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秋山準vs男色ディーノは「歴史的試合」-DDTのエンタメ性を継ぐのは誰か

 4月11日のDDT後楽園ホール大会を、サムライTVの生中継で(録画して)見た。

 この大会は目玉は何と言ってもメインイベントの秋山準vs男色ディーノであり、何ならこれだけのワンマッチ興業としても成立しただろう。

 秋山準と男色ディーノがシングルマッチでタイトルをかけて対戦する――

 これこそ世に言うドリームマッチであり、もっと言えば歴史的試合である。

 馬場全日本というかつての超メジャー団体と、かつての零細色物インディー団体の激突……

 ではなく融合であり、しかもその舞台はインディー団体の方なのだ。

 世の変転はかくも予想しがたく予想を超える。

 大昔からプロレスを見てきた人にとっては、まるで江戸時代に生まれた人が明治時代を生きているような感覚ではなかろうか。

 (逆に言うと、かつて何百万人が経験した「江戸時代に生まれて明治時代を生きる」感覚は、人生が崩壊するほどの衝撃ではなかったということになる。

 それはそうである、人生でどんなことが起きようと、それはただの現実であり日常の一環なのだから……)


 それはともかく、まず秋山準と男色ディーノが一対一で戦う、という時点でこの試合は高い「名勝負得点」を得る。

 内訳まで言えば、「カード魅力度」が高い。
 
 しかしそれを差し引いても、かなり面白い試合だったのではないだろうか?

 もちろん秋山準としては、男色ディーノに付き合わないわけにはいかないという面はある。

 そうしないのなら、何のためにDDTに来たのかということになってしまう。

 もしもディーノに全く付き合わない「潰しモード」でやっていれば、当然ながらファンの人心は離反する。

 秋山にそんな選択肢があるはずはない。


 正直みんな、まさか秋山がどんな形であれ負けるなんてこと思っていなかったはずである。

(もっとも、秋山の方がディーノにリップロックを仕掛けるかもしれないとは思っていたかもしれない。

 しかし秋山は、今まで何人ものレスラーがやってきたその道は辿らなかった。

 これは秋山の賢明な点なのだろう。)


 言ってみればこの試合、勝負論の度合いはゼロパーセントで、試合内容がどうなるかが百パーセントだったはずである。

 (もう男色ディーノというレスラー自体が、そういうレスラーと言ってしまっていいだろう。)


 そしてディーノは、今回もその試合内容というものを及第点に持って行ったのではなかろうか。

 ゲイのハレンチ殺法のみでそういうことを20年も続けてきたというのは(私は20年も見ていないが)、改めて考えてみれば恐ろしいことである。


 そして秋山は次は、DDTの「強さの象徴」HARASHIMAと6月6日に戦うことになる。

 ところでHARASHIMAが強さの象徴なら、ディーノはエンタメ性の象徴だろう。

 そしてHARASHIMAの後継者は竹下幸之介や樋口和貞など、けっこう枚挙に暇ないほどいるのだが、ディーノの後継者はそうでもないのは気のせいだろうか。

 DDTのエンタメ性を担う人材は、割とディーノと同年代に固まっているというのは気のせいだろうか。


 これはもしかしたら、DDTの今後の課題もしくは弱点なのかもしれない。

 そう、強い人は何人も得られても、エンタメ性のある人はなかなか得難い、あるいは育たない(育てられない)――

 DDTが強さとエンタメ性の両輪で動いていることは誰も否定しないだろうが、その片輪の後継者が現れないときは、どうなるのだろうか。

 ディーノの存在が大きければ大きいほど、そんなことも思ってしまうのである。

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ビー・プレストリー去る…記憶に残る「ショッパーイ」の声

 4月4日、スターダムの横浜武道館大会が開催された。

 しかし、見ていた人に最も印象に残ったのは試合ではなく――

 あのビー・プレストリーが、実は本日がスターダムラストマッチでありイギリスに帰国する、と突如表明したことではあるまいか。

(⇒ 東スポweb 2021年4月4日記事:【スターダム】林下詩美 ワールド王座V4に成功“ラストマッチ”ビーを大逆転で撃破)


 なるほど先日の新日本プロレスのリングで、恋人であるはずのウィル・オスプレイが突如ビーをオスカッターで沈めて「退路を断つ」宣言したのはこういうことだったのか……

 と、合点した人も多かったろう。

 そういえば、あれほど(代表のロッシー小川が大好きなので)外国人選手に溢れていたスターダムだが、コロナ禍のせいで今の外国人選手といえばビーだけであった。

 そしてこれで、いよいよその数はゼロとなる。

 ところでビー・プレストリーという選手、ジュリアとタメを張るくらいの「お騒がせ女」でもあった。

 皆さん覚えているだろうか、彼女が豊田真奈美のジャパニーズ・オーシャン・スープレックスホールドという技を「クイーンズ・ランディング」として「パクり」、豊田真奈美がツイッターであからさまに不快感を示した事件のことを……


