロ界百戦錬磨の)ロッシー小川は、悪評を覚悟で彼女を匿う・引き取る覚悟をした、と。

 しかしそれでも、あまりの電光石火ぶりを説明するのは苦しいが。


 概して言うと、今回の件で、「人間関係に問題を抱える同士」のスターダムとアイスリボンは、完全なる敵対関係になってしまった。

 アイスリボンの藤本つかさとディアナのsareeeの「リアル対立」が女子プロレス界をやや賑わせた、これが今年の女子プロレス界の特筆すべきリアル対立であろう、などと思っていたら、今度はこれである。

 本当にプロレス界には何がいつどう起こるか、計り知れないものがある。

 そしてもう一つ、気になるのは……

 スターダム中継の解説者として明らかにスターダム側であるブル中野と、アイスリボン側の豊田真奈美の仲は、いったいどうなっているのだろうかということである。

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出たまた「プロレス技で暴行」の記事-もうプロレス界は報道界に申し入れしてもいいのではないか?

 案の定である。

 やっぱり「プロレス技」の文字が暴行記事に載ったのである。

 例の神戸市立東須磨小学校で起こった教師間いじめ事件について、被害者の男性教員が受けたという50項目の暴行・ハラスメントの主要項目を、神戸新聞が伝えた記事で――

 「プロレス技で首を締め上げられる」という項目があり、

 そもそも記事のタイトル名からして 「【教員暴行詳報】飲酒強要し平手打ち プロレス技で首絞め 髪の毛に接着剤」 となっているのだ。


(⇒ 神戸新聞 2019年10月11日記事:【教員暴行詳報】飲酒強要し平手打ち プロレス技で首絞め 髪の毛に接着剤)


 ついでだが、この主要項目というのを、全て転載させてもらう。

 ネットの新聞記事というのはすぐ消えてなくなるが、そうやって多くの人の目から見えなくなることは、よいこととは思えないからである。


**************

 ■直接的な暴力など

 ・平手打ちや蹴られる(加害教員の一人は毎日のように)

 ・防犯研修後、関節技をかけられる。「痛い、痛い」と言ってもやめない

 ・首を絞められて呼吸困難に(複数回)

 ・膝蹴り(複数回)

 ・プロレス技で首を締め上げられる

 ・背中を肘でぐりぐりされる

 ・足を思いっきり踏まれる

 ・紙の芯ででん部をフルスイングで殴られる

 ・印刷用紙が入った段ボール箱をいきなり頭に置かれる

 ・乳首を思い切りつねられ、数日間あざに

 ・乳首を掃除機で吸われる

 ・熱湯の入ったやかんを顔につけられる

 ・家庭科室で身動きができない状態にされ、激辛カレーを口に入れられる

 ■器物損壊など

 ・かばんに氷を入れられ、びしょびしょにされる(少なくとも数十回)

 ・車に大量の灰皿の水をまき散らされる

 ・「最近、子どもがトマトジュースにはまってるねん」と言いながら、車にトマトジュースをかけられた

 ・児童に配布するプリントに水を垂らされる(何度も)

 ・携帯電話を隠される

 ・出張前に「出張行ったら甘いもん買ってくるのが礼儀やろ」と言われたので買って帰ると、「こんなんで好かれようとするな」と目の前で捨てられた

 ・少しダメージ加工のあるジーンズをはいていると、「お前いちびってるから穴広げたる」と言ってビリビリに破かれた

 ■強要行為

 ・仕事が終わっていないのに「はよ帰りたいから送れや、くず」と言われ、車で送らされた

 ・送らされた後、下車するときにドアから出ずに窓から出たり、足でドアを閉められたりした

 ・無理やり、酒を飲まされる。「もう無理です」と言うと、「ざこいな」と顔を平手打ち

 ・ビール瓶を口に突っ込まれて飲まされ、飲み終えた瓶で頭をたたかれた

 ・激辛ラーメンを無理やり食べさせられる。「もう無理です。許してください」と言っても、「汁まで全部飲め」。食後、トイレに駆け込んで苦しんでいると、大笑いされた

 ・ドレッシング、焼き肉のタレ、キムチ鍋のもとなどを大量に飲まされる

 ・「太れ」と言って、大量の菓子を口に詰め込まれる

 ・ラーメン屋で、卓上にあったショウガの汁、酢を水に入れて飲まされる

 ■嫌がらせ、悪口など

 ・輪ゴムを顔に当てる

 ・指導案に落書きされる

 ・髪の毛や衣服を接着剤、洗濯のりまみれにされ、「こっちの方がかっこええ」

 ・仕事上の質問をした際、「誰に許可得てしゃべっとん。くずがしゃべんな」

 ・「性病」「くず」「くそ」「うんこ」「ごみ」などと呼ばれる(毎日)