(⇒ 2019年3月25日記事:豊田真奈美の怒る「技の無断使用」問題について)


 しかしビーは、それでもクイーンズ・ランディングの使用を止めることなく今に至っている。

 これって、菓子折でも持って詫びを入れに行ったのだろうか……

 なんて想像もしてしまうのだが、しかし彼女の技コピーはこれに留まらず、飯伏幸太の「カミゴェ」まで自分の技にしてしまっているのはご承知のとおり。

 これも飯伏に菓子折を持って挨拶に行ったのかはわからないが、なぜかカミゴェについては「人の技を取った」と非難される声は全くなかった。

 いや、ビーに限らず、カミゴェって大勢のレスラーが(飯伏に無断で?)使っていると思うのだが、それが問題になったとは寡聞にして聞かない。

 いったいああいうパクったとかパクらないとかは、問題になる基準・閾値というものがあるのだろうか……

 と、プロレスファンなら誰でも思うことがあるはずである。



 それはともかくビー・プレストリーは、かのトニー・ストーム以来のスターダム大物外国人だったことは確かである。

 しかもトニー・ストームの時代にはなかった「新日本とスターダムが兄妹会社になる」なんて事実が発生したのが追い風となり、新日本の会場にもたびたび登場するという幸運にも恵まれた。

 試合ぶりにも文句はなく、加えてあの「ショッパーイ」という決め台詞?をも創造した。

 スターダムファンにとっては、コロナ禍が収まったらすぐにでも再会したい選手となったと言っても過言ではない。

(あの「ショッパーイ」という声音が耳について離れない人は、決して少なくないだろう。)


 帰国の理由は「イギリスの家族が私の助けを必要としている」ということだそうだが、また日本に帰ってきてほしいものである。

 (そして、オスプレイとも復縁した姿で新日本に現れてきてほしいものだ……)

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今度は河上隆一がGLEAT入団-俄にプロレス界台風の目に

 つい先日、あのストロングハーツ4名がGLEATに入団すると発表されたばかりだが――

 今度は3月17日、大日本プロレスから河上隆一がGLEATに移籍することが発表された。

 それも(今までインディー団体でそういう前例がほぼなかったらしいが)金銭トレードという円満な方法でである。

(移籍記者会見も、両団体から出席があって開催された。)


(⇒ プロレスTODAY 2021年3月17日記事:大日本プロレスの河上隆一が金銭トレードでGLEATに移籍!「てっぺんを取るために行く」)


 うーむ、しかし、河上隆一……
 
 これがどうUWFと関わりがあるのか、UWFとの融合なのか野合なのか、ストロングハーツと同じくらい先の見えないところがある。

 河上自身も「UWFスタイルへの興味」について質問されたところ、

 「GLEATをプロレスとして、やっぱり新しい船の舵を切りたい。てっぺんを取るために行く」

 というように、全く答えになってない答えを返す状態である。


 ただ、それはそれとして……

 河上隆一がファンからも高評価のレスラーであるのは確かなので、それこそGLEATでストロングハーツらとどんな化学反応が起きるのか、さらに興味は高まるというものではある。

 
 それにしてもGLEAT、ここにきてものすごい勢いの選手補強である。

 これはもう、「GLEATの選手補強」というトピックが、俄にプロレス界の中心に躍り出たと言っても過言ではない。

 なかなかこれは、近年の新団体旗揚げにはなかったことだ。

 話題作りという点で、今のGLEATが成功しているということは否定できまい。

 これはやっぱり、リデットエンターテインメントという会社にはNOAHというメジャー団体を経営していた経験という、一日の長がある故だろうか。

 果たしてGLEATは第二のSWSやWJになってしまうのか、

 それともコロナ禍の中で確固たる勢力となるのか……
  
 いや、旗揚げまであと4ヶ月でさらにどんな補強があるのか、大袈裟に言うとプロレスファンは固唾を飲んで見守る気分になりそうである。

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ストロングハーツ、GLEAT入団-これはUWFとの融合か野合か

 プロレス界では大ニュースだと思うのだが……

 3月12日、あの遊撃軍団「ストロングハーツ」が、リデットエンターテインメントの新団体「GLEAT」に入団することを発表した。

(⇒ プロレスTODAY 2021年3月13日記事:【GLEAT】#STRONGHEARTSのCIMA、T-Hawk、エル・リンダマン、鬼塚一聖の入団を発表!)

(⇒ BBMスポーツ 2021年3月13日記事:“仕事人軍団”ストロングハーツ、結成3年の大決断で新団体GLEATに入団)


 もっとも全メンバーというわけではなく、CIMA、T-Hawk、エル・リンダマン、鬼塚一聖の4名だが――

 しかしこれは、あえて全メンバーと言ってしまってもいいくらいだろう。

 ストロングハーツは元々、中国・上海を拠点に国際的に活動するはずだったチームである。

 それは言ってみれば、「国際派鈴木軍」みたいなものだったかもしれない。

 しかし今回のコロナ禍が、その大目標を狂わせた。

 また一つ、コロナウイルスが日本のプロレス界を変えた――と言うのは、言い過ぎだろうか。


 それにしてもストロングハーツは、今の日本のプロレス界で非常に高い評価を得ているチームである。

 もしかすると、プロレスファンの心の中では「最優秀ユニット」に選ばれているかもしれないくらいである。

 それが、よりによって(今まで接点があるとも見えなかった)GLEATに合流する……

 これは(今年7月の本式旗揚げ戦にはまだ間があるとは言え)選手陣の少なさがどうしても気になるGLEATにとって、ものすごい朗報であるように思う。

 
 しかし反面気になるのが、GLEATのエグゼクティブディレクターを務める田村潔司は、GLEATを「21世紀のUWF」にしたいんじゃなかったのか、ということである。

 プロレスファンなら誰でも?知っていることだが、あの天龍源一郎を中核とするSWSが短期間で崩壊した最大要因は、

「確たるポリシーもなく、雑多なジャンルの選手を寄せ集めた」

 ことだとされている。


(SWSについて書かれた本や記事には、必ずそういうことが書いてある。)


 しからば今回のストロングハーツのGLEAT入団は、田村潔司のUWFとストロングハーツのルチャスタイル(と、一応そういうことになるだろうか)の「融合」なのか「野合」なのか――

 という疑問あるいは懸念が、起こらずにいないはずである。

 なるほどストロングハーツの面々は、GLEATのリングでも高品質の試合を見せるだろうことはわかっている。

 しかしそれが、UWFあるいは21世紀のUWFと何の、どんな関連があるのか……
 
 と、今から先走って感じてしまうのが普通だろう。

 
 だが一方、そもそも「21世紀のUWF」って何ですか、と問われて明確に即答できる人はたぶん一人もいない。

 それはまだ、田村潔司にさえわかっていないという気がする。

 わかっているのは、ともかくもGLEATは旗揚げ戦について、「謎かけすること」「興味を引くこと」に成功したということだろうか。

 プロレスファンにとって7月のGLEAT旗揚げ戦は、東京オリンピックよりずっと関心が強い出来事になりそうである。

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「アントニオ猪木死亡説」と昭和が真に終わるとき

 私は全然知らなかったが、プロレス業界では今年2月末に「アントニオ猪木死亡説」というのがやや広まっていたらしい。

 猪木が自身のYouTubeで自身のリハビリ姿を公開したのは、そういうウワサを取り消す意味もあったとのこと。

(⇒ Wedge 2021年3月9日記事:世の中に「燃える闘魂・アントニオ猪木」が必要な理由)


 全く言うまでもないことだが、アントニオ猪木もいつかは死ぬ。

 そして今は78歳なのだから、その日が来るのが近いとしても何の不思議も意外もない。

 だが、もしその日が来たら――

 このブログでも何度か書いてきたことだが、本当に「昭和が終わった」と実感する人は、他の人が死んだときよりずっと多いだろう。

 長嶋茂雄も王貞治も、この点では猪木に及ばないのではないかと思われる。


(⇒ 2018年7月2日記事:桂歌丸ついに死去-終わりゆく昭和の日々)


 もちろん猪木が現役引退したのは、1998年(平成10年)ではあるが――

 しかし猪木が「昭和のプロレス」のスーパースターであったことは、誰も否定はしない。

 そして猪木はまた明らかに、芸能・サブカル界の「80年代体制」の中にいる。

 80年代体制とは、1980年代という「みんなが地上波テレビを見ていた」時代に地上波スターだった人は、今でも知名度と影響力を持ち続けるスターであり続けている、という体制のことだ。

(⇒ 2020年4月2日記事:お笑い「80年代体制」と志村けんの古典芸能)


 もしかしたら猪木は、この80年代体制の最大の受益者だと言えるかもしれない。

 もし今の時代に猪木がプロレスデビューしていたら、それでも国民誰もが知るスターになっていただろうとは、いくら猪木の天才を賛美するファンといえどもちょっと思えないはずだ。

 しかしだからと言って、猪木の株が下がるわけではない。

 実際、人の――主に男性の――人生を変えた・影響を与えたという点で、猪木に勝る80年代体制のスターはいないのではなかろうか。

 その猪木が本当に死去したとき、本当に昭和は終わる。
 
 そう感じる男性人口は、他の誰が死んだときより多いと思うのである。

Appendix

プロフィール

平 成敏

Author:平 成敏
1970年代生まれの男性。
認定ファシリティマネジャー、主に施設管理の仕事に従事。
プロレス、社会、歴史など、興味関心のある分野についてあまり脈絡にこだわらず書いていきます。(⇒プロレス以外の話題については、別ブログ【社会・ニュース・歴史編】をご覧ください。)

著作一覧(アマゾンkindle版)

ペペチール第三王朝の興亡:表紙 世界系統樹:表紙 尊敬なき社会(上):表紙 尊敬なき社会(下):表紙 表紙:『もうすぐ無人島になる瀬戸内の島へ』 ブログ販売欄掲載用

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