 ・「犬」と呼ばれる

 ・児童に対し「○○先生(被害教員)の言うこと聞かんでいいで」と言われる

 ・児童に対し「○○先生(被害教員)はセミを食べるねんで」と言われる

 ・家族や親しい知人の人格を否定するような悪口を言われる

 ・運動クラブの際、「俺、なんもやらんからお前全部やれ」と言われた

 ・「お前みたいなやついじってんねんから、感謝しろ」「お前見てたらイライラする」と言われた

 ・加害行為について現校長の指導を受けた後、「くそやな」「謝るんやったら土下座でもなんでもやったるわ」「お前が全部言ったんやろ」などと言われた


**************


 ここでは、この事件の内容や背景については触れようと思わない。

 しかしどうしても思うのは、これだけヒドいイジメがこれだけたくさん羅列されているのに、なぜ記事のタイトルが

「飲酒強要」「平手打ち」「プロレス技で首絞め」「髪の毛に接着剤」

 なのだろうか、という疑問である。

 たとえば、「乳首つねり」「ビール瓶で頭部殴打」「家族の人格否定発言」のチョイスでも良いのではないだろうか。

 少なくとも「飲酒強要」「平手打ち」よりは、ずっと世間の人にヒドいというイメージを与えることができそうである。

 そして、もう一つの疑問は――

 この「プロレス技で首絞め」というのは本当にプロレス技なのかという、いつもながらの疑問である。

 この疑問については、以前にも記事を書いたことがある。

(⇒ 2019年5月17日記事:「プロレス技」という虐待イジメ報道記事の定型句について)


 プロレス技で首を絞めるって、それはネックハンギングツリーのことだろうか。

 それともフロントネックロックのことだろうか。

 いやプロレス界には、引退した飯塚高史がやっていたような「ただの首絞め」もあれば、本当に相手をリング外に放り出してロープで絞首刑にするやり方もある。

 だがいやしくも「技」と言っている以上、やはり名前の付いた技なのだろう。

 しかしそれがもし「チョークスリーパー」や「ギロチンチョーク」であるなら、むしろ「総合格闘技技」「MMA技」と言うべきである。


 いつもいつも思うのだが、こういう虐待・暴行・イジメ放送記事に出てくる「プロレス技」というのは、具体的には何の技なのか?

 新聞記者の間では、それがMMA技だろうと柔道技だろうと、とにかく悪いことの報道であれば「プロレス技」と書く仕来りがあるのではなかろうか。


 もっとも私にもあなたにも、その理由はだいたいわかっている。

 結局のところ今もなお世間の大衆には、総合格闘技やMMAといった言葉より、「プロレス技」の方がはるかに通りがよいのである。

 その意味でプロレスという言葉は、依然「誰でも知ってる」神通力のある言葉なのだ。

 いや、確かに、あまりにも通りがよく普及している言葉なので――

 もしかしたら被害教員自身が「自分はプロレス技をかけられた」と心底思って、それをそのまま新聞記者に語ったのかもしれない。


 だが一方、仮に被害者が「自分は柔道技をかけられました」と言ったところで、それは新聞編集の段階で「プロレス技」に修正される/されているということも、大いにあり得る話である。

 そこには新聞記者の、デスクの、そして世間一般人としての……

「柔道技と書くのはいろんな意味でマズいが、プロレス技って書くならいいや」

 という価値判断・予断・脊髄反射があると勘ぐるのは、はたして的外れだろうか。



 そしてプロレス界は、もうそろそろ報道界に対して申し入れをしてもいいのかもしれない。
 
 すなわち、

「こういう記事にプロレス技と書くときは、それが本当にプロレス技なのかよく確認して書いてくれ。

 それがただ両手で首を絞めたとかチョークスリーパーとかだったら、他の格闘技にもあるんだから「両手・腕で首を絞めた」と書いてくれ」


 という申し入れを、である。

 もしこれがプロレス業界でなければ――

 こういう新聞記事の書き方は、一つの業界に対するヘイトや名誉毀損に当たる、と声が上がっても全然おかしくないように思う。

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鬼神ライガー出現と後藤洋央紀の急浮上?-新日本9.22DESTRUCTIONin神戸短感

 テレ朝チャンネル2で、新日本9月22日・DESTRUCTION in 神戸を生中継で見た。

 まず、ヤングライオン杯の優勝者はLA道場のカール・フレドリックスであった。

 年齢29歳と、「ヤング」という点では疑問符は付くものの、彼の優勝はほぼ万人が納得するのではなかろうか。

 なんだかやっぱり試合を見ると、他のヤングライオンからは一頭地抜けている気がするのである。

 
 しかし今大会で一番のインパクトがあったのは、もちろん第5試合・新日本正規軍vs鈴木軍のタッグマッチでの、「鬼神ライガー」の出現である。

 花道で「ライガーが鈴木みのるを」奇襲して始まり、わずか3分で終わったこの試合――

 いや、あれは試合などではなく、徹頭徹尾ライガーのワンマンショーだったと言って過言ではない。

 ライガーが自らマスクを脱ぎ、獣神コスチュームを引き裂いて現れた「白塗りの怨念坊主」姿は、まるでホラー映画であった。

 鬼神ライガーというのは今までも出現してはいたのだが、そのオドロオドロしさでは今回がブッチギリのトップである。

 しかも先の尖った杭を(リング外の選手から?)受け取り、鈴木みのるに対して走って振りかぶり、避けられてコーナーに立てかけられた机を完全に貫通する……

 もちろんまともなプロレスファンであれば、本気で鈴木みのるを刺そうとしたとは思わないだろう。

 普通に考えれば、こういうことこそ「事前の打ち合わせ」をしているはずである。

 だがそれにしても「事故」ということはあるのだから、やる方もやられる方も命がけだ。


(しかしこの「試合」に出ていた他の選手たち、もし歩合制だったらギャラは出るのだろうか、などと余計なことを考えずにいられない……)


 さてそして、インパクトという点ではだいぶ劣るが――

 セミファイナルではヘビー級転向第1戦目の鷹木信悟を、ファン満場一致で「落ち目」とされる後藤洋央紀が、激闘の末にシングルマッチで破った。

 これは本当に激闘であって、いくらアンチ後藤洋央紀の人でも、認めないわけにはいかないだろう。

 仮に後藤を石井智宏に置き換え、その動きが今回の後藤と全く同じだったとしたら、その人は「石井の名勝負がまた一つ」と感じたに違いない。


 
 続くメインイベントでは、ジェイ・ホワイトが内藤哲也を破ってIWGPインターコンチネンタル王座を奪取。

 それにしても今回も内藤は、何ともエグい攻撃をひたすら受け続けていた感がある。

 それでもあれだけ動けるという点、いや単にあれほどまでに「受け」ているという点が――

 たとえ内藤が(オカダのように)無敵というような強さではなくても、けっこう負けていようとも、ファンの支持が下がらない要因なのだろうと思う。

 
 が、それよりいささかオドロキなのは、その勝者ジェイ・ホワイトへの次の挑戦者として名乗りを上げたのが、後藤洋央紀だということだった。

 普通の感覚では、いくら激闘だからと言って、ヘビー級転向第1戦の男を撃破したからといって、王座挑戦権などないものである。

 もっとも後藤は、ジェイの天敵と言えないこともない。(そういうイメージは、ファンにもあまり浸透していないと思うが……)

 後藤はリング上で、「俺はアイツに負ける気がしない」とマイクした。

 これを「いつもの後藤の大言壮語」と受け止めるファンが多いだろうことは、容易に推測できる。

 今まで後藤は何度も何度も王座挑戦して敗退してきたが、その戦前にはいつもこういう大言壮語をしてきたからである。

 だが、あえて予想すると、今度こそ後藤はジェイを破って王座獲得するのではないかと思う。


 さすがにまたも王座取りに失敗すると、もういいかげん彼の商品価値がなくなってしまうからである。

 反面ジェイは、負けて王座を落としたって、たいして商品価値は下がらないからである。

 こう言っては何だが、IWGPでもヘビーはともかく、「インターコンチぐらいなら」後藤が巻くことがあっていい――

 と、新日本の中の人も含め、多くの人が思っているのではないか。
 
 そしてまた、さすがに後藤洋央紀という選手、もう二度とインターコンチも巻かないで引退する選手ではないのではなかろうか……?

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グレート無茶、長野市議選でトップ当選-議員は誰がなってもよく、誰でもなるべきということ

 9月15日に行われた長野市議選で、信州プロレスリング代表のグレート無茶(47歳)が当選した。

 得票数は6231票で堂々のトップ当選、しかも限定数になった2007年以来でも最多の得票数だという。

(⇒ 毎日新聞 2019年9月16日記事:覆面レスラー「議会に新風」信州プロレス代表・グレート無茶氏、長野市議選トップ当選)


 いつかの記事でも書いたが、かつてはプロレスラーが国会議員になれた時代があった。

 アントニオ猪木、大仁田厚、神取忍である。

 しかし現在、プロレスラー出身者の主戦場は専ら地方議会、それも都道府県レベルでなく市区町村レベルとなった。

 これは確かに、プロレスというものの世間知名度的地盤沈下を表しているのだが――

 しかし一方、現在のプロレス「程度」の知名度であっても、まだまだ市区町村の議員になるには充分だということを示している。

 余談だが、おそらく今のプロレスファンに「政治家になってほしい/政治家になるのがふさわしいレスラー」のアンケートを採れば、

 ブッチギリに近い得票数でセンダイガールズプロレスリングの里村明衣子がトップ
ではなかろうか。

 実際、もし彼女が選挙に出れば、仙台市議会議員くらいは普通に通ってしまいそうである。

(神取忍の選挙の手伝いもしたことがあるので、彼女自身、選挙には全く不案内というわけではない。

 そしてさらに言えば、数年後に本当に立候補する確率が高いと思える。)


 ところでプロレスラー、それも覆面プロレスラーが議員になると聞けば、とても大勢の人が「また(自分以外の有権者が)バカな選択して」などと思いそうである。

 しかし私は、プロレスラーが議員になるのは全く何の問題もないと思っている。

 議員は市民・国民の代表なのだから、その中にエンタメ業界の人間がいたっていいではないか。

 豆腐屋や漁師や、もちろんそこらのフツーの会社のサラリーマンやOLがなったっていいではないか。

 もしあなたがそうは思わないというのなら、あなたはきっと民主主義者ではないのだろう。

 たぶんあなたは、自分では否定するに決まっているが、「草の根のエリート主義者」なのだろう。


 私はそれどころか、議員というものは市民の輪番で「選ぶ」ものでもよいと思う。

 これはつまり、議員というものを「先生」とか呼んで「上の身分の人」扱いするのをやめるべきだ、ということである。

 日本人はとかく、何が何でも「上の人」を作るのが好きである。

 どうでもこうでも「身分制」が好きでたまらないようなのである。

 考えてもみよう、議員や作家を「先生」なんて呼び、そう呼ばなければ無礼だなどと思う国が、日本の他にあるだろうか?

 たとえあるにしても、それは著しくグローバルスタンダードからかけ離れた土俗習俗ではないか?



 もし、グレート無茶をはじめ「プロレスラーが議員になる」ことに弊害があるとすれば――

 それは、プロレスラーが(特にローカル団体のレスラーが)、「初めから議員に“成り上がる”ことを目指してプロレスをする」風潮が起こりかねない点だろう。



 グレート無茶の公約は「エンターテインメントの力で長野を元気にする」というものである。

 いささか具体性に欠ける公約と言えばそうだが、国政レベルでさえ公約がこんなもんであることを考えれば、さほどツッコミを入れるようなことではない。

 であるなら、ぜひ「エンタメ・プロモーション担当議員」として、長野県の活性化に努めてほしいものである。


 また、信州プロレスリングは、児童施設の慰問などを積極的にやってきた団体として知られている。

 どうか回りから「先生」などと呼ばれて「議員サマはエラいんだ、俺はレスラーから“成り上がった”んだ」なんてバカな心になることなく、初心を忘れず、活発な議員活動を行うことを願う。

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天龍源一郎「小脳梗塞」を公表-この歳になれば不思議はないが、しかし……

 9月9日、天龍源一郎が「小脳梗塞」を患っていることを公表した。

(⇒ 日刊スポーツ 2019年9月9日記事:元プロレスラー天龍源一郎が「小脳梗塞」症状は安定)


 脳梗塞はよく聞くが小脳梗塞とは何か、とネットで探してみると――

「一般に小脳梗塞は経過がよいことが多く、症状もすみやかに消失して後遺症を残さないことも多い」らしい。

 つまり、そこまで心配することはない
ということだろうか。


 天龍がこんなことになったと聞けば「やはり長年の激闘の後遺症か」と思ってしまうものだが、たぶんそれとは関係ないだろう。

 天龍も69歳。

 人間この歳になるまでには、ある程度の(という言い方も変だが)大病は患うものである。

 おそらく天龍の場合、「あれほど激闘してきた割には、かなり健康である」と言ってもいいのではないか。

 そして公表文でも言っているように、あの「滑舌の悪い」しゃがれ声もまた、病状とは全然関係ないはずだ。

(天龍は、ずっと大昔からあんな声だったのだから……)



 しかしそうは言っても、「もう」天龍も69歳である。

 何となくだが、名レスラーと呼ばれた人間が80歳を超えて生きている例は、あまりないように感じる。

 天龍が元気でいる姿を我々が見ていられるのは、あと10年未満だという可能性は否定しようもなく高い。
 
 それはもちろん、現在76歳であるアントニオ猪木にも言える。

 つい最近に政界を引退し、妻を亡くした猪木は、確かに明るく振る舞ってはいるが、やはり衰えたという印象は否めない。


 こんなことは言いたくないが、この先5年間のうちに、一般世間も知る名レスラーが次々と物故しても不思議はない。

 当たり前だが、人間いつかは死ぬ。

 「いつまでもお元気で」とはなかなか言いにくい。

 しかし、そこが人間の哀しさ――

 ボンヤリと「今のこの状態が、いつまでも続く」と言わんばかりに感じてしまうのは、何もプロレスファンばかりではないのだ……

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Appendix

プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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